医療用医薬品の将来を予測 

2017年04月28日
矢野経済研究所は、国内製薬市場の調査を実施した。

【調査結果サマリー】

◆2024年の医療用医薬品生産高を6兆8,530億円(ケースⅠ)と予測
 ケースⅠは、「医療制度改革や薬価制度の見直しが医薬品需要に影響を及ぼすこと」を想定して作成を行った。わが国を含む先進諸国においては、今後も医療費の抑制が行われることになるものと予想される。ケースⅠでは、長期収載品が段階的に減少し、ジェネリック医薬品の数量シェアが拡大すること、高額な薬価で収載される医薬品に対しては特例拡大再算定制度や一定のルールなどにより医療費の抑制が行われることを想定した。このようなことから、医療用医薬品生産高(輸入品を含む)は2024年には6兆8,530億円(ケースⅠ)になると予測する。

◆患者数の多い医薬品が堅調に売上を伸ばし、新薬創出加算制度の試行が継続、注目度の高い新薬の上市が相次ぎ、医療用医薬品の需要拡大を予測
 ケースⅡは、「企業努力によって医療制度改革や薬価制度の見直しを上回る医薬品需要拡大が見込まれること」を想定して作成を行った。ケースⅡにおいても、ケースⅠと同様、生活習慣病治療薬などの分野でジェネリック医薬品への切り替えが行われ、薬価の毎年改定が実施されることになるが、超高齢社会において多くの患者が必要としている医薬品が堅調に売上を伸ばし、新薬創出加算制度の試行が継続し、抗がん剤や認知症治療薬などにおいて注目度の高い新薬の上市が相次ぎ、全体の状況を下支えすると想定した。このようなことから、弊社では医療用医薬品生産高(輸入品を含む)は2024年には9兆5,040億円(ケースⅡ)になると予測する。


【調査概要】
調査期間:2016年4月~2017年3月
調査対象:製薬企業、医薬品卸、医療機関、薬局、行政当局、学識経験者等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに文献調査併用資料

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[矢野経済研究所]
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