「こども20年変化」 調査(小学4年生〜中学2年生の男女対象) 

2017年06月08日
博報堂生活総合研究所は1997年から10年毎に、小学4年生から中学2年生の子どもたちを対象に、ほぼ同じ質問内容のアンケート調査を続けてきました(1997年・2007年・2017年の3時点で実施)。
この20年間、日本では少子化の進行、共働き世帯の増加、教育の脱ゆとり転換、デジタル環境の向上、東日本大震災の発生などさまざまな事象が生じ、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しています。
こうしたなかで、子どもたちの意識や行動はどう変わったのか。また変わっていないのか。調査からは、自分の置かれた環境を肯定的にとらえ、大人や友人との良好な関係のなかでまじめに生きる姿や、新商品・情報の流行への関心が低下しつつも、興味があることの情報取得には前向きな姿など、様々な子どもたちの実像が見えてきました。
調査結果から「速報」として、変化が顕著であったポイントを中心にご報告します。

【1997年 → 2017年:「こども20年変化」のポイント】

【自己認識】
豊かさ実感&幸福度、過去最高に
- 自分は幸せな方だ:97年 77.6% → 17年 91.4% (+13.8pt) ※過去最高
- 自分のくらしは豊かな方だ:97年 65.7% → 17年 82.0% (+16.3pt) ※過去最高

【価値観】
重視することで、勉強が遊びを逆転
- 遊びより勉強が大事:97年 36.5% → 17年 58.1% (+21.6pt) ※過去最高
- 勉強より遊びが大事:97年 62.7% → 17年 41.9% (▲20.8pt) ※過去最低

【家族との関係】
尊敬度合いでお母さんがお父さんを逆転
- お母さんは「尊敬する人」:97年 54.8% → 17年 68.1% (+13.3pt) ※過去最高
- お父さんは「尊敬する人」:97年 59.7% → 17年 61.5% (+1.8pt) ※ほぼ変わらず

【家族との関係】
どんどん近づく親子の距離
- 自分の部屋にお父さんやお母さんが入ってくるのはいやだ:97年 46.0% → 17年36.6% (▲9.4pt) ※過去最低
- 家族に言っていない秘密がある:97年 50.3% → 17年 34.3% (▲16.0pt) ※過去最低

【大人との関係】
大人から叩かれた経験は過去最低に
- お母さんにぶたれたことがある:97年 79.5% → 17年 48.6% (▲30.9pt) ※過去最低
- 学校の先生になぐられたことがある:97年 18.9% → 17年 1.6% (▲17.3pt) ※過去最低

【友達との関係】
友達の数は過去最高に
- 友達の数(平均値):97年 50.7人 → 17年 77.3人 (+26.6pt) ※過去最高

【お金・消費】
お小遣いをもらっている子は減少。新商品への興味は低下
- お小遣いをもらっている:97年 78.9% → 17年 63.0% (▲15.9pt) ※過去最低
- 新しい商品が出るとすぐほしくなることが多い:97年 56.4% → 17年 41.6% (▲14.8pt) ※過去最低

【情報環境】
流行への興味は低下。気になる情報は自分で調べる
- 情報は、はやっているものを人よりも早く知りたい方だ:97年 63.8% → 17年 45.9% (▲17.9pt) ※過去最低
- 興味のある話は人に聞くより自分で調べる:97年 38.8% → 17年 63.3% (+24.5pt) ※過去最高

【情報環境】
デジタル機器・サービスは急速に浸透(2017年のみ)
- インターネットを利用する時のデバイスは、スマートフォン 56.4%、ゲーム機36.4%、パソコン 33.8%、タブレット 31.6%の順
- ネットサービス利用度は、検索サイトを利用する 86.6%、動画共有サイトで動画を検索・閲覧する 80.5%の順


【調査概要】
調査手法:訪問留置自記入法
調査対象:小学4年生〜中学2年生の男女
調査時期:2017年2月15日~3月21日
調査地域:首都40Km圏
調査人数:首都圏800人

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[博報堂]
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