夏休みについてアンケート調査(子どもを持つ全国の親対象) 

2017年06月22日
アクトインディが企画運営する、国内最大級の子供とおでかけ情報サイト『いこーよ』は、子どもを持つ全国の親743名を対象に、夏休みについてアンケート調査を実施しました。

【総括】
子どもたちが心待ちにする「夏休み」。親は子どもたちに充実した夏休みを過ごしてもらいたいと思う一方で、普段の生活とは異なる「子どもの夏休み」にストレスを抱えているのではないか。その実態を調査したところ、親の生活リズムに変化が少ないフルタイム勤務世帯よりも親の生活リズムが崩されやすいと思われるパートタイム勤務世帯や主婦(夫)世帯の方がストレスを強く抱える傾向がみられた。何がストレスになるのかという質問で、「お昼ご飯を用意すること」や「子どもがずっと家にいること」がストレスと回答した割合が高いことも裏付けになっている。また、小学生の子どもを持つ親にとっては、「自由研究・夏休みの宿題など、学習面でのサポート」もストレスになっていることが特徴的である。全体を通して「普段より余分にお金がかかること」が大きなストレスとなっていることも見逃せない。時短で作れるレシピや無料のお出かけスポットなどを積極的に活用して親も子も心から楽しめる夏休みを送ってもらいたい。

【本リリースのポイント】

1. フルタイム勤務よりもパートや主婦(夫)の方がストレスが強まる夏休み
-フルタイム勤務世帯において、ストレスが強まると回答した保育園児の親の割合は49%、幼稚園児の親は63%
-パートタイム勤務世帯において、ストレスが強まると回答した保育園児の親の割合は42%、幼稚園児の親は67%
-専業主婦(夫)世帯において、ストレスが強まると回答した保育園児の親の割合は72%、幼稚園児の親は66%

2. 「普段より余分にお金がかかること」、「お昼ご飯を用意すること」がストレスの2大要因
-すべてのグループで共通してストレスを感じると答えた割合が大きかったのは「普段より余分にお金がかかること」で、そのほか、「お昼ご飯を用意すること」、「子どもがずっと家にいること」、「自由研究・夏休みの宿題など、学習面でのサポート」にストレスを感じる親が多いことが浮き彫りに

3. 親が夏休み期間中の子どもに期待するのは、「たくさん遊ぶ」ということ
-未就学児の親が期待することで多かった回答は、フルタイム勤務世帯と専業主婦(夫)世帯では「たくさん遊ぶ」(フルタイム66%、専業主婦(夫)67%)で、パートタイム世帯では「規則正しい生活をする」(62%)であった。
-小学校低学年の親が期待することで一番多かった回答は、共通して「たくさん遊ぶ」(フルタイム58%、パート56%、専業主婦(夫)52%)であった。

【調査結果】

1. フルタイム勤務よりもパートや主婦(夫)の方がストレスが強まる夏休み

Q. 子どもが夏休みの期間、通常よりもストレスの度合いはどのくらい強まりますか (単一回答)
保育園児の親に子どもの夏休みに対して親のストレスが強まるかどうか聞いたところ、フルタイム勤務世帯では、「大変強い」、「強い」、「やや強い」を合わせて、ストレスが強まると回答した割合が49%であった。パートタイム勤務世帯では、ストレスが強まると回答した割合は42%と他のグループよりも低い結果となったが、逆に専業主婦(夫)世帯では他のグループに大きな差をつけ、72%がストレスが強まると回答していた。
普段子どもを預けている間は比較的自分の時間をもちやすい専業主婦(夫)世帯は、夏休み期間になると、子どもが常にいることでいつものペースが乱されることから、フルタイム勤務世帯よりもストレスが強く出やすいのではないかと思われる。 

(※「フルタイム勤務世帯」とは両親ともにフルタイム勤務(時短含む)、「パートタイム勤務世帯」とは両親のどちらか一方がフルタイム勤務でもう一方がパートタイム勤務、「専業主婦(夫)世帯」とは両親のどちらか一方がフルタイム勤務でもう一方が専業主婦(夫)である世帯としています。以下同じ。)

幼稚園児の親に子どもの夏休みに対して親のストレスが強まるかどうか聞いたところ、フルタイム勤務世帯では、ストレスが強まると回答した割合が63%であった。また、パートタイム勤務世帯では67%で、専業主婦(夫)世帯では66%であった。
幼稚園児の親では総じてフルタイム勤務の世帯よりもパートタイム勤務世帯と専業主婦(夫)世帯の方が強いストレスを感じている割合が多く、中でもパートタイム世帯で「大変強い」というストレスを感じている割合が高く、子どもの登園中などの時間で仕事をしている人が多いパートタイム勤務の人にとって、幼稚園が夏休みになる期間は仕事の時間や量を調整する必要があり、それがストレスになっているのではないか。

続いて、普段学童に通っている小学校1年生から3年生の親に子どもの夏休みに対して親のストレスが強まるかどうか聞いたところ、フルタイム勤務世帯ではストレスが強まると回答した割合が52%と低めで、さらに「大変強い」、「強い」をあわせた割合が全体で一番低く8%と、比較的ストレスを感じにくい状況にあるように思われた。パートタイム勤務世帯では68%、専業主婦(夫)世帯では63%がストレスが強まると回答した。
夏休み中もいつも通り学童に子どもを預けるフルタイム勤務世帯と違い、パートタイム勤務世帯や専業主婦(夫)世帯では、自分が在宅時には学童に預ける時間を少なくするなどの調整をするため、よりストレスを感じていると推測される。

学童に通っていない小学校1年生から3年生の親に子どもの夏休みに対して親のストレスが強まるかどうか聞いたところ、フルタイム勤務世帯ではストレスが強まると回答した割合が半数を下回り44%と低い傾向にあった。対して、パートタイム勤務世帯では72%と高い傾向にあった。専業主婦(夫)世帯では63%がストレスが強まると回答した。
学童の有無に関わらず、小学校1年生から3年生の親については、総じてパートタイム勤務世帯のストレスが高めであり、前述の幼稚園児の親と同様、自分の仕事時間や量の調整をする必要があるというのが背景にあるのではないかと思われる。

2. 「普段より余分にお金がかかること」、「お昼ご飯を用意すること」がストレスの2大要因

Q. 子どもの夏休み期間でストレスに感じることは何ですか? (複数回答)
保育園児の親に子どもの夏休み期間でストレスに感じることは何かを質問したところ、フルタイム勤務世帯、パートタイム勤務世帯、専業主婦(夫)世帯、全て共通して「普段より余分にお金がかかること」が一番多い結果となった(フルタイム33%、パートタイム33%、専業主婦(夫)52%)。2番目に多かった回答は、フルタイム勤務世帯とパートタイム勤務世帯で「お昼ご飯を用意すること」(フルタイム29%、パートタイム31%)、専業主婦(夫)世帯では「子どもがずっと家にいること」(48%)であった。

【抱えやすいストレスを上手く解消するための工夫について紹介】
・「図書館など無料スポットに行く。」(保育園児の親、フルタイム勤務世帯)
・「時短レシピの活用。」(保育園児の親、フルタイム勤務世帯)
・「祖父母のとこに行って、遊んでもらう。」(保育園児の親、パートタイム勤務世帯)
・「フリマなどでこどもも一緒に楽しくお金を貯めて、出掛ける」(保育園児の親、専業主婦(夫)世帯)

幼稚園児の親に子どもの夏休み期間でストレスに感じることは何かを質問したところ、フルタイム勤務世帯では「お昼ご飯を用意すること」(48%)がトップで、次に「普段より余分にお金がかかること」(38%)が続いた。パートタイム勤務世帯では「子どもがずっと家にいること」と「仕事を調整しなければいけないこと」がともにトップ(33%)で、「お昼ご飯を用意すること」と「普段より余分にお金がかかること」がともに29%と2番目に多いストレス要因となっていた。専業主婦(夫)世帯では「お昼ご飯を用意すること」(51%)がトップで、次に「子どもがずっと家にいること」(50%)という結果となった。
フルタイム勤務、パートタイム勤務、専業主婦(夫)世帯ともに「お昼ごはんを用意すること」と「普段より余分にお金がかかること」がストレスの2大柱なのは保育園児の親の傾向と同じだが、パートタイム勤務世帯の「仕事を調整しなければいけないこと」の割合が保育園の親よりも幼稚園児の親の方が多く、夏休み期間は子どもを預けられない幼稚園が多いことが影響していると思われる。

【抱えやすいストレスを上手く解消するための工夫について紹介】
・「一緒にできるお菓子づくりや、お手伝いの楽しみを教える」(幼稚園児の親、フルタイム勤務世帯)
・「1日一回は外に出る。何も用事がない時は、ベランダでご飯を食べる。」(幼稚園児の親、パートタイム勤務世帯)
・「実家などにも協力してもらって、できるだけ外に出かけるようにしている」(幼稚園児の親、パートタイム勤務世帯)
・「家事は夜なるべくできることはして日中はなるべくお金をかけずおにぎりを持って外へ出る。家にいると子どもも親もストレスになるので。」(幼稚園児の親、専業主婦(夫)世帯)

普段学童に通っている小学校低学年(1~3年生)の親に子どもの夏休み期間でストレスに感じることは何かを質問したところ、学童に通っている子どもの親も、保育園児や幼稚園児の親とストレスの原因の傾向は同じで、専業主婦(夫)の「お昼ご飯を用意すること」が58%と突出してストレス要因としてあげられている。また、フルタイム勤務世帯で「お弁当を準備すること」(54%)が圧倒的に多いことが特徴で、隠れた小1の壁の一つと言われる「夏休みの学童のお弁当問題」がここにも表れていると思われる。小学生ならではの課題である「自由研究・夏休みの宿題など、学習面でのサポート」が、ストレスとして上がっているのも特徴。

【抱えやすいストレスを上手く解消するための工夫について紹介】
・「お弁当に冷凍したゼリーなどを入れている。学童に冷房がないから。」(学童に通う小学校低学年の親、フルタイム勤務世帯)
・「宿題を、計画的に出来るように予定表を作る」(学童に通う小学校低学年の親、パートタイム勤務世帯)
・「時間に余裕がなくなったら、お弁当を買ってもらうというふうに時間をお金で買う。家事は手を抜く。」(学童に通う小学校低学年の親、パートタイム勤務世帯)
・「お昼もたまには手抜きで無理をせずに自分も一緒に楽しむ。」(学童に通う小学校低学年の親、専業主婦(夫)世帯)

学童に通っていない小学校低学年(1~3年生)の親に子どもの夏休み期間でストレスに感じることは何かを質問したところ、フルタイム勤務世帯では「自由研究・夏休みの宿題など、学習面でのサポート」と「普段より余分にお金がかかること」がともに43%で一番多く、続いて多かったのが「お昼ご飯を用意すること」と「仕事を調整しなければいけないこと」がともに39%であった。パートタイム勤務世帯では、6割以上がストレスと感じると回答したのが「お昼ご飯を用意すること」(64%)、そして6割弱がストレスを感じると回答したのが「普段より余分にお金がかかること」(58%)であった。専業主婦(夫)世帯では「お昼ご飯を用意すること」(51%)が一番多く、次に「子どもがずっと家にいること」(45%)という結果となった。
学童に通っていない子どもの親も、ストレス要因の傾向としては学童に通っている子どもと同じで「普段より余分にお金がかかる」「お昼ご飯を用意すること」がストレス要因として多くあげられているが、「子どもがずっと家にいること」に関するストレスは専業主婦(夫)世帯と同じくパートタイム勤務世帯でも高いことが注目される。

【抱えやすいストレスを上手く解消するための工夫について紹介】
・「午前中に宿題をやらないと、午後からのお出かけや公園へは行かせないと約束すること。」(学童に通わない小学校低学年の親、フルタイム勤務世帯)
・「お昼を外食したり、おにぎりや流しそうめんなどを庭でシートをひいて食べたり、憂鬱なお昼を楽しむようにしてます。」(学童に通わない小学校低学年の親、パートタイム勤務世帯)
・「市主催の格安イベントに参加させ、なるべく出費を抑えるようにしています。公共施設の格安及び無料プールの活用。」(学童に通わない小学校低学年の親、専業主婦(夫)世帯)
・「朝に昼ご飯も作る。弁当箱に作る」(学童に通わない小学校低学年の親、専業主婦(夫)世帯)

3. 親が夏休み期間中の子どもに期待するのは、「たくさん遊ぶ」ということ

Q. 夏休み期間中に子どもに期待することは何ですか? (複数回答)

【未就学児編】
フルタイム勤務世帯に対し、夏休み期間に親が未就学児(保育園児・幼稚園児)の子どもに期待することを質問したところ、一番多かったのは「たくさん遊ぶ」(66%)で次に「規則正しい生活をする」(59%)であった。平均値と大きく乖離している部分についてみてみると、「自分でできることはなるべく自分でやる」が平均よりも10ポイント低く24%という結果であった。フルタイム勤務世帯の親は、より時間に余裕がないということなのか、子どもが自分でできることであっても親が先回りしてやってしまう傾向があるのかもしれない。
パートタイム勤務世帯では、「規則正しい生活をする」(62%)が一番多く、続いて平均よりも7ポイントも低くなったが「たくさん遊ぶ」(57%)が二番目に多い回答となった。
専業主婦(夫)世帯では、「たくさん遊ぶ」(67%)が一番多く、続いて平均よりも8ポイントも下がったが「規則正しい生活をする」(48%)が多い結果となった。逆に平均よりも高い結果となったのが「自分でできることはなるべく自分でやる」(42%)であり、平均よりも8ポイント上回っていた。

【小学校低学年(1~3年生)編】
同様に小学校低学年(1~3年生)の親についてみてみると、フルタイム勤務世帯では、「たくさん遊ぶ」(58%)を望む声が一番多く、次に多いのが「規則正しい生活をする」(53%)であった。平均値と乖離がある項目は「普段できない体験・挑戦をする」(26%)であり、平均より18ポイントも低かった。子どもが夏休みでも、親は変わらずに仕事を抱えているフルタイム勤務世帯では、普段どおりの生活を望む声が強いのであろうと想像してしまう。
パートタイム勤務世帯では、「たくさん遊ぶ」(56%)が一番多く、続いて多かった回答は「規則正しい生活をする」と「体力をつける」(ともに52%)であった。
専業主婦(夫)世帯では、「たくさん遊ぶ」と「普段できない体験・挑戦をする」がともに52%と一番多く、「普段できない体験・挑戦をする」については、全体平均よりも8ポイントも高かった。逆に平均よりも低い項目は、「規則正しい生活をする」、「一つでも出来なかったことができるようになる」(ともに平均よりも-8ポイント)であった。


【調査概要】  
実施方法:『いこーよ』サイト上で実施
実施期間:2017年5月1日~6月5日
有効回答数:743名 
回答者プロフィール:全国のパパ・ママ

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