「家飲み」に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2017年06月28日
アサヒグループホールディングスは、全国の20歳以上の男女を対象に「家飲み」をテーマに調査を実施。皆さんの自宅での飲用頻度やシーンなどをアンケートしました。外飲みにはない、家飲みの魅力とは何でしょうか。

【調査結果サマリー】

・7割以上が「週2回以上」の頻度で家飲みー定年シニアは会社帰りの一杯から家飲みへ
・家飲みは「ひとり酒」が主流ーコミュニケーションを遮断して「一人の時間」を重視!
・20代は「親」、30~50代は「一人」、60代は「夫婦」など、年代で変わるパートナー
・1カ月の家飲み代は「5,000円未満」ー ビール1箱が家計の目安!?
・配送サービスを利用した箱買い派? それとも1本1本吟味のバラ買い派?
・飲み代の比率は「家飲み代80%以上」ー特に主婦・シニアの比率が高い
・昨年よりも「外飲み代」の比率がアップー「外飲み」に繰り出す頻度が増えている?
・家飲みで人気のお酒は「ビール系飲料」ー猛暑が予想される今夏は消費量が増える?
・女性は香り豊かなワイン・果実酒、男性は度数の高い焼酎・日本酒・ウイスキー
・家飲みは「夕食」とワンセットー 「献立に合わせてお酒を選ぶ」という声も
・「休前日」「年中行事」「家族そろう日」は家飲みでテンションアップ!
・一番の魅力は「自分のペース」ー気の向くままに自分好みのお酒を楽しめる
・「服装を気にしない」「スッピンもOK」など、素の自分をさらけ出し飲める気持ち良さ

【調査結果】

7割以上が「週2回以上」の頻度で家飲みー定年シニアは会社帰りの一杯から家飲みへ

まずは、皆さんの「家飲み(自宅での晩酌・飲酒)」の頻度を見ていきましょう。「平日は一人で毎日晩酌。週末は彼女と一緒に楽しむ」(男性40代、愛媛県)など、「ほぼ毎日」と回答した人は35.7%。さらに「週2~3回」(22.3%)、「週4~5回」(17.2%)が続き、全体の7割以上が少なくとも「週2回以上」の頻度で、家飲みを楽しんでいることが明らかとなりました。性別で「ほぼ毎日(の頻度で家飲みとしている)」という声を見てみると、女性回答は27.5%。その一方、男性回答は半数近い43.0%を示し、毎晩の日課として家飲みしている男性も少なくありませんでした。

年代別ではいかがでしょうか。「週4回以上」という声を見てみると、20代で37.6%、30代で41.2%と半数以下に留まったものの、40代で52.2%、50代で55.3%と増加。さらに60代で60.7%、70代以上では70.8%を占め、年代と共に「家飲み」の頻度が高まる傾向が見られました。自由回答の中には「定年退職後は、基本的に毎日家飲み」(男性60代、千葉県)など、現役を退いたシニア層では、会社帰りの一杯に代わって「家飲みが増えた」という人もいました。

「家飲み」の頻度は日本経済や家計とも連動していると言われますが、次に過去8年間の「家飲み」調査の推移を見ていきましょう。「週4回以上」という声を見てみると、特に数値が高かった年は、消費税8%が導入された2014年(56.1%)と、東日本大震災があった2011年(54.9%)です。消費マインドが低下し家計の節約意識が高まると、結果的に「外飲み」から「家飲み」の比率が高まる傾向が見られます。ちなみに今年は52.9%と、家飲み頻度の高かった昨年よりも1.8%ダウンしています。経済の上では日経平均が2万円台に復活し、日本企業の業績回復に期待が寄せられる中、「家飲み」頻度にも少なからず変化が生じているのかもしれません。

家飲みは「ひとり酒」が主流ーコミュニケーションを遮断して「一人の時間」を重視!

「家飲み」を楽しむ人びとがとても多いことが判りましたが、では皆さんは、家で誰と一緒にお酒を飲んでいるのでしょうか。最も回答が多かったのは「一人で」(50.9%)。「一人暮らしなので、毎日入浴後に一人で晩酌」(男性60代、北海道)、「大勢で飲むのもたまにはいいが、一人で好き勝手に飲む方が楽」(男性40代、大阪府)など、自由気ままに「ひとり酒」を楽しんでいるという声。一般的に「飲酒=コミュニケーションツール」と捉えられることが多いですが、「家飲み」の場合は、むしろコミュニケーションを遮断して「一人の時間」を大事にしている人が意外に多いようです。

「家飲み」は誰と一緒に飲むことが多い?
1 一人で 50.9%
2 夫婦で 45.4%
3 親(義理の親も含む)と 12.6%
4 子どもと 7.2%
5 友だちと 6.2%
MA(複数回答)/n=2000人

「一人で」に続き、回答が多かったのは「夫婦で」(45.4%)。「ほぼ毎晩、夫婦で夕飯のおかずを肴にして飲んでいる」(女性40代、茨城県)など、夕食をしながら夫婦で飲むのが日課という声。自由回答の中には「1日頑張ったご褒美に夫婦で乾杯している」(女性50代、福岡県)など、その日の出来事を夫婦で共有しながら、お酒で1日の締め括るというご家庭がとても多いようです。さらに「義父が隣に住んでいるので、土曜日の夜は一緒に食事をして、その時に家飲みをする」(女性50代、島根県)など、3位に「親(義理の親も含む)と」(12.6%)、4位にも「子どもと」(7.2%)が続き、夫婦や家族で「家飲み」を楽しむご家庭が目立ちました。自由回答の中には「家族みんな仲が良いので、近況報告や相談事をしながら家飲みしている」(女性20代、宮城県)など、「家族団らん」や「家族の絆」を家飲みが担っていることがうかがえます。その一方で、「友だちと」(6.2%)、「会社の同僚・仕事関連」(1.3%)という声は少なく、「外飲み」とはメンバーが異なることが判ります。

20代は「親」、30~50代は「一人」、60代は「夫婦」など、年代で変わるパートナー

年代別で「家飲み」のパートナーの変化を見ていきましょう。まず、「一人で」という声は20~50代で断然トップですが、60代になると「夫婦で」(48.8%)と「一人で」(49.4%)が均衡。さらに70代以上では「夫婦で」(53.6%)が「一人で」(38.1%)を大きく上回り、定年退職を機に男性が家庭に回帰し、夫婦で家飲みを行う頻度が高まっていることがうかがえます。20代では「一人で」(41.8%)に次いで「親と」(40.5%)、また「兄弟・姉妹と」(17.7%)という声も目立ち、未婚で実家暮らしの人も多いせいか、「家族」で家飲みをする機会が多いことが判ります。ところが既婚者が増える30代以上では「親と」「兄弟・姉妹と」が減少する一方で、「夫婦と」(30代=42.3%)が急増する傾向が見られます。また、見逃せないのは親子の関係です。親子の「家飲み」は、子どもの既婚などで30代を境に一旦減少しますが、親の定年退職などを機に夫婦と同じく親子間の距離も縮まり、シニア世代では「子どもと」(60代=11.0%、70代以上=17.9%)という声が急増しました。「家飲み」のパートナーは、未婚や既婚、定年退職など、私たちのライフステージに合わせて変化していることが判ります。

1カ月の家飲み代は「5,000円未満」ー ビール1箱が家計の目安!?

次に1カ月間にかかる「家飲み代」を見ていきましょう。「1カ月に1,000円までと決め、手作りのお酒も含めて飲んでいる。ビールは6本入りのほか、焼酎やブランデー、日本酒は一本買って少しずつ飲んでいる」(女性30代、愛知県)など、「1,000円未満」という声が最も多く14.0%。「2,000~3,000円未満」(13.8%)、「1,000~2,000円未満」(12.4%)が続き、全体の4割以上が「3,000円未満」。さらに「4,000~5,000円未満」(12.0%)、「3,000~4,000円未満」(10.1%)が続き、全体6割以上が「5,000円未満」で1カ月間の家飲み代を遣り繰りしていることが判ります。例えば、発泡酒で換算すれば、350ml 24本入りの1箱で約3,000円程度。ビールで換算すれば、350ml 24本入りの1箱で約5,000円程度であることから、おおよそ1箱くらいが1カ月間の家計費の目安となっていることがうかがえます。

その反面、「ケース買いと6缶パック、それと新商品をバラ買いで、6000円以内で収めるようにしている」(女性30代、福岡県)など、「5,000円以上」という声も37.7%を占めました。さらに自由回答の中には「購入はほとんど箱買い。1カ月の家飲み代は、だいたい18,000円ほど」(女性50代、愛知県)など、「10,000円以上」を出費する人も14.1%を数えました。

配送サービスを利用した箱買い派? それとも1本1本吟味のバラ買い派?

ちなみにお酒の購入パターンは「安い時に箱買いする」(女性50代、新潟県)、「ビールは生協の宅配で箱買う」(男性60代、大阪府)など、価格が安くて配送のあるお店に箱買いで注文するという声が目立ちました。特に箱買いの場合は、重く嵩張るため、自分自身での持ち帰りを考えるとなかなかの重労働ですが、「配送サービス」などを上手く利用して箱買いする人も多いようです。その一方、「以前はビールの箱買いでしたが、多種多様なビールを楽しみたいので6本パックを月に4種買う」(女性50代、三重県)など、6本パック買いで銘柄にバリエーションを加えて楽しむという声。さらに「バラでちょこちょこ買い。新製品が出るので、それを試飲するのも楽しみ」(女性50代、長野県)など、特定の銘柄一筋ではなく、新製品や季節限定品を目当てに1本1本を吟味しながら、「バラ買い」しているという声も寄せられました。そのほか、自由回答の中には「ビール類はケースで買いますが、缶チューハイなどは1本単位で色々な銘柄を買う」(男性80代、大阪府)など、お酒の種類で「箱買い」と「バラ買い」を使い分けている人もいました。

飲み代の比率は「家飲み代80%以上」ー特に主婦・シニアの比率が高い

1カ月間の家飲み代は「5,000円未満」の出費という声が目立ちましたが、飲み代全体の中でどの位の比率を占めているのでしょうか。「家飲み代」と「外飲み代」の比率を具体的に見ていきましょう。「車の運転もあるので、外飲みはほとんど無い」(女性50代、埼玉県)など、「家飲み代100% : 外飲み代0%」と回答した人が最も多く28.7%。さらに「外飲みは人に誘われた時だけ」(女性50代、大阪府)など、「家飲み代90% : 外飲み代10%」(26.2%)、「家飲み代80% : 外飲み代20%」(13.7%)が続き、全体の7割近くの人びとが「家飲み代:80%以上」という高い比率で外飲みを上回りました。自由回答の中には「外飲みするとお金がかかるので、外飲みは一切しません」(男性40代、秋田県)など、出費が嵩む「外飲み」を避け、「飲酒=家飲み」と決めている人が意外に多いようです。

性別ではいかがでしょうか。「家飲み代:80%以上」という声を見てみると、男性回答は65.2%。その一方で、女性回答は男性よりも7.2%も高い72.4%を数えました。主婦層が多い女性では「会社帰りの一杯」が男性よりも少なく、家飲み率の高さがうかがえます。次に世代別で「家飲み代:80%以上」を見てみると、20代で57.9%、働き盛りの30~50代で60%台を推移していましたが、60代を境に70%台に増加。さらに70代以上では75.0%を占め、年代と共に「家飲み代」の比率が高まる傾向が見られます。いわば、主婦やシニア層は、家飲みが主流であることがうかがえます。

その反面、「外飲み代:60%以上」という声は13.5%を占めました。主な理由は「職場のお付き合いもあるので、月2回位は外飲みを欠かさない。だいたい1回5,000円。月に1万円は最低でも外飲みで使う」(女性50代、東京都)など、頻度は「家飲み」が勝るとはいえ、1回当たりの出費は「外飲み」のほうが断然高いという声。さらに「外飲みは、自宅では飲めない生が飲める」(男性40代、福岡県)、「外飲みはいつもとは違う雰囲気を楽しめるので週一くらいで行く」(女性50代、愛知県)など、外飲みならではの楽しみや、家飲みでは味わえない雰囲気や気分転換が図れるという声も寄せられました。

昨年よりも「外飲み代」の比率がアップー「外飲み」に繰り出す頻度が増えている?

ちなみに昨年(2016年)と今年の「家飲み代」と「外飲み代」の比率を比較してみると、「家飲み代100%:外飲み代0%」(2017年=28.7%、2016年=31.0%)という声は昨年よりも2.3%ダウン。その一方で、「家飲み代70%:外飲み代30%」(2017年=7.9%、2016年=7.1%)、「家飲み代50%:外飲み代50%」(2017年=6.7%、2016年=5.8%)、「家飲み代40%:外飲み代60%」(2017年=2.6%、2016年=2.3%)、「家飲み代30%:外飲み代70%」(2017年=4.8%、2016年=4.6%)、「家飲み代10%:外飲み代90%」(2017年=3.5%、2016年=3.0%)という声は微増ながら増えており、昨年よりも「外飲み代」が占める割合が高まっています。前述の通り、昨年よりも「家飲み」頻度もやや軽減されていることから、「外飲み」に繰り出す回数が増えていることがうかがえます。

家飲みで人気のお酒は「ビール系飲料」ー猛暑が予想される今夏は消費量が増える?

「家飲み」でよく飲むお酒の種類は何でしょうか。堂々の人気ナンバーワンは「缶ビール」(71.4%)でした。「ビールが主流、いつも同じ銘柄を飲んでいる」(男性60代、千葉県)、「夕飯時に缶ビールを1、2本」(女性40代、宮城県)など、食事にも合う「缶ビール」が家飲みの主流という声。さらに「毎日のように飲むので低価格な新ジャンルが多い」(男性40代、愛知県)など、同じく2位にも「缶の発泡酒 ・新ジャンル」(55.4%)が挙げられ、さっぱり、喉ごしの良いビールや発泡酒・新ジャンルに高い支持が寄せられました。特に猛暑が予想される今夏は、例年以上にビール系飲料の消費量が増加するのではないでしょうか。

「家飲み」でよく飲むお酒は?
1 缶ビール 71.4%
2 缶の発泡酒 ・新ジャンル 55.4%
3 缶チューハイ・サワー 51.3%
4 ワイン 39.0%
5 焼酎 31.1%
6 日本酒 24.2%
7 ウイスキー 18.1%
8 ハイボール(ウイスキー+炭酸) 15.5%
9 手作りチューハイ・サワー(焼酎と割って) 11.8%
10 ノンアルコールビール 10.0%
MA(複数回答)/n=1956人

「ビール系飲料」に続き、人気が高かったのは3位「缶チューハイ・サワー」(全体=51.3%、男性=42.5%、女性=61.5%)。「カクテルやチューハイの甘くて軽いものが好き。ジュース感覚で飲めるので」(女性30代、秋田県)など、さっぱりのビール系飲料に対して、甘いチューハイやサワーを好む声が寄せられました。「家飲みは発泡酒がメインだったのですが、今は焼酎をカルピスで割っている」(女性40代、福岡県)など、同じく9位にも「手作りチューハイ・サワー(焼酎と割って)」(全体=11.8%、男性=9.8%、女性=14.0%)が挙げられ、甘いお酒で1日の疲れを癒やすという人もいました。特に「チューハイ・サワー」は、女性からの支持の高さがうかがえます。

女性は香り豊かなワイン・果実酒、男性は度数の高い焼酎・日本酒・ウイスキー

「チューハイ・サワー」と同じく、女性人気の高いお酒は「ワイン」(全体=39.0%、男性=33.6%、女性=45.3%)。「家飲みは、まずワインを飲んでほろ酔い気分になったところで、甘い酎ハイやサワーをお口直し」(女性50代、大阪府)、「平日は(リーズナブルな)ボックスワイン、休日はお気に入りの白ワイン」(女性50代、兵庫県)など、ワインといえば、フレンチやイタリアンというイメージが付きものですが、晩酌にワインでリラックスするという声。自由回答の中には「家では健康を考えて赤ワイン中心」(女性50代、東京都)など、ポリフェノール効果を期待して、家では健康酒として「ワイン」を飲んでいるという人もいました。さらに「家では自家製梅酒、かりん酒が多い」(女性40代、岐阜県)など、11位にも「自家製果実酒(梅酒など)」(全体=6.9%、男性=3.8%、女性=10.5%)が挙げられ、果実の香りが漂うフルーティーなお酒で、優雅な晩酌タイムを過ごすという人も目立ちました。

女性にチューハイやワイン、果実酒など、「フルーティーなお酒」を支持する声が多かった一方、男性回答で多かったのは「焼酎」(全体=31.1%、男性=37.5%、女性=23.7%)、「日本酒」(全体=24.2%、男性=26.8%、女性=21.3%)、「ウイスキー」(全体=18.1%、男性=22.8%、女性=12.7%)。自由回答の中には「まずビール、次に焼酎か日本酒。最後にウイスキーかブランデーを飲む」(男性50代、兵庫県)など、男性はビールから飲み始めて、「焼酎」「日本酒」「ウイスキー」と徐々にアルコール度数の高いお酒に移行するケースが多いようです。

家飲みは「夕食」とワンセットー 「献立に合わせてお酒を選ぶ」という声も

では日ごろ、皆さんはどんなシーンで「家飲み」することが多いのでしょうか。最も回答が多かったのは「夕食のとき(食事を食べながら)」(70.3%)でした。「夕食を食べながらお酒をいただく。好きなお刺身が購入できたときは日本酒を飲んだり、ワインを飲みたいときはワインに合ったお料理を作ったり…」(女性50代、愛知県)など、夕食のおかずに合わせてお酒を選んだり、またお酒に合わせて献立を考えるという声。さらに「食事にアルコールがないとつまらないので」(女性40代、茨城県)など、お酒が加わるだけで、毎日の夕食が楽しくなるという声も寄せられました。「夕食+家飲み」をワンセットで捉える人も少なくないようです。

日ごろの「家飲み」シーンで多いのは?
1 夕食のとき(食事を食べながら) 70.3%
2 風呂あがりに 30.4%
3 家族・夫婦が一緒の団らんのとき 24.1%
4 次の日のことを考えなくて良い週末や休前日に 19.8%
5 テレビやDVD(ビデオ)を観ながら 17.2%
6 年中行事(誕生日・クリスマスなど)をお祝いするときに 13.4%
7 帰宅後、真っ先に渇いた喉を潤したいとき 10.8%
8 疲れたとき(ストレス解消したいとき) 10.3%
9 睡眠を促進する寝酒に 8.6%
10 インターネット・SNS・メールをしているとき 5.4%
MA(複数回答)/n=1941人

次に2位は「風呂あがりに」(30.4%)。「風呂上がりに、パジャマ姿で飲めるのが、何物にも代えがたい」(男性70代、三重県)など、一日の疲れと汗を洗い流し、サッパリした後の寛ぎの一杯が最高という声。さらに「好きなテレビを見て大笑いしながら、楽しく飲む」(女性50代、兵庫県)など、5位にも「テレビやDVD(ビデオ)を観ながら」(17.2%)が挙げられ、仕事や家事を終えた、平日の何気ないリラックスタイムにお酒が欠かせないという声が目立ちました。また、7位に「帰宅後、真っ先に渇いた喉を潤したいとき」(10.8%)、8位にも「疲れたとき(ストレス解消したいとき)」(10.3%)が続き、お酒は「仕事」から「プライベート」へとモードを切り替えるスイッチのような役割を担っていることがうかがえます。

「休前日」「年中行事」「家族そろう日」は家飲みでテンションアップ!

「仕事後の晩酌→1日の疲れを癒やす」という平日の家飲みパターンの一方で、3位には「家族・夫婦が一緒の団らんのとき」(24.1%)がランクイン。「子ども達家族が訪ねてきたとき、皆でワイワイ言いながら飲む」(男性70代、神奈川県)、「家族全員で2~3カ月に一度飲むことが多い」(女性40代、岩手県)など、日ごろは互いに忙しく家族全員のスケジュールを合わせることは難しいものですが、「たまに家族がそろえば、家飲みが始まる」という声。さらに「休日と休前日は夫婦で家飲み」(女性40代、北海道)など、4位に「次の日のことを考えなくて良い週末や休前日に」(19.8%)、6位にも「年中行事(誕生日・クリスマスなど)をお祝いするときに」(13.4%)が挙げられました。「平日のひとり酒」と異なり、「休前日」「年中行事」「家族がそろう日」はややテンションを上げて、家族や夫婦で家飲みを楽しむ光景がうかがえます。

一番の魅力は「自分のペース」ー気の向くままに自分好みのお酒を楽しめる

最後に「家飲み」の魅力や利点を見ていきましょう。最も回答が多かったのは「自分のペースで飲める」(36.2%)でした。「外飲みは相手に合わせるので、好きなものばかり飲めない。酔っぱらえない」(女性40代、宮城県)、「(お酒を)注いだり注がれたりせず、まったり飲むのが楽」(女性30代、千葉県)など、周りや相手を気にせず、自分の飲みたいものを自由に飲めるという声。さらに「自分のペースで何時間でも飲めること。外だと、時間も飲む量も気にしないといけないので」(女性30代、愛知県)など、8位に「帰りのことを考えずにダラダラ飲める」(20.1%)、10位にも「酔っぱらってだらしなくなっても安心」(12.3%)が挙げられ、閉店や終電時間などを気にせず、気の向くままにお酒が楽しめるのを一番の利点とする人もいました。

「家飲み」の魅力や利点とは何ですか?
1 自分のペースで飲める 36.2%
2 リラックスできる、落ち着く 36.1%
3 飲み代を気にせず飲め、家計に優しい 33.5%
4 夫婦や家族と一緒が楽しい(家族団らん) 33.0%
5 服装や周りを気にする必要がない 26.1%
6 外では1人は寂しいが、家なら1人が心地よい 22.8%
7 好きなつまみや料理が食べられる 22.1%
8 帰りのことを考えずにダラダラ飲める 20.1%
9 自分好みの濃さや割り方でお酒を楽しめる 14.7%
10 酔っぱらってだらしなくなっても安心 12.3%
MA(複数回答)/n=1911人

また、「自分好み」でお酒が楽しめる点では、7位に「好きなつまみや料理が食べられる」(22.1%)。「家にあるお惣菜やチーズに合わせてお酒を選んだり、お酒に合うグラスやおちょこを選ぶ。また、冷蔵庫にあるものでおつまみを作りながら、お酒を飲む時間も楽しい」(女性40代、東京都)など、お気に入りのつまみを作りながら、チビチビやるのが幸せなひとときという声。自由回答の中には「野菜や塩分控え目など、(妻が)健康を気遣ってくれるので安心して飲める」(男性60代、徳島県)など、カロリーや塩分に配慮しながら、体に優しいおつまみが食べられるという声も寄せられました。さらに「周りに気を使わず、好みのお酒の種類、濃さで楽しめるのがいい」(女性50代、富山県)など、9位にも「自分好みの濃さや割り方でお酒を楽しめる」(14.7%)が挙げられ、おつまみやお酒など、色々アレンジできるのも家飲みの醍醐味と言えそうです。

「服装を気にしない」「スッピンもOK」など、素の自分をさらけ出し飲める気持ち良さ

2位は「リラックスできる、落ち着く」(36.1%)。「一番はリラックスして、野球等TVを観ながらのんびり飲める」(男性60代、東京都)など、全身の緊張を解き放ち、ゴロゴロ、ダラダラしながらお酒が楽しめるという声。同じく5位にも「服装や周りを気にする必要がない」(26.1%)が挙げられ、他人に見られたら恥ずかしい格好や、だらしなさであっても、全く気にならないのが自宅ならではの良さと言えるでしょう。特に女性回答の中には「すっぴんで足開いておっさんスタイルで飲める」(女性30代、愛知県)など、「化粧なしスッピンでいい」(女性=15.3%)が挙げられ、他人の目が気にならない家飲みでは、無防備になって素の自分をさらけ出せる気持ち良さがあるのかもしれません。

そのほか、ランキング圏外ながら、皆さんから寄せられた自由回答の中から、「家飲みの魅力」をいくつかご紹介します。「子どもが小さいので、外だといろいろ気を遣ってゆっくりできないので」(女性30代、岐阜県)、「子どもを残して 外飲みできない」(女性50代、岡山県)など、小さなお子さんのいるご家庭では「外飲み」が難しく、必然的に「家飲み」を優先せざるを得ないという声。「夫婦で子ども・孫のことなどを話しながらお酒が楽しめる」(男性70代、福岡県)、「娘たちとの会話を楽しみながら飲める」(男性40代、福岡県)など、夫婦や子どもとの会話が弾むという声も多く、家族間のコミュニケーションが促進されるという人もいました。

今回は「家飲み」をテーマに、皆さんのご意見を聞いてきました。家飲み頻度は「ほぼ毎日」と回答した人は35.7%。さらに「週4~5回」という声も17.2%を数え、全体の52.9%が「週4回以上」の頻度で家飲みを行っていることが明らかとなりました。ちなみに昨年調査によれば、「週4回以上」という声は54.7%であったことから、「家飲み」頻度は昨年よりもやや軽減。さらに今回の調査結果によれば、飲み代全体に占める「外飲み代」の比率も微増しており、景気の復調が期待される中で、「外飲み」に繰り出す頻度が、ほんの少しですが増えつつあることがうかがえます。微増の「外飲み」に対して、依然として「家飲み」を支持する声はとても多いようです。では「外飲み」にはない「家飲み」の魅力とは、一体どんな点にあるのでしょうか。「家計に優しい」という理由はもちろんですが、皆さんから寄せられた回答では「自分のペース」「リラックス」「服装を気にしない」など、「ストレスフリーの環境」という点が目立ちました。外飲みでは、友人や同僚との協調やコミュニケーションに重きが置かれる一方で、家飲みでは周囲を気にせず、あくまでも「自己チュー」「ワガママ」に過ごせる点が心地良さの一番の理由と言えそうです。自分好みに染めた家飲みタイムを充実させることで、仕事や人間関係など、外で蓄積したストレスを家で一気にはき出す。私たち現代人には、そんな時間もきっと必要なのでしょう。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:2,105人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年6月21日~6月28日

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