平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(13歳から69歳までの男女対象) 

2017年07月07日
総務省情報通信政策研究所は、東京大学大学院情報学環 橋元良明教授ほかとの共同研究として「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を実施し、その報告書等を取りまとめましたので公表します。

【背景・目的】

 本調査は、インターネット、ソーシャルメディア等のインターネット上のメディア、テレビ、ラジオ等の情報通信メディアについて、利用時間の長さ・時間帯、利用率、信頼度等を継続的に把握し、新聞、雑誌等の情報通信メディア以外のメディアを含め、メディア間の関係や利用実態の変化等を明らかにすることを目的として、東京大学大学院情報学環 橋元良明教授ほか※との共同研究により平成24年から毎年実施している調査です。(今回で5回目の調査)

※  東京経済大学コミュニケーション学部准教授 北村智氏、東京大学大学院情報学環助教 河井大介 氏

【調査概要】
・対象者:13歳から69歳までの男女1,500人
 サンプルの構成は性別・年齢10歳刻みで平成28年1月住民基本台帳の実勢比例。全国125地点にてランダムロケーションクォータサンプリングにより抽出
・調査方法:訪問留置調査
 調査の実査は、株式会社山手情報処理センターが実施
・調査対象期間:平成28年11月26日(土)~12月2日(金)
・日記式調査とアンケート調査を併行実施

【調査報告書のポイント】

・経年で見ると、テレビ(リアルタイム)視聴の平均利用時間は、10~20 代で概ね減少傾向、30~50 代は傾向が定かでなく、60 代は高い水準で一定に推移している。インターネットの平均利用時間及び時間帯別行為者率は全年代で着実に増加している。【特集 1】

・経年で見ると、10~20 代では、ソーシャルメディア、動画投稿・共有サイト、オンラインゲーム・ソーシャルゲームの3つの利用が柱となって、インターネットの利用時間が増加している。

・経年で見ると、スマートフォンの利用率増加を背景に、モバイル機器(スマートフォン及びフィーチャーフォン)からのネット利用が着実に増加している。【特集 4】

・主なメディアの中では、テレビ(リアルタイム)視聴の平均利用時間が最も長く、平日 168.0 分だが概ね減少傾向。また休日は 225.1 分と前回調査から減少に転じた。インターネットの平均利用時間がこれに続き、平日 99.8 分、休日 120.7 分。【第1章 1-1-1】

・テレビ(リアルタイム)視聴とインターネットの並行利用(ながら視聴)の状況は前回調査から変わらず、平日休日ともに、ゴールデンタイム(19 時~22 時)の間に、テレビ(リアルタイム)視聴のうち概ね 10%台後半~20%台後半程度が「ながら視聴」をしている。【第1章 1-2】

・インターネットの利用項目別の利用時間では、平日はメールが最も長く 30.1 分、次いでソーシャルメディアが 25.0 分。休日は、ソーシャルメディアが 32.7 分、次いでオンラインゲーム・ソーシャルゲームが 26.2 分。
ソーシャルメディアは、女性の方が利用時間が長く、10~20 代の若年層で男女差が顕著。【第2章 2-1】

・ソーシャルメディアの平均利用時間は、特に 20 代で平日 46.1 分→60.8 分と大幅に増加するなど、メールよりソーシャルメディアを活用する 10~20代の若年層の傾向は変わらない。30~40代でもソーシャルメディアの平均利用時間は増加(平日:30 代 24.2 分、40 代 20.5 分)し、利用が着実に浸透している。【第2章 2-4】

・モバイル機器によるインターネットの平均利用時間は、平日 61.3 分、休日 87.3 分で継続的に増加している。
10~20 代の利用時間が依然突出している。【第3章 3-1-1】

・スマートフォンの利用率は 71.3%に増加。10 代及び 40 代において利用率が前年より減少したが、その正確な評価のためには次回以降の調査結果を注視する必要がある。【第4章 4-2】

・主なソーシャルメディアでは LINE の利用率が最も高く 67.0%。Instagram の利用率も 10~30 代で伸びた。
6つのソーシャルメディアのいずれか1つ以上の利用率は71.2%となり、50~60代で大幅に増加した。【第5章 5-1】

・動画共有・配信サービスの利用率では、「オンデマンド型の動画共有サービス」が 71.1%。「有料多チャンネル放送サービス」が 18.3%で続くが、特に 40 代では利用率が減少傾向を示している。【第 5 章 5-3-1】

・できるだけ早く又は信頼できる情報を得るためには、テレビが最も高い割合で利用される。趣味・娯楽又は仕事・調べものに係る情報を得るためには、インターネットが最も高い割合で利用される。【第6章 6-1】

・情報源としての重要度ではテレビが最も高く、インターネット、新聞、雑誌と続く。前回順位が入れ替わったインターネットと新聞の差は拡大した。メディアとしての信頼度については、引き続き新聞が最も高く、次いでテレビ、インターネット、雑誌となった。【第7章 7-1 及び 7-2-1】

・ソーシャルメディアについては、コミュニケーション手段としてだけでなくテキスト系ニュースサービスとしての利用率も高まったことも一因として、各年代の利用率が着実に増加している。また、平成 28 年においては、前年より信頼度が高くなった。【第 5 章 5-1 及び 5-2、第 7 章 7-2-2】

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[総務省]
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