疲労回復食・飲料に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2017年07月12日
アサヒグループホールディングスは、全国の20歳以上の男女を対象に「疲労回復」をテーマに、皆さんにとっての疲労回復食・飲料を聞きました。

【調査結果サマリー】

・8割近くが「疲労感を持つ」-特に女性は仕事から家庭まで、様々な悩みを抱える
・疲労の原因は「梅雨」「気候の変化」-湿気や猛暑が与える身体への負担の大きさ
・男性は「PC仕事」「通勤ラッシュ」、女性は「家事」「立ち仕事」で疲れる
・疲労回復で一番重要なのは「睡眠」-時間よりも質、目覚めのスッキリ感が大事!
・男性の「元気めし」は「肉料理」「ビール」「ニンニク&生姜」でガッツリ!
・女性は「甘いお菓子」「酸っぱい料理」「フルーツ」で笑顔と元気を取り戻す

【調査結果】

8割近くが「疲労感を持つ」-特に女性は仕事から家庭まで、様々な悩みを抱える

いま、身体の「疲れ」を感じている人はどの位いるのでしょうか。「毎日パートのお弁当屋さんで、朝からずっと立ち仕事。家に帰ったら買い物と夕飯の支度、子どもの世話、掃除…。きれいにしても、すぐ子どもが汚すのでそれもストレスになる」(女性30代、長野県)など、「とても疲れを感じている」と回答した人は26.7%。さらに「まあまあ疲れを感じている」という声は51.4%を数え、全体の8割近くの人びとが大なり小なり「(現在)疲労を感じている」ことが明らかとなりました。

性別で「とても疲れを感じている」「まあまあ疲れを感じている」という声を見てみると、男性回答は69.8%。その一方、女性回答は男性よりも17%以上も高い87.2%を数えました。自由回答の中には「親族や家族に関しての悩み。年齢やキャリア不足から、就職活動がうまくいかないこと。家のリフォームや子どもの教育にお金がかかること」(女性40代、福島県)など、仕事や家事、育児等、家庭に関わる様々な問題を抱えているという声が多く、肉体的な疲労よりも精神的なストレスに大きな負担を感じている女性が多いようです。続いて、年代別で見てみると、30代の87.7%をピークに20~50代で80%台を推移。その一方、リタイヤ世代の60代で51.5%、70代以上で63.3%まで数値が下がる傾向が見られました。一般的に体力が落ちる高齢者ほど、疲労感を抱える人が多いと思われがちですが、実際には働き盛りの若い世代ほど、強い疲労を感じている人が多いことがうかがえます。

疲労の原因は「梅雨」「気候の変化」-湿気や猛暑が与える身体への負担の大きさ

8割近く人々びとが「疲労を感じている」ことが判明しましたが、次にその原因を具体的に見ていきましょう。最も回答が多かったのは「梅雨の蒸し暑さ」(40.5%)でした。「最近の蒸し暑さには参っている。体の熱がうまく発散されず、イライラすることも増えている」(女性20代、秋田県)など、梅雨のムシムシジメジメの不快な暑さで疲れが増しているという声。さらに「梅雨が明けないうちに、夏日の連続で猛暑が続いているから」(男性40代、鹿児島県)など、3位にも「気候の変化」(31.7%)が挙げられ、「真夏日(25℃以上)」「猛暑日(35℃以上)」を記録する日も多く、早くも夏バテ気味の症状を訴える人もいました。湿度や気温などが身体に与える負担の大きさがうかがえます。気象庁の発表によれば、今夏は厳しい暑さになることが予想されており、ストレスや疲労感の高いシーズンとなりそうです。

身体の「疲れ」の原因は?
1 梅雨の蒸し暑さ 40.5%
2 運動不足・基礎体力の低下 38.5%
3 気候の変化 31.7%
4 1日中パソコンと向き合う仕事スタイル 19.5%
5 家族の世話・家事労働 19.3%
6 緊張や責任がともなう業種 14.1%
7 通勤ラッシュ・通勤時間 13.4%
8 不規則な生活 13.0%
9 体調不良(風邪、怪我・病気など) 12.8%
10 膨大な仕事量(残業など) 10.1%
MA(複数回答)/n=524人
(「とても疲れている」「まあまあ疲れている」と回答した人)

2位は「運動不足・基礎体力の低下」(38.5%)。「体力・筋力が全体的に落ちていて、すぐに疲れて眠たくなってしまう」(女性30代、東京都)など、運動不足から少し動くと疲れるという声。さらに「運動で基礎体力を上げたいが、運動した疲れで仕事がキツくなって悪循環になってしまう」(女性30代、福岡県)など、体力づくりのため、運動をするとかえって疲労が溜まるという声も寄せられました。運動不足による体力低下も、忙しい現代人ならではの悩みと言えそうです。

男性は「PC仕事」「通勤ラッシュ」、女性は「家事」「立ち仕事」で疲れる

続いて4位は「1日中パソコンと向き合う仕事スタイル」(全体=19.5%、男性=21.0%、女性=18.1%)。「パソコンのやりすぎで目を使いすぎる」(男性50代、東京都)など、長時間のパソコン作業で眼精疲労や、肩こり、腰痛等に悩まされるという声が男性に目立ちました。さらに「通勤時の満員電車が苦痛で疲れを感じる」(男性40代、大阪府)など、「通勤ラッシュ・通勤時間」(男性=19.8%、女性=7.6%)、「緊張や責任がともなう業種」(男性=17.3%、女性=11.2%)、「膨大な仕事量(残業など)」(男性=14.1%、女性=6.5%)が男性回答に多く、通勤や仕事を起因とする疲労が主流でした。今月7月11日から東京都では働き方改革や2020年の東京五輪での混雑緩和を狙い、企業などが時差出勤に取り組む「時差Biz(ビズ)」のキャンペーンに取り組み始めています。こうした動きがビジネスマンの「疲労緩和」に結び付くのか、今後の動向が気になるところです。

「PC作業」「通勤ラッシュ」「仕事量」などに強い疲れを感じている男性が多かった一方、女性回答で多かったのは「家族の世話・家事労働」(男性=7.3%、女性=30.1%)。「家族の帰宅がバラバラで、家事が予定通り進まないため、就寝が遅くなり疲れを少しずつ感じている」(女性40代、愛知県)、「仕事から帰ってきてから座る間もなく、子ども達のお風呂や夕飯、洗濯…、寝るまで動いているから」(女性20代、福岡県)など、家事労働の連続に身体も心も安まらないという女性回答が突出しており、家事労働の負担を女性に頼り切っている現状がうかがえます。さらに女性に目立ったのは、「サービス業など立ち仕事」(男性=5.2%、女性=9.8%)。「パートをしているが、休憩はあるものの5~6時間立ち仕事のため」(女性60代、大阪府)など、サービス業に従事する女性も多く、立ち仕事で足腰に疲れを感じるという声が目立ちました。男性、女性で疲労の原因が大きく異なることがうかがえます。

疲労回復で一番重要なのは「睡眠」-時間よりも質、目覚めのスッキリ感が大事!

では、皆さんが「疲労回復」で重視していることは何でしょうか。最も回答が多かったのは「睡眠(睡眠時間、昼寝、生活リズムなど)」(83.9%)でした。「睡眠。夜10時前にはベッドに入ると朝起きた時は体が楽になる」(女性50代、岐阜県)など、早寝早起きや、睡眠時間の確保を重視するという声。さらに「ぐっすり眠れる様に気を付けている」(女性30代、群馬県)など、疲労回復には「睡眠の深さ」にもこだわるという声が目立ちました。よく睡眠時間は8時間必要と言われますが、実際には個人差があり、人によっては3~4時間で大丈夫な人がいれば、8時間でも足りない人もいると言われています。要するに朝起きた時にスッキリとした目覚めが得られるか否か、睡眠の「長さ」よりも「質」が求められていることがうかがえます。

「疲労回復」で重視していることは?
1 睡眠(睡眠時間、昼寝、生活リズムなど) 83.9%
2 食事・飲酒(甘いもの、スタミナ、晩酌など) 61.1%
3 リラックス(入浴、マッサージ、アロマ、読書、音楽鑑賞など) 39.7%
4 運動(ジョギング、散歩、筋トレ、体操、ヨガなど) 18.9%
5 健康・民間療法(サプリメント、アミノ酸、漢方など) 8.9%
MA(複数回答)/n=609人

2位は「食事・飲酒(甘いもの、スタミナ、晩酌など) 」(61.1%)。「食事から体が作られると思うので、やはり食事を一番重視している」(女性50代、東京都)、「大好きなものを食べると疲れも軽くなる気がする」(女性20代、秋田県)など、「食」は人が良くなると書きますが、まさに「食=元気の源」という声が目立ちました。「睡眠」「食事」に続き、3位は「リラックス(入浴、マッサージ、アロマ、読書、音楽鑑賞など)」(39.7%)。「疲れた時はお風呂に浸かって、音楽を聴きながらリラックスする」(女性20代、兵庫県)、「長時間浸かると疲れるので、入浴剤を入れてさっとリラックスして出るようにしている」(女性30代、岡山県)など、入浴は一日の汗と共に疲れも洗い流すという声。さらに「蒸気でホットアイマスクをつけたり、アロマを焚いたり、いろいろリラックスできる方法を試している」(女性30代、長野県)など、しっかりと体をリラックスして、「質の高い睡眠を誘う」という人もいました。

そのほか、「1日10,000歩を目標に、運動を心がけている。」(女性60代、大阪府)など、4位に「運動(ジョギング、散歩、筋トレ、体操、ヨガなど)」(18.9%)。「サプリでビタミンCを飲んで、エビオス錠も一緒に飲む。食欲が出るし、夏風邪も引きにくい」(男性30代、茨城県)など、5位に「健康・民間療法(サプリメント、アミノ酸、漢方など)」(8.9%)が続きました。

男性の「元気めし」は「肉料理」「ビール」「ニンニク&生姜」でガッツリ!

疲労回復には「睡眠」「食事」「リラックス」の3つが重視されていることが判りましたが、では皆さんの疲労回復を促進する「元気めし」とは、一体どんな食事でしょうか。まず、男性回答の人気ナンバーワンは「焼肉・ステーキなど『肉料理』」(37.4%)でした。「定期的に牛肉を食べている」(男性70代、静岡県)、「ステーキや焼肉で体力回復ができる」(男性60代、東京都)など、「肉=元気の象徴」というイメージを持つ人も多く、ガッツリと肉を食べて、疲れを吹き飛ばしたいという声。さらに「うなぎや豚肉など、なるべく元気になるような食べ物を摂るようにしている」(男性30代、東京都)など、5位にも「豚肉・うなぎ・レバーなど『ビタミンB1を含む食材・料理』」(28.6%)が挙げられ、タンパク質やビタミンB1を豊富に含む食材で、疲労や夏バテを上手に予防・解消するという声が多数寄せられました。

男性回答:「疲労回復食・飲料」とは?
1 焼肉・ステーキなど「肉料理」 37.4%
2 ビールやチューハイなど「ごくごく飲めるお酒」 35.2%
3 ケーキや和菓子など「甘いお菓子」 30.8%
4 ニンニク・生姜などを使った「スタミナ料理」 30.0%
5 豚肉・うなぎ・レバーなど「ビタミンB1を含む食材・料理」 28.6%
6 納豆・オクラ・とろろなど「ネバネバ食材」 17.6%
7 ビタミンや栄養価の高い「緑黄色野菜」 11.0%
8 牛乳、乳製品・小魚など「カルシウムを含む食材・料理」 10.1%
9 焼酎やウイスキーなど「ちびちび飲めるお酒」 7.9%
10 ビタミンやミネラル豊富な「フルーツ」 7.0%
MA(複数回答)/n=227人

男性2位は「ビールやチューハイなど『ごくごく飲めるお酒』」(35.2%)がランクイン。「夕食時に晩酌し、ゆっくりと食事を楽しむ」(男性50代、大阪府)、「お酒は直接、疲労回復になるわけではありませんが、ゆったりとし、よく眠れる」(男性70代、埼玉県)など、1日の終わりの一杯で、仕事の疲れやストレスもすべてがリセットできるという声。さらに「焼酎を晩酌で2杯飲むこと」(男性70代、兵庫県)など、9位にも「焼酎やウイスキーなど『ちびちび飲めるお酒』」(7.9%)が挙げられ、アルコールで心と身体を癒やす男性が目立ちました。

続いて、男性ならではの回答で目立ったのは、4位「ニンニク・生姜などを使った『スタミナ料理』」(30.0%)。「何と言ってもニンニクの醤油漬けが一番。ご飯のお供に、酒のつまみに、料理の味つけにと素晴らしさ無限大」(男性60代、茨城県)など、ニンニク、生姜共に薬味として食欲増進や料理を引き立てる役割を担うという声。さらに「肉料理に、にんにく、しょうがなどを添えてスタミナを付けている」(男性40代、鹿児島県)など、牛肉のニンニク炒め、豚の生姜焼き等、ランキング上位に挙げられた「肉料理」とも相性が良く、疲労回復や夏バテ防止に効く最高の「元気めし」と言えるでしょう。また、ニンニクや生姜は高い殺菌力も持つため、夏場の食中毒予防にも効果があると言われています。

女性は「甘いお菓子」「酸っぱい料理」「フルーツ」で笑顔と元気を取り戻す

その反面、女性回答の断然トップは「ケーキや和菓子など『甘いお菓子』」(53.6%)でした。「チョコレート等の甘いお菓子。糖分は脳の栄養素なので、仕事前や休憩時間などに少しだけ食べる」(女性30代、大阪府)など、仕事や家事の合間に、甘いお菓子で脳の疲れを軽減させるという声。さらに「疲れたら、旦那には内緒でこっそりケーキやアイスを食べる」(女性30代、長野県)など、男性回答に多かった晩酌と同じく、女性はデザートで1日の疲れを解消していることがうかがえます。最近、将棋が注目されていますが、プロ棋士が1日がかりの対局の合間には食事のほか、チョコレートや甘いお菓子を食べるシーンが度々見られます。数百手先まで読むと言われる将棋の世界では、頭脳を常にフル回転しているため、糖分の消費量がとても早いと言います。日常生活において、プロ棋士並みの頭脳を使っているか否かは別として、疲労回復と適切な判断には、甘いものが必要であるということがよく分かります。

女性回答:「疲労回復食・飲料」とは?
1 ケーキや和菓子など「甘いお菓子」 53.6%
2 焼肉・ステーキなど「肉料理」 34.2%
3 豚肉・うなぎ・レバーなど「ビタミンB1を含む食材・料理」 32.9%
4 ビールやチューハイなど「ごくごく飲めるお酒」 25.3%
5 ニンニク・生姜などを使った「スタミナ料理」 23.6%
6 納豆・オクラ・とろろなど「ネバネバ食材」 19.8%
7 梅干・レモン・酢を使った料理など「酸っぱいもの・料理」 16.5%
8 ビタミンや栄養価の高い「緑黄色野菜」 13.1%
9 ビタミンやミネラル豊富な「フルーツ」 12.7%
10 牛乳、乳製品・小魚など「カルシウムを含む食材・料理」 9.3%
MA(複数回答)/n=237人

女性回答の2位以降は、男性と同じく「焼肉・ステーキなど『肉料理』」(34.2%)、「豚肉・うなぎ・レバーなど『ビタミンB1を含む食材・料理』」(32.9%)、「ビールやチューハイなど『ごくごく飲めるお酒』」(25.3%)などが続きました。女性ならではの回答で目立ったのは、7位「梅干・レモン・酢を使った料理など『酸っぱいもの・料理』」(16.5%)。「酢の物やピクルスなどお酢の効いた食べ物は疲労回復になる。美味しくて食べると止まらないのが難点ですが…」(女性40代、兵庫県)など、「酸味」は夏場落ちる食欲の増進と疲労回復に役立つという声。さらに「自家製の梅酒、超酸っぱい梅シロップを自分で作っている」(女性50代、北海道)など、梅シロップや梅酒、梅干し等を手作りして、家族の健康増進に努めているという人もいました。そのほか、「毎朝のフルーツとヨーグルトを食べている」(女性40代、福岡県)など、10位「ビタミンやミネラル豊富な『フルーツ』」(12.7%)も女性回答に目立ちました。

「肉料理」「甘いお菓子」「酸っぱい料理」などを「元気めし」とする声が多かった一方で、「韓国・タイ料理など『辛い料理』」(全体=5.0%、男性=4.4%、女性=5.5%)はランキング圏外でした。唐辛子やスパイスの効いた「辛い料理」は、食欲を増進させると共に、体から大量の汗が出て蒸発熱で涼しくなると言われています。また傷みやすい夏場の食べ物の保存にも良いですが、今回の調査では男女ともに不人気でした。昨今の暑すぎる夏が、発汗をあおる「辛い料理」を敬遠させる要因と言えるかも知れません。

今回は「疲労回復」「元気めし」をテーマに、皆さんのご意見を聞いてきました。「とても疲れを感じている」「まあまあ疲れを感じている」という声は8割近くを占め、とても多くの人びとが「(現在)疲労を感じている」ことが明らかとなりました。その原因として特に目立ったのは「梅雨の蒸し暑さ」「気候の変化」でした。梅雨時のうっとうしさに加え、今シーズンは早い時期から「真夏日」「猛暑日」を記録している地域も多く、身体への負担はもちろん、心に与える疲労度も相当高まっていることがうかがえます。とはいえ、暦の上では7月初旬を迎えたばかり、これから2カ月間近くは厳しい暑さが続きます。今回の毎週アンケートで皆さんから寄せられた「元気めし」を上手に取り入れながら、これからの夏を何とか乗り越えたいものですね。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:679人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年7月5日~7月11日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[アサヒグループホールディングス]
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