若者の理想の働き方調査(社会人1年目から3年目までの若者対象) 

2017年08月09日
パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジーのコンサルティングカンパニーであるワークスイッチコンサルティングは、社会人1年目から3年目までの若者300人を対象に、理想の働き方に関する調査を行いました。

昨今、「働き方改革」「休み方改革」が注目され、長時間労働を是正して労働生産性を上げる取組みや、テレワークの導入など、多くの企業で取り入れ始めています。一方で企業が抱える人材採用・定着の問題。特に優秀な若手の採用・定着は課題となっています。その若者が求める理想の働き方とは?を調査いたしました。

【トピックス】

・若者の8割は「残業ゼロで成果を出すタイプ」が理想の上司
・「通勤ラッシュを避けて働きたい」と思う若者は6割
・業務で利用したいコミュニケーションツールは、チャットやSNSが5割
・社会人2年目以降は「職場のIT環境への不満」が原因で離職を検討した、実際に離職したが1年目に比べ増加
・学生時代、就職先の選択で「在宅勤務」「リモートワーク」「PC・モバイル等の機器」を重要視しないが7割

【サマリ】

今回の調査結果から、若者は時間や場所を有効活用しながら働きたいということや、プライベートで使い慣れたチャットやSNS等のコミュニケーションツールを使いたい意向が高いことが分かりました。時間や場所にとらわれない働き方(テレワークなど)や、プライベートで使い慣れているコミュニケーションツールの導入は、若手従業員のエンゲージメント(仕事のやる気など)を高める重要な要素となり得ます。一方で、企業としてプライベートで使われるチャットやSNSの業務利用(シャドーIT)の対策も検討が必要です。
これらの働き方に関わる環境を整え、就職前の学生に分かりやすく、且つイメージしやすく伝えることで、優秀な若手の人材獲得にも貢献できると考えられます。

【調査結果の詳細】

■ 若者の8割は、「残業ゼロで成果を出すタイプ」が理想の上司
上司として憧れるのは「夜遅くまで残業でバリバリ働きながら成果を出す人」と「残業ゼロで定時に帰宅しながら成果を出す人」の問いに対し、「残業ゼロで成果を出す人」が82%と圧倒的に高かった。一方で、実際に身近にいる上司のタイプの問いに対しては、「残業ゼロで成果を出す人」(28%)と理想との大きな乖離が見られた。

■ 若者は、通勤ストレスを回避しながら働きたい傾向がある
理想的な通勤スタイルについての問いに対し 「通勤ラッシュを避けて出社」 (62%)が最も高かった。また、「業務内容によっては勤務場所を自分の意志で決定できる」(47%)も高かったことから、オフィス以外で仕事ができる環境を求めていることが分かった。通勤時間に関しては8割の若者が片道30分未満の通勤時間を理想としていることから、通勤ストレスを緩和したいことがうかがえる結果となった。

■ 若者の9割が理想とする「睡眠」「通勤」「食事」「趣味や自己啓発」の時間を実現するには、勤務時間を実働5.5時間以内に収める必要がある
若者(90%以上)の理想のプライベート時間を実現するためには、1日24時間から睡眠、食事、趣味などそれぞれ理想の時間をマイナスすると勤務時間は5.5時間以内という結果になった。

■ 仕事を楽しくするために、会社にあると嬉しい取組は、1位「お昼寝」、2位「服装自由」、3位「朝食支給」
仕事を楽しくするために、どのような取組が会社にあると嬉しいかという質問に対し、「お昼寝タイム・スペース」(62%)「服装が自由」(48%)、「朝食が支給される」(44%)が上位を占めた。休む時はしっかり休むというオンオフの切り替えを若者は求めている結果となった。

■ 「こんなことまで新人がやるのかと驚いた業務」のフリーコメントで多く見られたのは、「飲み会の幹事」「上司の御用聞き」「接待」「レベルの高い業務」
入社して「実際にあなた、もしくはあなた以外の人が任された、こんなことまで新人がやるのか」と驚いた業務はありますか?とフリーコメントで質問したところ、以下のような項目が多く見られた。

■ プライベートで使い慣れたチャットやSNS等のコミュニケーションツールを業務で利用したいが5割
現在職場で利用していないが利用したいアプリケーションやソフトはあるか?という質問に対し、Line・Skype・Twitter・Instagramなどが5割を占めた。その中でも、LineとSkypeが上位にあがった。

■ クラウドサービス型ソフトを業務で利用してみたいと答えた若者の理由は「プライベートで使い慣れているから」が7割と圧倒的に高い
業務で利用してみたいアプリケーションがあると回答された方に、その理由を聞いたところ「使い慣れたアプリケーション、ソフト」だから」と70%が回答。年次別に見ると、社会人1年目は65%、社会人2年目は66%、社会人3年目では80%と、年次が上がるにつれて高くなっている。より使い慣れたツールを業務で活かしたいと考えていることがわかった。

■ 社会人2年目以降は「職場のIT環境への不満」が原因で離職を検討した、実際に離職したが1年目に比べ増加
社会人3年目までのITの不満により離職を検討、実際に離職の割合が、社会人1年目の14.5%に比べ、社会人2年目では27.1%、3年目では32.4%になることから、年次があがるごとにIT環境を重要視することで、退職や転職意志につながっている可能性があると言える。

■ 学生時代では、「在宅勤務」「リモートワーク」等の働き方や、業務で利用するPC・ソフトを重視しないと、約7割が回答
今回の社会人1年目から3年目の若者に、就職先を選択した際、「在宅勤務ができる」「リモートワークができる」「お気に入りのPC、モバイル機器で仕事ができる」「使い慣れたアプリケーション/ソフトで仕事ができる」「最新のデジタル技術を利用できる」に関して重視したかを聞いたところ、全ての項目で約70%の若者が「あまり重視しなかった」「全く重視しなかった」と回答。就職前では、自分にとってどのようなメリットがあるかのイメージがしづらいのではないかと考えられ、分かりやすくイメージしやすく伝えることで、人材獲得につながるのではないかと考えられる。


【調査概要】
・調査名称:「若者の理想の働き方調査」
・調査時期:2017年6月
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査対象:社会人1年目から3年目までのオフィスワーカー
・調査エリア:東京・大阪・名古屋
・サンプル数:男女300名
 ※年齢22歳~29歳
 ※大学(4年制)卒業、大学院修了
実査委託先:楽天リサーチ

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[パーソルプロセス&テクノロジー]
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