食中毒対策に関する調査 

2017年08月16日
インテージは、自主企画調査、および独自に保有するデータから、食中毒の経験や、予防・対策の実態を分析しましたので、その結果をご紹介します。

猛暑と言われている2017年夏。気温と湿度が高くなる夏場は、細菌の繁殖が活発となるため、一年の中でも特に食中毒が多く発生する時期です。また最近では、アニサキスという寄生虫による食中毒がニュースとなり、多くのテレビ番組で取り上げられていたのも記憶に新しいところです。そこでインテージは、生活者がふだんどのくらい食中毒の予防・対策を意識しているのか、またどのような食中毒予防・対策をしているのか、その実態を探るべく、20~50代の男女を対象に意識調査を実施しました。

[ポイント]

◆ 食中毒と思われる症状を経験したことがあるのは、全体で31.2%。女性でやや高い傾向
◆ 夏場の食中毒対策には、63.1%が「気をつかっている」と回答
◆ 日常的に料理をしている人が行っている具体的な食中毒対策として、最も多くの人が実践しているのは「肉や魚は充分火を通す」(78.6%)、次いで「購入した食材はできるだけ早く冷蔵庫に入れる」(69.4%)
◆ お弁当の食中毒予防として行っているのは、「直接手を触れない」など食品に菌をつけないための工夫や、「保冷剤」や「抗菌シート」「抗菌カップ」などを使って菌をふやさないための工夫

食中毒と思われる症状、31.2%が経験あり。経験率は女性でやや高い 

感染する菌の種類によってその症状は異なるものの、腹痛や吐き気、下痢、発熱など、つらい症状を引き起こす「食中毒」。そんなつらい目に遭わないよう、日ごろから予防・対策を心がけている人も多いのではないでしょうか。具体的な予防・対策法はこのあと見ていきますが、まずは生活者のみなさんに「食中毒にかかった経験があるか」を聞いてみました。すると、「食中毒にかかったことがある」と回答したのは14.8%で、「食中毒かもしれないと思ったことがある」まで含めると31.2%の人が食中毒と思われる症状を経験していることがわかりました。また、性年代別に見てみると、いずれの年代でも男性に比べて女性でやや経験率が高い結果となりました。

Point:
・「食中毒にかかったことがある」人は14.8%。「かもしれない」まで含めると31.2%が食中毒と思われる症状を経験
・食中毒と思われる症状の経験率は男性に比べて女性でやや高い

「夏場の食中毒対策」に63.1%が「気をつかっている」と回答。性年代で意識に差

次に、生活者のみなさんが夏場の食中毒にどのくらい気をつかっているのか、その度合いを聞いてみました。全体では、「とても気をつかっている」が11.5%で、「気をつかっている」と回答した人まで含めると63.1%が『夏場の食中毒対策に気をつかっている(とても気をつかっている+気をつかっている)』ことがわかりました。

性年代別に見てみると、『夏場の食中毒対策に気をつかっている』人の割合は、いずれの年代でも男性に比べて女性で高く、特に女性50代では、調理に関わる頻度の高さや体調への配慮が影響してか82.5%と他の年代と比べて最も高い結果となっています。また同じ50代でも男性では48.5%で、この年代では特に男女で顕著な差が見られます。一方で、夏場の食中毒対策に「まったく気をつかっていない」+「気をつかっていない」の割合は、多くの年代で1割未満なのに対し、男性20代では24.5%と高く、夏場の食中毒対策への意識が薄いことがわかりました。

Point:
・「夏場の食中毒対策に気をつかっている」人は63.1%
・最も『気をつかっている』人の割合が高いのは女性50代で82.5%
・一方で、男性20代は『気をつかっていない』人の割合が24.5%と、食中毒対策への意識が低い

『調理』『保管』による食中毒対策は多くの人が実践。50代は「調理環境を清潔に保つ」心がけ

生活者のみなさんは、夏場の食中毒をどのようにして予防・対策しているのでしょうか。食材の購入や調理、保存に関する実態を探るため、日常的に料理をしている人(週に4~5回程度以上料理をしていると回答した人)に、「夏場の食中毒対策として行っていること」を聞いてみました。すると、特に高かったのは「肉や魚は充分火を通す」(78.6%)、「購入した食材はできるだけ早く冷蔵庫に入れる」(69.4%)で、次いで「肉や魚を切ったまた板で野菜を切らない」(52.3%)、「肉や魚を切った包丁で野菜を切らない」(52.2%)、「賞味期限・消費期限を定期的に確認・廃棄する」(52.0%)がいずれも5割強で上位に挙がり、『調理中に細菌をつけない、やっつける』や『保管に気をつけ食材の細菌を増やさない』という対策は比較的多くの人が実践していることがわかりました。

近年目にすることが多くなっているキッチン用除菌スプレー。インテージが保有する全国小売店パネル調査(SRI)のデータで販売金額の推移を見てみると、2012年から2016年の直近5年で1.5倍に増加しており、ご自宅で使うようになったという方も多いのではないでしょうか。調理関連器具の除菌に関連する項目について見てみると、「まな板を定期的に除菌」が47.9%で比較的上位に挙がっている一方で、「台ふきん」「食器洗い用スポンジ」「包丁」などはいずれも35%前後で、「まな板」に比べると定期的に除菌をしている人の割合は低い結果となっています。

食中毒対策の上位10項目を年代別に見てみると、年代で大きな違いは見られないものの、50代では「まな板を定期的に除菌」「キッチンを定期的に掃除」が他の年代と比べて10ポイント以上高く、11位以降の項目でも「台ふきんを定期的に除菌」「排水溝を定期的に除菌」などは50代が他の年代と比べて高い傾向が見られ、この年代では『調理』『保管』といった対策に加えて、キッチン全体や調理器具、排水溝に至るまで、常に調理環境全体を清潔に保つことで食中毒を防ぐという対策が行われていることがわかります。

Point:
・最も多くの人が実施している食中毒対策は「肉や魚は充分火を通す」(78.6%)
・50代は他の年代に比べ、「まな板を定期的に除菌」「キッチンを定期的に掃除」などが高く、調理環境全体を清潔に保つことで食中毒対策を行っている

お弁当の食中毒、「菌をつけない」「菌をふやさない」で対策。抗菌シートは見た目の要素も

夏場の食中毒対策で特に気になる「お弁当」について、その実態を探っていきたいと思います。生活者のみなさんは、夏場のお弁当の食中毒対策として、どのようなことをしているのでしょうか。インテージが運営する「みんレポ」(日々の消費や生活に関する投稿をシェアするアプリ)に「お弁当の食中毒対策大募集!-夏場は特に気になる『食中毒対策』あなたは何してる?-」というお題で収集したデータを見てみると、前項の「夏場の食中毒対策」でも最も高かった「充分に火を通す」のほか、調理してから食べるまでの時間が長いお弁当ならではの理由として、「直接手を触れない」「手を洗ったらキッチンペーパーで手を拭く」など食品に菌をつけないための工夫や、「保冷剤」や「抗菌シート」「抗菌カップ」などを使って菌をふやさないための工夫が挙がりました。また「抗菌シート」や「抗菌カップ」は、デザインの可愛いものを選んでお弁当に入れることで、見た目を良くすることも効果の一つとして選ばれているようです。食中毒対策だけでなく、お弁当の見た目にも変化を加えたいと思っていた人は、お気に入りを探してみるのもよいかもしれません。

Point:
・お弁当の食中毒対策として行っているのは、「直接手を触れない」「手を洗ったらキッチンペーパーで手を拭く」など食品に菌をつけないための工夫や、「保冷剤」や「抗菌シート」「抗菌カップ」などを使って菌をふやさないための工夫
・「抗菌シート」や「抗菌カップ」は見た目に彩りや可愛さをプラスする素材としても機能

まだまだ暑い日が続きます。ここで紹介した方法も参考に、生活に合った食中毒対策でしっかりと予防して楽しい夏を過ごしましょう。


本レポートに使用した当社調査データについて
【インテージのネットリサーチによる自主企画調査データ】
調査地域:全国
対象者条件:20-59 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を2015年度実施国勢調査結果にあわせてウェイトバック
標本サイズ:n=1600
調査実施時期: 2017年7月7日(金)~2017年7月10日(月)

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