新大人研レポート26:新しい大人のデジタルライフ調査(40~60代男女対象) 

2016年03月30日
博報堂新しい大人文化研究所では、40~60代を“新しい大人世代“と呼び、調査研究を行っています。
調査結果を見ると、40~60代の変化は、さらに本格感を増しています。新大人研レポート2012~13年は「絶滅!?する中高年-“新しい大人世代の登場”」、2013~14年は「いま高齢社会は“新しい大人社会”へと大きく変化」でした。2015年はあらためて生活者の変化に注目して『シニアから新大人へ』。
自分たちは従来の50・60代とは違うという意識が高まっています。40代も含めて、単なる「若々しさ」だけでなく多方面での新たな兆しが見えて来ました。今回のシリーズでは、消費にも大きな影響を与えるその生活者の意識変化を明らかにして行きます。

現在使用しているデジタル機器はパソコンが(95.7%)と圧倒的で、2位は携帯電話(スマートフォン以外)(48.5%)、3位はスマートフォン(48.3%)で、携帯電話とスマートフォンはほぼ同率となっています。しかし、年代別にみると、60代では携帯電話の使用が多く、また、40代に関してはスマートフォンの利用が多くなりました。今後の使用意向を現在の使用率と比較すると、パソコンと携帯電話が下がり、スマートフォンとタブレットが上昇しています。

用途としては、1位「サイト閲覧」(97.3%)、2位「メール送受信」(92.7%)に続き、3位「オンラインショッピッング」が69.1%になっています。しかも、50代・60代が40代を上回っており、50・60代のオンラインショッピングにおける消費意欲の高さが伺えます。

「誰とSNSを活用してコミュニケーションしたことがあるか」については、家族とはLINEが圧倒的で、昔の友人・知人・仲間とはFacebookなどでのやり取りが高い割合になっています。また、友人・知人とのコミュニケーションがSNSによって増えたと回答する人が多くいました。60代においては、「離れている家族(子供・孫)」とのLINEでのコミュニケーションが56.3%と最上位で、SNSを使用してから「離れている家族(子供・孫)」とのコミュニケーションが増えているようです。デジタル情報機器が子供の独立後、子供家族との3世代コミュニケーションの手段となっています。

団塊世代以降は会社でパソコンを使用しており、退職後もデジタル情報機器を通してコミュニケーションをしています。新しい大人世代にはデジタル情報機器を活用した新しい消費、新しいコミュニケーションへの積極的な姿勢があるようです。

【調査結果】

■現在使用している情報デジタル機器は、1位パソコン、2位 携帯電話、スマートフォンが僅差で3位。
現在使用しているデジタル機器を聞いてみると、全年代でパソコンが圧倒的に多く、続いて2位携帯電話、3位スマートフォンとなっています。年代別にみると、60代はスマートフォン30.4%に対し、携帯電話60.3%、40代はスマートフォン63.2%、携帯電話36.9%と全く逆の数値がでています。50代はあまり差がないものの、携帯電話よりスマートフォン利用者の方が多くなっています。

■今後使用したいと思う情報デジタル機器はスマホ(2位)、タブレット(3位)が上昇。
今後の使用意向に関しては、パソコンが76.2%、携帯電話が28.5%と、それぞれ現在の使用率である95.7%と48.5%から大きく減少しています。これに対して、スマートフォンは現在の48.3%から51.3%、タブレットが20.9%から36.4%と上昇しています。

■デジタル情報機器の使い方はサイト閲覧・メール送受信が主。オンラインショッピングが7割で3位に。
デジタル機器の使い方については、どの年代も共通しており、全年代で1位「インターネットサイトの閲覧」(97.3%)と2位「メールの送受信」(92.7%)が抜きんでています。それに続き3位が「オンラインショッピングをする」(69.1%) と高い数値となりました。4位には「動画投稿共有サービス」(36.5%)となっています。

■SNSの使用、LINEは「家族」に対して、Facebookなどは「友人・知人」とくに「昔の仲間」で高く。
SNSによるコミュニケーションの相手としては、LINEは「家族」と「直接合う機会のある友人・知人」で高くなっています。60代においては「離れて暮らしてる家族(子供・孫)」、3世代間でのLINEの使用率が高くなっており、LINEが従来の電話やメールの代わりになっているようです。「友人・知人」とくに「昔つき合いのあった友人知人」ではFacebookとミクシィの活用が目立ちます。「学生時代の同級生」とはいずれの年代もFacebookが多くなっています。

■SNSを使用することで増えたコミュニケーションは「友人・知人と」、60代では離れて暮らしている子供・孫(3世代)とのコミュニケーション量が増えている。
SNSを使用するようになって、コミュニケーションに変化があったか聞いたところ、5人に一人が「友人・知人とのコミュニケーションが増えた」と思っています。60代では「離れて暮らしてる家族(子供・孫)」、3世代間でのコミュニケーションが続いており、世代を超えてSNSでつながっているようです。


<調査概要>
調査主体:博報堂 新しい大人文化研究所
調査対象:40~60代男女
対象エリア:
 1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
 中小都市(首都圏、熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)
対象者数:2,700サンプル
調査手法:インターネット調査
調査日時:2015年3月20日(金)~3月22日(日)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[博報堂]
 マイページ TOP