第5回「金持ち企業ランキング」調査 

2017年09月11日
リスクモンスターは、第5回「金持ち企業ランキング」調査結果を発表いたしました。

【調査概要】
調査名称:第5回「金持ち企業ランキング」調査
調査方法:決算書の分析結果に基づく調査
調査対象決算期:2017年7月24日時点で開示されていた2016年4月期決算以降の最新決算
調査対象企業:金融機関(銀行、証券会社、保険会社等)、IFRS適用企業を除く決算短信提出企業
調査対象企業数:2,879社

【調査結果】

[1] 第5回「金持ち企業ランキング」/ランキング結果

 決算書の記載に基づき算出したNetCash(※)を比較した「金持ち企業ランキング」のランキング1位は「信越化学工業」(NetCash7,383億円)であった。次いで「任天堂」が2位(同6,627億円)、「ファナック」が3位(同6,297億円)となり、以下「三菱自動車工業」(同5,412億円)、「SUBARU」(同5,105億円)、「SMC」(同4,428億円)、「キーエンス」(同4,169億円)と続いた。(図表A)
 上位20社にランクインしている業種としては、機械器具製造業が最多の6社(ファナック、三菱自動車工業、SUBARU、SMC、三菱電機、スズキ)を占め、その他製造業が9社(信越化学工業、任天堂、キーエンス、京セラ、富士フィルムホールディングス、ローム、バンダイナムコホールディングス、ルネサスエレクトロニクス、大正製薬ホールディングス)を占めており、上位20社のうち、15社が製造業となっている。前回の16社に続き、製造業の割合が高く、製造業におけるCashの潤沢度合いがうかがえる結果となった。
 前回順位との比較においては、「スズキ」の大幅ランクアップ(2582位→14位)が目立つ。同社は、近年の好調な業績推移によって営業キャッシュフローを増加させたことに加え、SUBARU株の売却により多額のCashを獲得したことで、ランクインしたものと考えられる。また、11位「大成建設」(前回35位)は、大幅にランクアップし、前回上位20社圏外からの上位進出となった。この他、7位「キーエンス」(同15位)、10位「三菱電機」(同19位)、15位「セコム」(同26位)は、それぞれ前回から大きくランクを上げている。
 前回1位の「ファナック」は、2年連続でNetCashが減少し(第3回8,712億円→第4回6,866億円→第5回6,297億円)、3位に後退していている。前回2位の「キヤノン」においては、有利子負債の増加を主因にNetCashが大幅に減少(前年度比▲6,150億円)し、トップ100圏外(332位)までランクダウンしている。

※NetCash=現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+一年以内返済の長期借入金+一年以内償還の社債+割引手形)

1 信越化学工業 7,383億円
2 任天堂 6,627億円
3 ファナック 6,297億円
4 三菱自動車工業 5,412億円
5 SUBARU 5,105億円
6 SMC 4,428億円
7 キーエンス 4,169億円
8 京セラ 3,513億円
9 富士フイルムホールディングス 3,211億円
10 三菱電機 3,103億円

[2] 第5回「金持ち企業ランキング」/営業キャッシュフローとの比較

 金持ち企業ランキング上位企業に対して、営業キャッシュフロー(※)による資金創出力を比較したところ、両方にランクインしているのは、「スズキ」、「三菱電機」、「SUBARU」、「信越化学工業」の4社となった。前述のように、「スズキ」は多額の営業キャッシュフローを創出したことによってNetCashが大幅に増加し、ランクインしたことが分かる。
 一方で、営業キャッシュフローの上位企業である「トヨタ自動車」や「日本電信電話(NTT)」においては、事業活動により多額のCashを獲得するものの、獲得したCashを株主還元や投資活動等に投下していることで、ランキング上位に現れていないことが考えられる。(図表C、図表D)

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