太陽光発電の設置状況と設置後の満足度の調査(太陽光発電を検討したユーザー対象) 

2017年09月21日
「タイナビ総研」を運営するグッドフェローズは、全国の太陽光発電を検討したユーザー672名を対象に第4回となる「太陽光発電の設置状況と設置後の満足度の調査」を実施しました。

今回アンケート調査の回答者のうち、488名が「太陽光発電を設置している」と回答し、72.6%が太陽光発電の設置を検討後、実際に設置していたことがわかりました。また、“ポストFIT時代”の到来を前に、太陽光発電設置者に「発電した電力の買取期間が終了した後はどうしますか」と質問したところ、43.9%が「蓄電池を買って自給自足する」と回答しました。

【調査結果】

(1) 太陽光発電を設置した人の満足度95.3%!4年連続9割以上が満足と回答!
太陽光発電を設置した人に、「太陽光発電を設置して満足していますか」と質問したところ、95.3%が「満足している」と回答し、4年連続で95%以上が満足していることがわかりました。また、「期待した以上の発電量は出ていますか」という質問に対して、70.5%が「期待以上の発電量が出ている」と回答しました。さらに「太陽光発電を設置したまたは設置を検討した理由は何ですか」との質問には、回答者の81%が「電気料金削減のため」と選択し、その後「再生可能エネルギーの普及のため」「環境への配慮のため」という回答が続きました。

(2)ポストFIT時代来たる!43.9%が「蓄電池で自給自足」
2009年、他の再生可能エネルギーに先立って住宅用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT法)が施行されました。そして施行から10年が経過する2019年には、いよいよ買取期間が終了する設置者が増える“ポストFIT時代”が到来します。現在このFIT対象外となる設置者が、いわゆる“2019年問題”にどう対応するかが注目されています。そこで、タイナビ総研はFIT終了後に関する緊急調査を実施しました。

太陽光発電設置者に「発電した電力の買取期間が終了した後はどうしますか」と質問したところ、43.9%が「蓄電池を買って自給自足する」と回答しました。買取期間終了により『余剰電力を捨てるくらいなら、蓄電池に貯めて、夜間に放電したほうがメリットがある』と考える人が増えているようです。仮に買取期間終了後、新たな売電単価が設定されたとしても、電力会社からの買電単価よりも単価が安くなる可能性が高いことから、やはり自給自足の流れは変わらないでしょう。2017年8月30日に環境省が発表した「平成30年度概算要求額」では、住宅用太陽光発電設備を設置している住宅への家庭用蓄電池・蓄熱設備の設置のために84億円を支援することが盛り込まれており、蓄電池の需要は今後高まると思われます。

また、「新たにその時点での固定価格で売電したい」と回答した人が39.8%と、こちらも4割近くいました。他方、「まだ考えていない」と回答した人が25.7%おり、全体の4分の1がまだどうするかを決めかねているようです。さらに、新電力が買取期間終了後も電気を購入してくれる可能性に期待し、「新電力へ電力を売電したい」と回答した人が、16.8%を占めました。

(3)約4割が太陽光発電システムと合わせて「オール電化」を検討!「蓄電池」検討は3割。
太陽光発電を設置したまたは設置を検討した人に対し「太陽光発電システムと一緒に設置を検討したもの」を尋ねると、最も多かったのは「オール電化」(38.1%)でした。太陽光発電とオール電化を合わせて導入することで節電メリットを最大化できることが、その理由として推測できます。そして次に多い回答は「蓄電池」の33%と、ここでも需要の高まりを感じることができます。

(4) 設置メーカー人気ランキングは3年連続パナソニックがトップ!
太陽光発電を設置した人に「どちらのパネルメーカーを設置しましたか」と質問したところ、44%が「パナソニック」と回答し、3年連続トップを記録しました。理由としては、『性能がいいから』『保証が充実しているから』『国産メーカーで安心だから』などがあげられました。パナソニックは蓄電池の販売もしており、2017年10月には住宅用「創蓄連携システム」の新製品の販売を開始する予定です。この「創蓄連携システム」は業界で初めて太陽光発電システムを設置した後からの蓄電池設置を可能とし、太陽光発電設置者の自給自足型へのシフトを後押しします。

[設置したメーカーランキング]
(順位:設置したメーカー/回答数/比率)
1位:パナソニック/209/44%
2位:Qセルズ(ハンファQセルズ)/52/16%
3位:カナディアンソーラー/45/11%
4位:シャープ/44/10%
5位:ソーラーフロンティア/24/9%
-  :その他/114/10%

(5) FIT法改正認知度は約3割。要望多く、移行期間は2017年12月31日まで延長。
2017年4月、FIT法施行後に発生した諸問題に対処するために、改正FIT法が施行されました。住宅用・産業用問わず太陽光発電設置者はこの新制度への移行手続きとして『事業計画書』の提出が求められており、提出を怠った場合には認定が取り消しになる可能性もあります。しかし、まだその事実に気が付いていない設置者は非常に多いようです。太陽光発電設置者に「2017年に固定価格買取制度が改正されたことは知っていますか」と質問したところ、回答者の3割が「あまり知らない」「全く知らない」と回答しました。

  先日タイナビ総研で産業用太陽光発電の発電事業者に同様のアンケートを行った際は、約3割が「(改正FIT法について)内容までは知らない」と回答しました。住宅用太陽光発電に関しては要望が多かったとして、2017年8月31日の『FIT法の施行規則と告示』の改正の際に事業計画書の提出期限が9月30日から12月31日まで延長されました。しかし、調査結果を見ると情報が十分に行き渡っていないことが考えられ、タイナビ総研はタイナビユーザーに対し、早期の手続き実施を呼びかけています。


【調査概要】
太陽光発電の満足度と節電意識に関するアンケート調査
有効回答: 太陽光発電の設置を検討したユーザー672名
調査方法: インターネットによるアンケート調査
調査期間: 2017年7月6日~2017年7月20日

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[グッドフェローズ]
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