英語に関する意識調査(15歳~19歳の未成年男女と20歳~59歳の成人男女対象) 

2017年09月29日
GMOリサーチは、GMOリサーチが提携する日本の未成年・成人モニターを対象に「英語に関する意識調査」を実施いたしました。

【調査背景】

 昨今の日本では、グローバル化への対応が急がれており、 世界で活躍する人材を育成するためにも、国際共通語である英語教育のニーズが高まっています。小学校における英語教育も本格化しており、2008年に小学5、6年生を対象に「外国語活動」が導入され、2011年には必修化されました。また2020年までには、小学3年生から英語教育が必修化し、小学5年生以上は「教科」として英語が導入される予定となっており、今後さらに英語教育の改革・充実が進んでいくと考えられています。一方、企業においても、英語の公用語化や英語学習の推進などの取り組みが進んでいます。

今回GMOリサーチは、こうした英語力教育の高まりを受けて、実際に英語教育に触れてきた 15歳~19歳の未成年男女と、20歳~59歳の成人男女の英語に対する意識を探り、その実態を比較するべくアンケート調査を実施いたしました。

【調査結果】

■回答者の属性(表1)
 回答者の男女比は、「男性」(50.0%)、「女性」(50.0%)と男女同数の構成とした。年代については、未成年である「15~19歳」は50.0%、成人である「20代~50代」は合算して50.0%になるよう、各年代12.5%ずつの構成となっている。

■英語に対する意識(図1~3、表2)
<英語に対する得意/苦手意識>
 まずは、英語に対する意識を尋ねた。「得意(「とても得意」・「やや得意」を合算)」という回答は、未成年:30.8%、成人:13.2%となり、未成年の方が成人より英語を「得意」だと感じている人が多いことがわかった。
 一方、英語に対して苦手意識があるかを尋ねたところ、「苦手意識がある(「とてもある」・「ややある」を合算)」という回答は、未成年:62.4%、成人:67.0%となり、未成年・成人ともに6割超が英語に対して・苦手意識を持っていることが判明した。

<苦手意識を感じ始めた時期>
 続いて、「苦手意識がある」と回答した人に、英語を苦手と感じるようになった時期を尋ねたところ、未成年・成人ともに「中学1年(未成年:25.8%、成人:33.3%)」が1位となり、本格的に英語を学び始める時期に苦手意識が芽生えることが多いことがわかった。また、未成年は「中学2年」(20.9%)、「高校1年」(14.3%)と続き、成人は「社会に出てから」(18.8%)、「高校1年」(12.9%)と続いた。このことから、未成年・成人に共通して、より複雑な英文法や長文読解を教わり始める「高校1年」に、苦手意識が芽生える第2の波が訪れていることがうかがえる。さらに、成人は「社会に出てから」が約2割にのぼり2位となっていることから、苦手意識を感じながらも、ビジネスで英語を使わざるを得ない場面に直面している人も多いことが垣間見える結果となった。

<英語を苦手と感じる理由>
 英語を苦手と感じる理由については、未成年・成人ともに「英語を使う機会がない(未成年:69.6%、成人:89.5%)」が1位となった。特に成人は約9割もの回答を集め突出しており、利用シーンの少なさが英語の苦手意識につながっていることがうかがえる。また、未成年は「文法がわからない」(66.1%)、「単語が覚えられない」(54.2%)、「英文を読み解くことが難しい」(50.4%)が過半数にのぼり、単語や文法に関する項目に回答が集まる結果となった。一方、成人は「聞き取りができない」(62.6%)、「文法がわからない」(52.8%)、「発音が難しい(48.7%)」と続き、未成年と比べて、聞き取りや発音といった英会話に関する項目で苦手意識を感じている人が多いことがわかった。

■英語のスキル・勉強方法(図4~5 )
<英語のスキル>
 英語に関して、自身が最も得意なスキルと、社会で求められていると感じるスキルについて尋ねた。得意とするスキルについては、未成年・成人ともに「リスニング」(未成年:34.1%、成人:31.7%)と「リーディング」(未成年:32.2%、成人:30.8%)に回答が集まり、それぞれ3割を超える結果となった。
 一方、社会で求められていると感じるスキルについては、未成年・成人ともに「スピーキング」(未成年:66.9%、成人:54.8%)が突出する結果となり、得意とするスキルと求められているスキルに相違があるということが明らかとなった。

<英語の勉強方法>
 実践している(していた)英語の勉強方法については、未成年は「学校での授業」(80.8%)が突出する結果となった。次いで、「教材を購入して」(29.2%)、「英語の歌詞を聴いて」(20.0%)という回答も2~3割に上っていることから、学校での授業以外にも補足的に英語を勉強している人も多いことがうかがえる。また、「英語学習アプリを利用」(未成年:15.6%、成人:4.5%)という回答は、未成年が成人を11.1ポイント上回っており、スマートフォンやタブレット端末の普及により英語学習の方法も変化しつつあることがうかがえる。

 一方、成人については、過去に「学校の授業」(53.8%)で勉強していた人が過半数にのぼり、「海外映画鑑賞」(30.9%)をしている人も3割超となったものの、3人に1人が「特に英語の勉強はしていない」(33.4%)ことがわかった。

■英語に触れている時間・活かしている場面(表3、図6~7)
<英語に触れている時間>
 一週間で英語に触れている時間について尋ねたところ、未成年・成人ともに「1時間以下」(未成年:43.7%、成人:84.2%)が最多となった。成人については8割超と、ほとんどの人が普段英語に触れていないことがわかる。

 しかし未成年は、英語の勉強方法に関する質問で8割超が「学校で勉強」と回答していたことを踏まえると、4割超の人が週に1時間も勉強していないとは考えにくいことから、『英語を勉強する』ことと『英語に触れる』という概念が異なっていると想定される。

<現在英語を活かしている場面>
 また、現在英語を活かしている場面については、未成年は「学校やスクールで学ぶ」(42.0%)が一位となった。成人については「特になし」(67.3%)が約7割と、日常的に英語を活用していないことが改めて浮き彫りとなった。

<今後英語を活かしたい場面>
 今後英語を活かしたい場面については、未成年は「海外旅行」(42.9%)が最多となり、その他「英語の曲を聴く」(27.5%)、「外国人の友人との交流」(26.5%)、「英語の映画やドラマを字幕なしで見る」(24.7%)などにも2割超の回答が集まった。一方で成人については、「特になし」(55.5%)が過半数、その他の項目も未成年を下回っており、成人は未成年よりも英語の活用意欲が低い結果となった。

■英語を習得することの重要性(図8)

 英語を習得することが重要だと思うかについて尋ねたところ、未成年は8割超が「そう思う(「とてもそう思う」・「ややそう思う」を合算)」(82.9%)と回答した。一方で、成人で「そう思う」と回答したのは約半数(50.2%)と、未成年と比べて30ポイント以上低い結果となった。特に成人は「とてもそう思う」(未成年:49.6%、成人:17.7%)の数値が低く、未成年に比べて英語の習得を重要だと感じていないことがわかった。


【調査概要】
調査テーマ: 英語に関する意識調査
調査地域:日本
調査対象:15~19歳の男女 5,000名  20~59歳の男女 5,000名 計10,000名
調査期間:2017年8月25日~9月22日
調査方法:インターネット調査(クローズド調査)

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