ビール・発泡酒・新ジャンル商品の飲用動向と税金に関する調査(20歳~69歳男女対象) 

2017年10月26日
ビール酒造組合ならびに発泡酒の税制を考える会では、今年度の『ビール・発泡酒・新ジャンル商品の飲用動向と税金に関する調査』を実施。(2002年より毎年実施)

この調査は、日本人が好む代表的なお酒である「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の少なくとも1つを飲んでいる 20~69 歳の男女 1,000 人(男性 499 人、女性 501 人)を対象に、お酒の飲用実態や「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」にかかる税金に対する意識を把握することを目的として 2017 年 7 月に実施されたものです

【調査結果のダイジェスト】

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用者のお酒の飲み方
◆家庭でも外食でも「ビール」が圧倒的な人気
“家庭でよく飲むお酒”は「ビール」(72.8%)、“家庭で一番よく飲むお酒”も「ビール」(39.1%)で、若い世代ほど「ビール」を家庭でよく飲む傾向がみられ、特に 20 代では半数近く(47.5%)に達します。“外でよく飲むお酒”も「ビール」(66.4%)が 2 位「チューハイ」(28.1%)以下を大きく引き離し、“外で一番よく飲むお酒”も「ビール」(50.8%)が過半数を占め、2 位「チューハイ」(8.2%)以下はいずれも 1 割未満となっています。

◆家庭における飲酒予算、月平均一人「6,033 円」
家庭における 1 カ月間の一人あたりの飲酒予算は、最多価格帯は「1~3千円未満」(26.5%)で“5千円未満”が半数強(51.9%)を占めており、平均は月「6,033 円」でした。年代別平均では、60 代(6,670 円)が最多、20 代(4,866 円)が最少で、約2千円(1,804 円)の開きが生じています。性別平均では、前回調査と比べて、男性(7,072 円→7,456 円)が増える一方、女性(5,847 円→4,616 円)が大きく減り、男女差は約 3 千円(1,225円→2,840 円)に広がっています。

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用実態
◆「ビール」の飲用率は増加、「発泡酒」と「新ジャンル商品」は飲用率も飲用量も減少傾向
「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用実態を比べると、「ビール」は 8 割(82.5%)を超え、発泡酒(39.6%)、「新ジャンル商品」(57.8%)より多い。過去調査と比較しても、「ビール」が飲用率は微増、飲用量も横ばいなのに対し、「発泡酒」と「新ジャンル商品」は飲用率と飲用量が共に減少傾向にあります。3 種類を組み合わせた飲用実態でも「ビールのみ」(22.5%→29.4%→32.8%)を飲む人が、過去 3 年間で 10 ポイント以上増加しています。

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の税金に対する意識
◆今回の税制改正に満足している人は少なく、消費税引き上げ時などに減税を望む声が根強い
税制改革で 2026 年 10 月に「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の税額が一本化される」ことは、「詳しく知っている」(9.8%)、「聞いたことはある」(54.0%)を合わせて、認知率は6割強(63.8%)に達します。今回の税制改正で、ビールは 350ml 缶あたり約 23 円減税されますが、この点について「とても満足」(16.7%)と「やや満足」(29.8%)を合わせても半数以下(46.5%)でした。ただし、「どちらともいえない」(41.9%)が最も多くなっています。それに対して、税制改正で 350ml 缶あたり約 7 円増税となる「発泡酒」(“不満”38.2%)や約 26円増税される「新ジャンル商品」(“不満”50.1%)では、不満の声が高まっており、購買動向にも影響を与えそうです。今回の税制改正でビール系飲料の税負担が 36%程度に一本化される予定ですが、この税負担率を「思っていたより高い」(51.1%)とする人は過半数に達しています。また、将来的に消費税が引き上げられた場合は、酒税は“減税すべき”という意見が大多数(89.5%)を占めます。

【調査結果】

Ⅰ.「ビール」 「発泡酒 」「新ジャンル商品 」飲用者のお酒の飲み方 <報告書p9~p18>
1.家庭でよく飲むお酒の種類
◆ 家庭でよく飲むお酒は、「ビール」(72.8%)が首位など、ビール系飲料が上位を占める
◆ 家庭で一番よく飲むお酒も「ビール」(39.1%)で、20 代(47.5%)など若い世代ほど「ビール」を家庭でよく飲む傾向

お酒は「ほとんど家庭で飲む」(53.6%)人が過半数を占め、「主に家庭で飲むが、外でも飲む」(34.1%)も合わせた“家飲み派”が 9 割近く(87.7%)に達します。それに対し、「家庭でも外でも同じぐらい飲む」(8.4%)、「主に外で飲むが、家庭でも飲む」(2.6%)、「ほとんど外で飲む」(1.3%)など、“外飲み派”は少数派です。
家庭でよく飲むお酒の種類は、「ビール」(72.8%)が最多で「新ジャンル商品」(50.3%)も半数に達し、以下、「チューハイ」(44.9%)、「ワイン」(34.9%)、「発泡酒」(30.7%)が続きます。<図 1>
昨年の結果と比べると、「ビール」(65.5%→72.8%)と「チューハイ」(39.5%→44.9%)が伸びたのに対し、「新ジャンル」(50.8%→50.3%)、「発泡酒」(31.9%→30.7%)など、それ以外はほぼ横ばいから微減の傾向を示しています。

「家庭」で一番よく飲むお酒は、「ビール」(39.1%)が最も多く、次いで「新ジャンル商品」(22.4%)でした。
「ビール」と「新ジャンル商品」に「発泡酒」(6.1%)を合わせたビール系飲料は、7割弱(67.6%)に達します。<図 2>
年代別にみると、いずれも「ビール」が最多ですが、特に 20 代(47.5%)では半数に近いのに対し、30 代(40.2%)と 40 代(40.9%)は約 4 割、50 代(32.1%)と 60 代(36.4%)は 3 割台と、若い年代ほど「ビール」をよく飲む傾向にあります。また、同様の傾向は「チューハイ」にもみられ、20 代(18.4%)が最多でした。

2.外でよく飲むお酒の種類
◆ 外でよく飲むお酒は、1 位の「ビール」(66.4%)が圧倒的に多い
◆ 「チューハイ」は全体では 3 割弱(28.1%)が飲んでいるが、60 代(14.2%)では少数派
◆ 外で一番よく飲むお酒は、「ビール」(50.8%)が過半数なのに対し、その他はいずれも 1 割以下

飲食店など「外」でよく飲むお酒の種類では、「ビール」(66.4%)だけが7割弱と圧倒的に多く、以下「チューハイ」(28.1%)、「ワイン」(23.5%)、「焼酎」(19.2%)、「日本酒」(18.2%)、「カクテルや梅酒」(13.4%)、「ウイスキーやブランデー」(12.1%)、「発泡酒」(8.6%)と続きます。<図 3>
年代別では、「ビール」がどの世代でも6割台と世代を問わない人気を保つ一方で、「チューハイ」は 60 代(14.2%)のみが 1 割代と少ないですが、他の年代はいずれも 3 割前後で傾向に違いが見られます。

「外」で一番よく飲むお酒でもやはり「ビール」(50.8%)の人気が高く、「チューハイ」(8.2%)、「ワイン」(5.6%)、「焼酎」(4.8%)など、2 位以下はいずれも1割を下回っています。<図 4>
昨年との比較では、前回も「ビール」(50.2%→50.8%)が過半数で、以下「チューハイ」(8.1%→8.2%)、「ワイン」(5.4%→5.6%)、「焼酎」(6.9%→4.8%)、「日本酒」(4.5%→3.7%)で、焼酎が 3 位から 4 位へ後退しました。

3.家庭での飲酒予算
◆ 月一人分の予算は「1~3 千円未満」(26.5%)が最多、続いて「5~7 千円未満」(20.8%)が多い
◆ 家飲み予算の月あたりの平均値は「6,033 円」

家庭でお酒を飲む予算は、月単位一人分で「1~3千円未満」(26.5%)が最も多く、以下「5~7千円未満」(20.8%)、「3~5千円未満」(16.6%)、「1~1万5千円未満」(12.9%)となっています。“5千円未満”が半数強(51.9%)を占める一方で、中には「2万円以上」(5.8%)という人も少数いるため、平均は月に「6,033 円」となっています。<図 5>
性別に平均をみると、男性は「7,456 円」で女性が「4,616 円」と、男女では約3千円(2,840 円)近い差があります。年代別では、60 代(6,670 円)が最多、20 代(4,866 円)が最少で、約2千円(1,804 円)の開きが生じています。
前回調査と比べると、「1~3千円未満」(25.6%→26.5%)が多く、“5千円未満”(50.1%→51.9%)が半数を占めるなど、全体的な傾向に違いはありませんでした。性別で、男性(7,072 円→7,456 円)が増えているのに対し、女性(5,847 円→4,616 円)が大きく減ったことが影響しています。

Ⅱ .「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用実態<報告書p19~p53>
1.「ビール」の飲用実態
◆ ふだん「ビール」を「飲んでいる」人が、8 割強(82.5%)に達する
◆ 「ビール」を飲む理由は、「おいしいから」(72.5%)、「飲みごこちがよいから」(41.0%)
◆ 週に「ビール」を飲む量は、350ml を「1~4缶未満」飲む人が 6 割強(62.4%)、平均は「3.1 缶」

ふだんの「ビール」の飲用状況をみると、「飲んでいる」(82.5%)という人が約 8 割です。過去の調査と比較すると、前々回 79.5%→前回 81.7%→今回 82.5%と、微増傾向を示しています。
飲んでいる理由は、「おいしいから」(72.5%)をあげる人が突出して多く、「飲みごこちがよいから」(41.0%)、「味や品質がよいから」(28.6%)が続き、“味”に関わる理由が上位を占めます。<図 6>
前回、今回ともトップ 3は、「おいしいから」(72.8%→72.5%)、「飲みごこちがよいから」(40.1%→41.0%)、「味や品質がよいから」(29.4%→28.6%)といった“味”に関わる理由となっており、ビールは“味”が理由で選ばれていることがわかります。

平均的な1週間の「ビール」飲用量は、1 缶 350ml 換算で「1~4 缶未満」(62.4%)が最も多く、以下、「1缶未満」(11.4%)、「4~7 缶未満」(11.4%)、「7~10 缶未満」(7.8%)、「10~14 缶未満」(4.0%)となっており、平均は「3.1 缶」です。
性別では男性「3.6 缶」が女性「2.6 缶」より平均で 1 缶多く、年代別の平均では 20 代(3.8 缶)が最も多く、50 代(2.5 缶)が最も少なくなっています。
過去調査でも「1~4缶未満」飲む人が多い傾向が続いていますが、その割合は前々回 66.0%→前回58.3%→今回 62.4%と 6 割前後で推移しています。週平均の本数は、「3.2 缶」→「3.0 缶」→「3.1 缶」と 3 缶前後となっています。

2.「発泡酒」の飲用実態
◆ ふだん「発泡酒」を「飲んでいない」(60.4%)人のほうが過半数、「飲んでいる」(39.6%)は約 4 割
◆ 「発泡酒」を飲む理由は、1 位「安いから」(53.5%)、2 位「おいしいから」(42.2%)が続く
◆ 過去調査に比べて、飲用率が前々回(47.8%)→前回(41.1%)→今回(39.6%)と減少傾向
◆ 一週間で「発泡酒」を飲む量も、平均「2.7 缶」で、昨年の「2.9 缶」より減少

ふだんの「発泡酒」の飲用状況は、「飲んでいる」(39.6%)人より「飲んでいない」(60.4%)人が過半数を占めています。「ビール」の飲用率(82.5%)の半数以下で、過去調査に比べても飲用率が前々回(47.8%)→前回(41.1%)→今回(39.6%)と減少傾向を示しています。
「発泡酒」を飲んでいる理由は、「安いから」(53.5%)が最多で“価格”が大きな理由となっています。「おいしいから」(42.2%)、「味や品質がだんだんよくなってきたから」(23.0%)、「味が軽いから」(20.7%)と“味の良さ”も評価されており、「糖質ゼロなどの機能性があるから」(12.9%)、「からだにいいから」(5.6%)などと“健康”を理由にあげる人も少なくありません。<図 7>

平均的な1週間の「発泡酒」飲酒量を1缶 350ml 換算で聞いてみたところ、「1~4缶未満」(66.7%)が突出して多く、平均は週に「2.7 缶」で、「ビール」(平均 3.1 缶)よりは少なくなっています。年代別では、平均でいずれも「1~4缶未満」が断然多くなっており、年代が上の人ほど「1 缶未満」の割合が多く、60 代では 2 割(20.3%)に達しています。
前回に比べると、「1~4缶未満」(63.3%→66.7%)への集中傾向が強まっており、週平均は「2.9 缶」→「2.7 缶」と減少傾向となっています。

3.「新ジャンル商品」の飲用実態
◆ 「新ジャンル商品」を「飲んでいる」人は約 6 割(57.8%)で、「発泡酒」(39.6%)よりはかなり多い
◆ 飲んでいる理由は「安いから」(65.7%)や「家計の助けになるから」(20.1%)など“価格”中心
◆ 過去調査に比べて、飲用率が前々回(65.9%)→前回(59.9%)→今回(57.8%)と減少傾向
◆ 一週間で「新ジャンル商品」を飲む量も、週平均「3.7 缶」で、昨年の「4.0 缶」より減少

「新ジャンル商品」の飲用状況は、「飲んでいる」人は約6割(57.8%)で、「ビール」(82.5%)より少ないですが、「発泡酒」(39.6%)より多くなっています。性別では、男性(56.5%)、女性(59.1%)とも 6 割前後ですが、女性がやや高い傾向です。年代別では 30 代が 7 割弱(66.0%)と最も高くなっています。
昨年と比べると、「新ジャンル商品」の飲用率は 59.9%→57.8%と減少傾向でした。ちなみにビール系飲料の飲料率の3年間の推移を比べると、「ビール」(79.5%→81.7%→82.5%)が増加傾向なのに対し、「発泡酒」(47.8%→41.1%→39.6%)と「新ジャンル商品」(65.9%→59.9%→57.8%)は減少傾向を示しています。
「新ジャンル商品」を飲んでいる理由は、「安いから」(65.7%)が圧倒的に多く、「家計の助けになるから」(20.1%)も 4 位で“価格”への評価が高くなっています。「おいしいから」(36.3%)、「味が軽いから」(20.8%)、「糖質ゼロなどの機能性があるから」(12.1%)など、“味”や“機能性”も評価されています。<図 8>

4.「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」を組み合わせた飲用パターン
◆ 「ビールのみ」(32.8%)が 3 割超、次いで「ビール+発泡酒+新ジャンル」(28.9%)も 3 割弱
◆ 過去 3 年間の比較では、「ビールのみ」(22.5%→29.4%→32.8%)が 10 ポイント以上増加
◆ 3 種類合計の飲用量は、週平均「5.8 缶」で、女性(4.9 缶)より男性(6.6 缶)が 1 缶以上多い

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用の有無から“飲用パターン”をみると「ビールのみ」(32.8%)がほぼ 3 人に 1 人、次いで「ビール+発泡酒+新ジャンル」(28.9%)の 3 種類を飲む人も 3 割弱で、「ビール+新ジャンル」(14.8%)、「新ジャンルのみ」(12.8%)でした。<図 9>
過去 3 年間の調査を比べると、「ビール+発泡酒+新ジャンル」の“3 種類愛飲者”は 33.7%→28.7%→28.9%とほぼ横ばいですが、「ビールのみ」を飲む人は 22.5%→29.4%→32.8%と 10 ポイント以上増加しています。

3 種類のお酒の 1 週間あたりのそれぞれの飲用量から合計飲用量(1 缶 350ml 換算)を算出したところ、「1~4缶未満」(42.1%)が最多で、平均は週に「5.8 缶」となりました。
性別では、女性(4.9缶)より男性(6.6缶)の方が1缶以上多く飲んでいます。年代別では、20代が「6.3缶」で最も多く、次いで 40 代が「6.2 缶」で多い傾向です。
過去 3 年の調査で比較すると、平均は前々回(6.7 缶)→前回(6.1 缶)→今回(5.8 缶)と減少傾向を示しています。これを性別でみると、男性(7.1 缶→6.5 缶→6.6 缶)に対し、女性(6.3 缶→5.7 缶→4.9 缶)で、女性の減少傾向が目立ちます。
3 種類のうち最も飲用量が多いのは「ビール」(45.0%)で、「新ジャンル商品」(26.6%)と合わせると 7 割(71.6%)を超えます。年代別では、いずれも「ビール」が最も飲まれているものの、20 代(51.9%)では過半数ですが、30 代(41.2%)は最も少なくなり、それ以降は年代が上になるほど増える傾向です。
過去調査と比較すると、「ビール」(前々回 37.5%→前回 43.4%→今回 45.0%)が増加傾向なのに対し、「新ジャンル商品」(同 32.4%→29.8%→26.6%)と「発泡酒」(同 9.3%→8.1%→7.4%)は減少傾向です。

Ⅲ.「ビール」 「発泡酒 」 「新ジャンル商品 」の税金に対する意識 <報告書p54~p70>
1.日本の「ビール」「発泡酒」の税負担率が主要先進国に比べて高いことの認知
◆ 税負担率の高さを「知っていた」は 4 割強(45.8%)と半数以下
◆ 認知率は、男性(51.9%)の方が女性(39.7%)よりも 10 ポイント以上高い

日本の「ビール」「発泡酒」の税負担率は、主要先進国のビールの税負担率に比べて突出して高くなっていますが、そのことを知っているか聞いたところ、「知らなかった」(54.2%)が過半数で、「知っていた」(45.8%)を上回りました。<図 10>
性別にみると、「知っていた」は男性(51.9%)、女性(39.7%)と認知率に開きがみられます。
年代別では、年代が上がるとともに認知率が少しずつ高くなっています。
過去の調査と比較すると、前々回(42.9%)→前回(43.5%)→今回(45.8%)と少しずつですが認知率は高まり続けています。

2.2026 年 10 月に「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の税額が一本化される」ことの認知
◆ 「詳しく知っている」(9.8%)と「聞いたことはある」(54.0%)を合わせた認知率は6割強(63.8%)
◆ 認知率は、男性(69.1%)が女性(58.5%)よりも 10 ポイント以上高い

平成 29 年度税制改正により、2026 年 10 月に「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の税額が一本化される」ことが決まりました。このことについて知っているかどうかでは、「詳しく知っている」(9.8%)は1割弱と多くありませんが、「聞いたことはある」(54.0%)を合わせた認知率は6割強(63.8%)に達しました。<図 11>
性別では、「詳しく知っている」(男性 12.4%、女性 7.2%)、認知率(男性 69.1%、女性 58.5%)のいずれにおいても男性のほうが高くなっています。
年代別では、「詳しく知っている」のは 20 代(15.8%)など若い人に多く、60 代(3.1%)では少ない一方で、「聞いたことはある」を含めると 40 代以上の認知率が高くなっています。

3.税制改正でビールが減税(350ml 缶あたり約 23 円の減額)されることをどう思うか
◆ “満足”(46.5%)が半数未満で、「どちらともいえない」(41.9%)や“不満”(11.6%)の声も少なくない

今回決まった税制改正でビールは 350ml 缶あたり約 23 円の減額になりますが、この税制について感想を聞いたところ、「とても満足」(16.7%)と「やや満足」(29.8%)を合わせても半数未満(46.5%)の結果でした。
ただし、「どちらともいえない」(41.9%)という意見も多く、「やや不満」(6.0%)と「とても不満」(5.6%)を合わせると1割強(11.6%)でした。<図 12>

4.税制改正で発泡酒が増税(350ml 缶あたり約 7 円増額)されることをどう思うか
◆ 4割弱(38.2%)が“不満”と回答
税制改正によって発泡酒は 350ml 缶あたり約 7 円の増税になりますが、「やや不満」(21.7%)や「とても不満」(16.5%)など、“不満”(38.2%)の声が多くなっています。<図 13>

5.税制改正で新ジャンル商品が増税(350ml 缶あたり約 26 円増額)されることをどう思うか
◆ “不満”(50.1%)が半数、「とても不満」(34.1%)だけでも 3 割超
税制改正で新ジャンル商品は 350ml 缶あたり約 26 円増税されますが、この点については“満足”より“不満”の声がかなり多く、「とても不満」(34.1%)だけで 3 割を超え、「やや不満」(16.0%)を合わせると半数(50.1%)に達します。<図 14>

6.税制改正でビールが減税されるが、ビールを飲む量は変わるか
◆ 「増える」(18.8%)や「減る」(7.9%)に比べ、「現在と変わらない」(73.3%)という人が大多数税制改正でビールは減税されますが、ビールを飲む量は変わるかどうかをみると、「現在と変わらない」(73.3%)が7割を超えています。今回のビールの減税では、消費者のビール飲用行動にそれほど大きな影響を与えるものではないかもしれません。<図 15>

7.税制改正で発泡酒は増税となるが、発泡酒を飲む量は変わるか
◆ 「現在と変わらない」(59.7%)が多いが、「減る」(24.9%)や「飲むのをやめる」(9.0%)も一定数税制改正で発泡酒は増税されますが、それでも発泡酒を飲む量は「現在と変わらない」(59.7%)が6割近くと多数を占めるものの、「減る」(24.9%)、「飲むのをやめる」(9.0%)、「他の酒類に変える」(3.9%)など、“発泡酒離れ”の意向もかなりの割合(37.8%)に達します。<図 16>

8.税制改正で新ジャンル商品は増税となるが、新ジャンル商品を飲む量は変わるか
◆ 「現在と変わらない」(52.5%)が過半数だが、“新ジャンル商品離れ”の意向も半数近い(45.5%)
税制改正で新ジャンル商品は増税されたら、新ジャンル商品を飲む量は「現在と変わらない」(52.5%)が過半数ではあるものの、「減る」(33.1%)、「飲むのをやめる」(9.3%)、「他の酒類に変える」(3.1%)など“新ジャンル商品離れ”の意向も半数弱(45.5%)で、飲用動向への影響が懸念されます。<図 17>

Ⅳ.「ビール」 「発泡酒 」 「新ジャンル商品 」の税金に対する意見 <報告書p71~p76>
1.税制改正でビール系飲料の税負担は 36%程度になるが、この税負担率をどう思うか
◆ 「思っていたより高い」(51.1%)が過半数など、税率が“高すぎる”という意見が主流
今回決まった税制改正で、消費税を含めたビール系飲料の税負担は小売価格の 36%程度と想定されます。この税負担率については、「思っていたより高い」(51.1%)が過半数を占め、「ビールは大衆酒なのに高い」(24.3%)、「他の商品やサービスと比べて高い」(18.8%)、「外国と比べて高い」(17.3%)、「他の酒類と比べて高い」(9.5%)など、税率が高すぎるという意見が目立ちます。それに対し、「嗜好品なので仕方ない」(11.7%)、「適正だと思う」(6.6%)、「思っていたより低い」(3.3%)などの容認論は少数派です。<図 18>

2.ビール系飲料の適正だと思う税負担率
◆ 今回決まった税率“36%”よりも低い税負担率を適正とする意見が大多数(95.6%)
ビール系飲料の適正な税負担率は、酒税・消費税を合わせて何%くらいだと思うか聞いたところ、「10~15%未満」(28.0%)が最も多く、以下も「20~25%未満」(20.4%)、「15~20%未満」(13.2%)などが続き、税制改正で想定される“36%”よりも低い税負担率をあげる回答が大多数(95.6%)を占めました。それに対し“37%以上”を適正とする回答はわずか(4.4%)に過ぎず、平均は「16.1%」となっています。<図 19>

3.消費税が増税された場合、酒税はどうすべきだと考えるか
◆ 「消費税引き上げ相当分は減税すべき」(45.3%)、「消費税引き上げ分以上は減税すべき」
(24.7%)など、“減税すべき”という意見が大多数(89.5%)
ビール・発泡酒・新ジャンル商品には、酒税に加えて消費税が併課されています。そこで、消費税が増税されたなら酒税はどうすべきかを聞いたところ、「消費税引き上げ相当分は減税すべき」(45.3%)が半数近く、次いで「消費税引き上げ分以上は減税すべき」(24.7%)、「消費税引き上げ分まるまるではないが若干は減税すべき」(19.5%)と続き、“減税すべき”という意見が大多数(89.5%)を占めます。<図 20>

4.消費税が 10%に増税された場合、家計で節約しようと思うもの
◆ 「外食費」(44.0%)、「食費」(39.7%)、「飲酒」(24.2%)など、“飲食費”が節約候補のトップ 3
消費税が 10%に増税された場合、家計で何を節約するか聞いたところ、「外食費」(44.0%)、「食費」(39.7%)が4割前後と多く、次いで「飲酒」(24.2%)と、“飲食費”が節約の上位を占めています。一方で「節約しようと思わない」(19.7%)も2割近くに達しています。<図 21>
性別では、「水道光熱費」が男性(18.0%)よりも女性(25.5%)のほうがやや高いなどの違いはあるものの、全般的な傾向にはあまり差はみられません。
年代別にみると、「食費」は若い人ほど高く、逆に「旅行」は年代が上がるほど高くなる傾向がみられました。


【調査概要】
・調査目的:日本人が好む代表的なお酒である「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の 3 種類のビール系飲料の飲用者を対象に、各商品の飲用実態や、「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」のそれぞれにかかる税金に対する意識を把握することを目的として調査を実施しました。
・調査対象:普段から「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の少なくとも1つを飲んでいる 20~69 歳男女
・調査方法:スクリーニングで抽出された「普段ビール・発泡酒・または新ジャンル商品を飲んでいる」と回答した人に対して、電子メールにてアンケートページのURLを告知、WEB上のアンケートページにて回答を回収しました。
・調査期間:2017 年 7 月 14 日(金)~7 月 18 日(火)
・有効回収サンプル 1,000 名(男性 499 名、女性 501 名)

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