第1回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査(新卒入社1~3年目の男女個人対象) 

2017年12月01日
リスクモンスター(リスモン)は、第1回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果を発表いたしました。

[調査結果]

[1] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/勤続意欲

調査対象者 600 名に聞いた「仕事・会社に対する勤続意欲」は、「3年後も勤務し続けていると思う」(回答率 58.2%)が「3年後は勤務し続けていないと思う」(同 41.8%)を上回る結果となり、約4割の若手新卒社員が3年以内の転職を意識していることが明らかとなった。

男女別では、男性において「3年後も勤務し続けていると思う」(同 68.3%)が大幅に上回っていたのに対して、女性においては、「3年後は勤務し続けていないと思う」(同 52.0%)の方が多い結果となった。

入社年次別では、「3年後も勤務し続けていると思う」と回答したのが「新卒入社1年目」(同59.0%)、「新卒入社2年目」(同 64.0%)において多かったのに対して、「新卒入社3年目」では、同51.5%とほぼ半々にまで低下した。(図表A)

[2] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/勤め続けたい・続けたくない理由

「3年後も勤務し続けていると思う」と選択した理由を尋ねたところ、1位「勤務時間や休日が自分に合っているから」(回答率 37.2%)、2位「福利厚生が充実しているから」(同 33.0%)、3位「給料が良いから」(同 30.4%)という結果となり、男女別において、男性では「給料が良いから」(同33.7%)、女性では「福利厚生が充実しているから」(同 39.6%)という意見が、異性に比べて大幅に高い回答率となった。(図表B)

一方、「3年後は勤務し続けていないと思う」と選択した理由を尋ねたところ、1位「給料が低いから」(回答率 44.2%)が圧倒的に高い回答率となり、次いで2位「仕事にやりがいを感じないから」(同 30.3%)、3位「最初から転職するつもりだったから」(同 16.7%)という結果となった。特に「最初から転職するつもりだったから」においては、「男性」(同21.1%)、「新卒入社1年目」(同23.2%)を中心に高い回答率を獲得している点から、昨今の就職においては、過去の終身雇用に対する意識が低くなっている様子がうかがえる結果となった。(図表C)

[3] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/入社理由

現在の勤務先を就職先として選択した際の選択理由を調査したところ、1位「勤務時間や休日が自分に合っているから」(回答率 31.5%)、2位「福利厚生が充実しているから」(同 27.7%)、3位「給料が良いから」(同 22.0%)という結果となり、男女別において、男性では「給料が良いから」(同25.3%)、女性では「福利厚生が充実しているから」(同33.7%)という意見が、異性に比べて高い回答率となった。[2]における勤め続けたい理由の上位項目の状況と酷似していることから、入社時の期待が現状で満たされていることが勤続意欲に繋がっているものと考えられよう。(図表D)

また、それぞれの理由を選択した人における勤続意欲を集計したところ、ほとんどの入社理由において「3年後も勤務し続けていると思う」が 60~70%程度を占めているのに対して、「スキルや経験を形成するため」(同 49.4%)、「結婚相手を見つけるため」(同 20.0%)においては、突出して低い回答率となっていることから、これらを選択理由として入社する社員においては、勤続意欲が低くなる傾向にある可能性が考えられる。(図表E)

[4] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/ブラック企業意識

勤務先に対するブラック企業の意識について調査したところ、「勤務先はブラック企業だと思う」(回答率 33.0%)は、「勤務先はホワイト企業だと思う」(同 67.0%)を大きく下回ったが、およそ3人に1人は自身が勤務する会社がブラック企業だと感じているという結果となった。

「勤務先はブラック企業だと思う」という回答においては、男性(同 30.3%)よりも女性(35.7%)の方が約5ポイント上回っており、「新卒入社1年目」(同30.0%)よりも「新卒入社2年目」(同35.5%)、「新卒入社3年目」(同 33.5%)の方が高い回答率となった。(図表F)

勤務先に対する「ブラック企業意識」と「勤続意欲」の関連性について集計したところ、「勤務先
はホワイト企業だと思う」と回答した人の7割近くが「3年後も勤務し続けていると思う」と回答したのに対して、「勤務先はブラック企業だと思う」と回答した人の約6割が「3年後は勤務し続けていない」と回答していた。勤務先が本当にブラック企業であるか否かは、本調査において定かではないが、勤務先に対する不満が若手社員の勤続意欲に大きく影響していることが浮き彫りとなる結果といえよう。(図表G)

[5] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/ブラック企業意識の理由

「勤務先はブラック企業だと思う」理由について調査したところ、1位は「サービス残業が多いから」(回答率 54.5%)となり、次いで「有給休暇を取得できないから」(同 36.4%)、3位が「休日出勤が多いから」(同 27.8%)の順となった。

上位項目については、男女別、入社年次別のほぼ全てのセグメントにおいて、回答率が高い。
特に「サービス残業が多い」は、勤務先をブラック企業だと思っている人の約半数が感じていることであり、企業側としては優先的に是正を図らなければならない事象といえよう。(図表H)

[6] 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」/勤続意欲(業種別・職種別)

業種別に「勤続意欲」や「ブラック企業意識」を集計したところ、「鉱業」において、「3年後は勤務し続けていない」(回答率 80.0%)、「勤務先はブラック企業だと思う」(同 100.0%)の両方において回答率が高い結果となった。その他、「娯楽業」(同 100.0%)、「専門サービス業」(同 66.7%)、「金融・保険業」(同 56.8%)、「医療、福祉」(同 53.9%)において「3年後は勤務し続けていない」が過半数を占める結果となった。(図表I)

同様に、職種別に集計したところ、「購買・仕入業務」において、「3年後は勤務し続けていない」(回答率 100.0%)、「勤務先はブラック企業だと思う」(同 100.0%)の両方の回答率が高い結果となった。その他、「審査・法務」(同 100.0%)、「サービス・カスタマーサポート」(同 55.2%)において「3年後は勤務し続けていない」が過半数を占める結果となった。(図表J)


[調査概要]
調査名称:第1回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査
調査方法:インターネット調査
調査エリア:全国
期間:2017年10月27日(金)~10月29日(日)
調査対象者:新卒入社1~3年目の男女個人
有効回収数:600サンプル

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