R&D CORE(生活者総合ライフスタイル調査システム)調査(トレンドセッターの2人に1人が「地元」好き) 

2018年01月18日
リサーチ・アンド・ディベロプメントは、首都圏在住の18~79歳の男女3,000人を対象に実施した自主調査を用い、 「好きな街・エリア」について分析を行いました。
生活者の基本欲求から作成した「ポテンシャル・ニーズ・クラスター」を使い、 好奇心や向上意欲が高く先進性が強い「トレンドセッター」の好む街・エリアから今後、 注目される街について考察を行ないました。

【調査結果】

・首都圏に居住している18~79歳の男女全体に好きな街やエリアを聴取したところ、 「住んでいる地元」が最も高く、 「銀座・新橋・有楽町」「上野・浅草・日暮里」と続く。 (図1)

・市場をけん引・先行するトレンドセッターも市場全体と同様に「住んでいる地元」が最も高いが、 上位にあがる街・エリアとしては「上野・浅草・日暮里」が最も高く、 次いで「横浜元町」「渋谷・恵比寿・代官山」と続く。 市場全体と比べて特に差が大きい街・エリアとしては、 「渋谷・恵比寿・代官山」に次いで「自由が丘・三宿・三軒茶屋」などがあげられる。 (図1)

・トレンドセッターの「好きな街・エリア」を時系列でみると、 「住んでいる地元」が最上位であることは最近3年間で変化はないが、 その上昇傾向は強まってきている。 同様に最近3年間で上昇傾向にある街・エリアとしては「上野・浅草・日暮里」「横浜元町」「築地・湾岸・お台場」などがあげられる。 (図2)

【R&D生活者インサイト】

◇ 市場けん引層<トレンドセッター> が 好む街は・・・
マーケットトレンドを予測出来るポテンシャル・ニーズ・クラスター別に好きな街やエリアを見ていくと、 クラスター毎の違いが大きいことが分かります。 市場けん引層であるトレンドセッター層では、 「渋谷・恵比寿・代官山」「自由が丘・三宿・三軒茶屋」への注目度が高く、 時系列の変化を見ても「上野・浅草・日暮里」や「横浜元町」「築地・湾岸・お台場」「六本木・麻布・広尾」への注目度が高まっており、 市場全体と異なる反応を示しています。
トレンドセッターが注目するということは、 その街・エリアに新しい価値をもたらすモノ・コト、 ヒトや情報が集まっているということを示しています。 つまり、 トレンドセッターが注目する街・エリアの様子を伺うことが今後のマーケティング活動に大いに役立つと考えられます。 その中でも、 特にトレンドセッターにおいて「住んでいる地元」への注目度が高まってきていることは非常に気になる変化といえます。

◇ なぜ?高まる地元志向
このように、 「住んでいる地元」は全体でのランキングで不変なだけではなく、 トレンドセッターからの注目度が上昇していることが分かりました。 なぜこんなにも「住んでいる地元」への志向が高まってきているのでしょう?
この背景には、 これまで「住んでいる地元」から外に出なければ入手出来なかった新しいモノや情報が、 インターネットという「手元の」ツールによって入手が容易に出来るようになったことが理由の1つとして考えられます。 つまり、 「新しい価値を持つモノや情報を取得するための場所」という機能が「街」から失われつつあるということを示唆するとも言えるのではないでしょうか。


【調査概要】
CORE 2018
調査名:CORE2018  マスター調査
調査地域:首都圏 40km圏(調査地点  200地点)
調査対象:18~79歳男女個人
サンプル数:有効回収  3000サンプル  (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付)
サンプリング手法:住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出
調査手法:訪問・郵送併用の自記入式留置調査
調査実施時期:2017年10月(毎年1回 10月実施)
※1982年から約30年、生活者理解のために毎年実施している自主調査です。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[リサーチ・アンド・ディベロプメント]
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