第10回:全国「休廃業・解散」動向調査 

2018年01月31日

帝国データバンクは、2007年~2017年の間に休廃業、解散に至った事業者(法人、個人含む)を集計。倒産件数との比較や、代表者年齢別、業種別、都道府県別に傾向を分析した。なお、本調査は2017年1月31日に続き10回目。

2017年の企業倒産件数(法的整理による倒産、負債1000万円以上)は8376件と、2009年以来8年ぶりに前年を上回った。国内景気は雇用・所得環境の改善もあり、緩やかな回復基調にあるものの、個人消費の伸び悩みや人手不足などを背景に飲食店などの「小売業」や人材派遣などを含む「サービス業」の倒産増加が顕著となった。こうした景気回復期に特徴的に表れる“好況型”倒産のほか、返済猶予後倒産の増加も見られた。

また、中小・零細企業を中心に後継者難や代表の高齢化が深刻化しており、倒産に至らないまでも事業継続を断念し、「休廃業・解散」を選択する企業は倒産の約3倍で推移している。

■「休廃業」とは、企業活動を停止している状態を指す(官公庁等に「廃業届」を提出して企業活動を終えるケースを含む)。調査時点では当該企業の企業活動が停止していることを確認できているが、将来的な企業活動再開を否定するものではない
■「解散」とは、主に商業登記等で解散を確認した場合を指す

調査結果


  • 2017年(1~12月)の「休廃業・解散」は、2万4400件判明。前年(2万4957件)を557件(2.2%減)下回り、2年ぶりの前年比減少となった。「休廃業・解散」は「倒産」に対して2.9倍にのぼり、2倍を超えるのは8年連続
  • 代表者の年齢別では、「70代」が最多となり、前年まで最多の「60代」と入れ替わった。「70代」以上が全体の44.8%で、高齢代表者の占める割合は増加
  • 業種別では、7業種中5業種で前年を下回った。業種細分類別に「休廃業・解散」率をみると、「米穀類小売」が4.307%でトップとなった。また、上位20業種中11業種が「小売業」に属していた
  • 都道府県別では、「東京都」(2815件)が最多。32道府県で前年を下回った

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[帝国データバンク]
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