国内の家事支援(家事代行)サービス市場調査 

2018年04月27日

矢野経済研究所は、2017年度の国内の家事支援(家事代行)サービス市場を調査し、その市場動向、将来展望を明らかにした。

家事支援サービス市場とは
本調査における家事支援(家事代行)サービスとは、主に生活している住宅内での家事全般に対して日常的な支援を行うサービスを指し、時間単位で利用できるものを対象とした。但し、住宅内におけるエアコンクリーニング等のハウスクリーニング(専門清掃)は含まない。

調査結果


1.市場概況

 国内の家事支援(家事代行)サービス市場規模は、利用者の支払金額ベースで2015年度は前年度比104.0%の853億円、2016年度は同103.0%の879億円と、市場規模の拡大が続く結果となった。国家戦略特区で家事支援外国人受入事業として外国人家事支援人材の活用が始まるなど、近年拡大を続ける利用者ニーズに対して、国策として家事支援サービスの導入が促進されている。また、一般社団法人全国家事代行サービス協会と一般財団法人日本規格協会が行う家事代行サービスの第3者認証サービス制度がスタートするなど、業界団体においてもさらなる普及促進、認知度向上へ向けた様々な取り組みが行われている。

2.注目トピック

家事支援サービスの持つ可能性
 家事支援(家事代行)サービスは、生活者の住まいに入り込み、利用者に直接対面しサービスを提供することが出来る。住宅の中に入り、サービス提供が出来るという点が他のどのサービスにもない特徴であり、これほど生活者にダイレクトにアプローチできるサービスはあまりない。このサービス体系を生かせば、利用者に対して家事支援サービス以外の情報発信も可能であり、家事のやり方を教えるなど様々な可能性を持った新しいインフラ機能としての役割を果たすサービスとなる可能性を持つと考える。

3.将来展望

 2017年度の国内家事支援(家事代行)サービス市場規模は、利用者の支払金額ベースで前年度比103.1%の906億円になると予測する。今後は、利用者との非常に近い距離を生かし、サービスを通じて掃除や炊事洗濯に関わる最新の技術を提供したり、プロの整理収納方法を見て学び実生活に活かしていくなど、様々な情報の伝達手段になっていくことが期待される。一方で、品質の高いサービスが求められることもあり、人材不足が引き続き大きな課題となっており、供給が足りない状態が続いている。

調査概要


調査期間: 2018年1月~3月
調査対象: 家事支援サービス事業者
調査方法: 専門調査員による訪問面接および、電話によるヒアリング調査、家事支援サービス事業者へのアンケート調査、公表データ収集及び文献・既存資料の調査


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[矢野経済研究所]
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