自転車の安全・安心利用に関する意識調査(日常的に自転車に乗る方、電動自転車に乗る方対象) 

2018年03月20日

KDDI は、日常的に自転車に乗る方、電動自転車に乗る方を対象に「自転車の安全・安心利用に関する意識調査」を実施しました。
全国の自治体で自転車保険加入義務化の流れが拡大し、2018年4月からは新たに京都府、埼玉県でも義務化条例が施行され、「自転車保険」への注目が集まっています。
4月6日から始まる春の全国交通安全運動や、新生活シーズンに向けて、電動アシスト自転車の危険経験などの実態を浮き彫りにするため、調査結果をまとめましたのでお知らせします。

調査の背景


電動アシスト自転車は、これまでメインユーザーであった主婦層や、自動車免許返納の高年齢者に加え、次世代ターゲットでもある通学需要を取り込むコンセプト商品も増えており、販売は前年比11%増加しています。さらに、子ども乗せ電動アシスト自転車購入に際し、一定の条件を満たした場合の助成金制度の拡大や、通学での電動アシスト自転車の利用意向の増加など、今後さらに電動アシスト自転車の利用の伸長が推察されます。一方で、2017年12月、女子大生がスマートフォンを操作しながら電動アシスト自転車を運転し、歩行者と衝突、歩行者が死亡した事故も発生しております。
このような状況の中で、より良い自転車社会の実現に向け、事故の加害者・被害者ともにリスクを考え、もしもの場合に備える必要性を訴求するため、調査結果をまとめました。

おもな調査結果


  • (1)自転車事故経験について、「自転車事故を起こした経験」は3割強、「自転車事故に遭った経験」は4割弱となった。事故を起こした場面は「出会い頭 (右折時)」、事故に遭った場面は「出会い頭 (左折時)」が最も高かった。
  • (2)電動アシスト自転車の購入基準は「価格」(64.8%) が最も多く、次いで「安全性」(58.8%) を基準にしていることが分かった。実際に購入して良かったと思った点については、「長距離移動や坂道の負担軽減」(39.9%) と便利な部分の次に「安全性」(30.2%) が多い結果となった。
  • (3)電動アシスト自転車での危ない経験割合は約4割であり、最も危ないことは「ペダルを踏んだ時の急発進」(49.9%) であった。「小学生以下の子どもがいる親」は過半数以上が「重さによる転倒」と回答した。
  • (4)電動アシスト自転車でのマナー違反経験は「ない」が約4割。マナー違反経験「あり」では「歩道を走る」が最も多かった。通勤では「雨の日の傘さし運転」、通学では「イヤホン」が多く、子供がいる親の「子供のヘルメット無着用」、「子供のシートベルト無装着」も目立った。
  • (5)神奈川県川崎市で発生した、女子大生電動アシスト自転車運転中のながらスマホによる死亡事故の認知度7割強、自転車保険の認知度8割強と関心の高さが伺えるものの、保険加入率は6割弱であった。

調査結果詳細


(1) 自転車事故を起こした経験、自転車事故に遭った経験と内容について

・自転車事故を起こした経験は3割強、自転車事故に遭った経験は4割弱
・自転車事故を起こした、遭った場面はそれぞれ「出会い頭」がトップ


自転車事故経験について、「単独で事故を起した経験」は (12.9%) である。次いで「単独で事故に遭った経験」(11.9%)、「自動車と事故に遭った経験」(11.7%)、「自転車同士で事故に遭った経験」(8.9%) と続いた。自宅から学校までの通学利用は「自転車同士で事故を起こした経験」「自動車と事故に遭った経験」「自動車と事故を起こした経験」「単独で事故に遭った経験」「単独で事故を起こした経験」「歩行者と事故を起こした経験」の割合が全体よりも高い。
事故を起こした経験では、対自動車は「出会い頭 (右折時)」(42.1%)、自転車同士は「出会い頭 (左折時)」(40.0%)、対歩行者は「出会い頭 (左折時)」(29.1%)、単独は「進行中の追突」(24.8%) が多かった。
事故に遭った経験では、対自動車は「進行中の追突」(23.1%)、自転車同士は「出合い頭 (右折時、左折時)」(それぞれ24.7%)、対歩行者は「出会い頭 (左折時)」(32.7%)、単独は「進行中の追突」(17.6%) であった。

(2) 電動アシスト自転車の購入基準、購入して良かったと思った点について

・電動アシスト自転車の購入基準について「デザイン」よりも「安全性」。
・電動アシスト自転車を購入後の評価は「価格」よりも「安全性」。


電動アシスト自転車の購入基準については「価格」(64.8%) が最も多く、次いで「安全性」(58.8%)、「長距離移動や坂道の負担軽減」(43.4%)、「サイズ」(43.3%)、「デザイン」(39.4%)、「メーカー・ブランド」(39.2%) であった。年代でみると、30代は「安全性」(69.0%) が最も高い結果となった。通学利用 (84.1%) や小学生以下の子どもがいる親 (67.5%) は、「価格」よりも「安全性」が一番多かった。
実際に購入して良かったと思った点は、「長距離移動や坂道の負担軽減」(39.9%) が最も高かった。購入基準で高かった「価格」(21.1%) よりも「安全性」(30.2%) が高い結果となった。

(3) 電動アシスト自転車の危ない経験について

・電動アシスト自転車で約4割が危ない経験あると回答。
・ペダルを踏んだ時の急発進が危ない約5割。


危ない経験をしたことがある割合は35.9%である。なかでも、通勤利用では47.1%、通学利用では59.1%と全体よりも割合が高い。年代でみると、10代が71.4%、20代が50.0%、30代は42.9%のとの順となった。
どのようなことで危ないと思ったかについて、最も高いのは、「ペダルを踏んだ時の急発進」(49.9%) である。次いで「重さによる転倒」(40.4%)、「乗降のよろめき」(32.6%)、「小回りがきかずに、急ハンドルでのバランス崩し」(23.7%) と続いた。また、「小学生以下の子どもがいる親」は「重さによる転倒」が一番多く、半数以上であった。

(4) 電動アシスト自転車運転中のマナー違反について

・電動アシスト自転車のマナー違反、「歩道を走る」がトップ。
・通勤は「雨の日傘さし運転」通学は「イヤホン」違反。


マナー違反をした経験について最も高いのは、「マナー違反をしたことはない」(37.1%) である。
次いで「歩道を走る」(30.7%)、「雨の日の傘さし運転」(23.3%)、「信号無視」(15.9%) と続いた。
小学生以下の子どもがいる親は「子供のヘルメット無着用」が高く、子供の安全に対して意識の薄さが目立った。通勤利用では「雨の日の傘差し運転」(36.4%) が最も多い。通学利用では「イヤホン」(45.5%) が最も高く、「雨の日の傘さし運転」(38.6%)、「ながらスマホ (携帯電話)」(34.1%)「逆走運転」(29.5%)、「イヤホン+ながらスマホ (携帯電話)」(25%) の割合が全体よりも高い。

(5) ながらスマホの自転車事故、自転車保険の認知状況、加入状況について

・ながらスマホ自転車事故の認知は7割強が知っていると回答。
・自転車保険について8割が知っていると回答しているものの、加入は6割弱。
・自転車保険の加入理由は「加害者になるケースを想定」が最も高い。


自転車ながらスマホ事故により、女子大生が書類送検されたケースについて「知っている」(73.9%) と関心が高いことが分かる。
自転車保険については「知っている」(84.5%) と認知度が高い。
自転車保険の加入状況について、「加入している」(56.0%)、「加入していない」(40.6%) と半数以上が加入していると回答。加入理由は「加害者になるケースを想定して」(55.6%) が最も多い。特に60代以上は68.8%と割合が高かった。

調査概要


調査方法:ウェブにより実施
調査期間:2018年2月20日~2月26日
調査対象:日常的に自転車に乗る方、電動自転車に乗る方
有効サンプル数:1,000名

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