就活経験者に聞いた「大学進学に関する調査」(2019年3月に卒業予定の大学4年生のうち就職先企業を決定した人対象) 

2019年03月20日

ディスコは、2019年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)のうち就職先企業を決定した人を対象に、大学進学に関する調査を行いました。(調査期間:2018年12月15日~25日、回答数835人)
大学受験に際し、さまざまな情報を比較して志望校を選ぶ人は多いですが、大学卒業後の就職について視野に入れている人はどのくらいいるのだろうか。また、情報収集の仕方によって大学生活の満足度に違いはあるのだろうか。大学選びの際に着目した点や大学進学時のキャリア意識などを今春卒業予定の大学生・大学院生に尋ねました。

調査結果


1 入学した大学について

(1)大学生活の満足度

■入学した大学・学部・学科の満足度(大学満足度)
・全体の3割が大学への満足度を「90%以上」と回答(計29.8%)。
・満足度の平均値は76.8%。大学への満足度は総じて高い。
・文理男女で大きな差はないが、文系のほうが理系よりやや高い。

■大学受験をやり直せるとしたら、同じ大学・学部・学科を選ぶか
・最も回答が多かったのは「同じ大学・学部を選ぶと思う」35.9%。次いで「他の大学の、同じ系統の学部を選ぶと思う」が29.6%。
・学部によらず「同じ大学」を足し合わせると計47.0%。「別の大学」は計47.2%で拮抗。
・大学によらず「同じ学部」は計65.5%。「別の学部」は計28.7%。大半の学生は学部の選択に満足していることがわかる。

2)大学入学前後のギャップ
■入学後にギャップを感じたか
・「とても感じた」(11.5%)と「やや感じた」(42.3%)、あわせて半数を超える学生が(53.8%)、大学入学前後でなんらかのギャップを感じていた。
・寄せられたコメントから、事前の情報収集不足がギャップに結びついているケースが多いことがうかがえる。

2 進学先検討時の意識と行動

(1)進学先検討時の情報収集
■入学した大学を進学先として検討する際にしたこと
・入学した大学の情報収集として最も多いのは、「偏差値を調べた」(65.3%)。
・次いで「大学ホームページを見た」「大学案内パンフレットを見た」がいずれも60.5%。
・「オープンキャンパスに参加した」は44.1%。

■進学先検討の際に参考にした「学べる内容」
・大半の学生が、志望大学検討の際に、その大学で学べる内容を参考にしたと回答(94.3%)。
・「学部・学科の概要」が圧倒的に多い(90.3%)。
・「カリキュラム・授業科目」(33.8%)、「資格などの取得支援制度」(21.0%)などの詳細まで調べた層は限られる。

(2)進学先検討時のキャリア意識度
■進学先検討時のキャリア意識度(将来のキャリアや就職を意識して大学を選んだか)
・「とても意識して選んだ」「やや意識して選んだ」の合計は54.3%。過半数が将来のキャリアや就職を意識して進学先選びを行ったと回答した。
・約6割が、進学先検討の際に、「その大学の就職関連情報を参考にした」と回答(57.8%)。
・参考にした情報で多いのは「就職先の業界・企業名など」(37.0%)と「就職率」(36.3%)。

■進学先検討時のキャリア意識度×参考にした「大学の就職関連情報」
・将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループが最も参考にした就職関連情報は「就職先の業界・企業名など」(52.6%)。「まったく意識しなかった」グループの回答(16.3%)の3倍以上。
・将来のキャリアを「意識しなかった」グループは、「就職に関する情報は参考にしなかった」の割合が高く、69.9%と7割近くに上る。

3)志望校を選ぶ際に「チェックすべきポイント」
■志望校選択にあたりチェックしておくとよいポイント
・「学べる内容・目指せる資格」(64.9%)と「学校の立地・周辺環境」(64.4%)の2項目が6割を超え多かった。
・次いで「学内の雰囲気」(55.0%)で、「就職率・就職先」(48.3%)は4位。
・文理差が大きいのは「研究内容や卒論テーマ」。理系が5位(38.5%)なのに対し、文系は21.9%で12位。

3 大学満足度/就職先満足度との関連

(1)就職先企業の満足度、専攻分野との関連性
■入社予定企業の満足度(就職先満足度)
・全体の4人に1人が就職先企業への満足度を「100%」と回答(25.9%)。
・就職先満足度の平均値は83.0%。大学満足度(2ページ)の76.8%より高い。
・大学満足度は「実際に大学生活を送った上での満足度」であり、就職先満足度は「今後への期待」という側面はあるものの、就職先に対して多くの学生が満足しているようだ。

■就職先の業種・職種と大学での専攻分野の関連性
・就職先の業種・職種が大学の専攻分野と「関連性がある」と回答したのは全体の30.7%。「少しはある」をあわせると、約6割になる(計58.7%)。
・文理で差が大きく、理系は「関連性がある」が46.7%で、文系(19.7%)の2倍以上。理系は「少しはある」をあわせると、7割を超える(計77.2%)。

2)大学満足度と就職先満足度の相関
■大学満足度×就職先満足度
・大学満足度が高いほど、就職先満足度も高い傾向が見られる。
・特に、「大学満足度90%以上」と回答したグループでは、就職先満足度が平均88.2%と高水準で、大学生活の満足度と就職先の満足度は関連性が高いことがわかる。

■進学先検討時のキャリア意識×大学満足度
・進学先検討時に将来のキャリアを意識したレベルが高いほど、大学満足度が高まる傾向がみられる。
・進学先検討時に将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループでは、大学満足度を90%以上と回答した学生が計39.1%と、約4割に上る。
・「まったく意識しなかった」グループでは、90%以上と回答した学生は計26.9%にとどまり、「とても意識して選んだ」グループとの差は12.2ポイント。

3)大学満足度と進学先選びの際の情報収集
■大学満足度×入学した大学を進学先として検討する際にしたこと
・大学満足度高位グループが他のグループより高いのは「オープンキャンパスに参加した」。逆に他のグループより低いのは「偏差値を調べた」。
・大学満足度高位・中位グループで見ると「大学案内パンフレットを見た」「大学ホームページを見た」の数値が高い。

■オープンキャンパス参加有無×もし大学受験をやりなおせるとしたら、同じ大学・学部・学科を選ぶか
・「オープンキャンパスに参加した」グループでは、「同じ大学・同じ学部」(42.9%)と「同じ大学・別の学部」(14.7%)をあわせて6割近くに上る(計57.6%)が「同じ大学を選ぶ」と回答。
・「参加しなかった」グループでは「同じ大学を選ぶ」は4割未満(計38.8%)にとどまる。

調査概要


■調査対象:2019年3月に卒業予定の大学4年生のうち就職先企業を決定した人(理系は大学院修士課程2年生含む)
■回答者数:835人(文系男子229人、文系女子268人、理系男子216人、理系女子122人)
■調査方法:インターネット調査
■調査期間:2018年12月15日~25日
■サンプリング:キャリタス就活2019 学生モニター
■調査機関:株式会社ディスコ キャリタスリサーチ/キャリタス進学企画部

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