2013年上半期及び第2四半期の世界の広告費動向調査 

2013年10月31日
ニールセンは、ニールセンが全世界の広告費を調査するGlobal AdView Pulseの2013年第2四半期(4-6月)版の結果を発表。に調査よると、広告費は世界全体で緩やかな増加を続け、2013年第2四半期は前年比で3.5%、2013年上半期(1-6月期)についても対前年比で2.8%伸長したことがわかった。

【調査結果概要】

■地域別広告費:中南米とアジア太平洋が世界の広告支出を牽引

多くの市場で引き続き控えめな広告出稿状況であった中、中南米では上半期で13.1%の増加(広告費1兆3500億円 )と大きな伸長となりました。これはアルゼンチンの広告費が3割近く増加したことが大きく貢献しました。また、アジア太平洋の広告費は2013年上半期に6.4%と大きく増加し、広告費は5兆1000億円 に達しましたが、中でもインドネシア、中国、フィリピンでの2桁成長が大きく貢献しています。

上半期の広告費は世界全体・地域別ともに伸長しましたが、財政問題がくすぶる中で広告支出に慎重なヨーロッパだけが唯一6.0%の減少となりました。ヨーロッパではノルウェーで2.5%、スイスで0.6%、ギリシャで7.4%の増加となりましたが、地域内のその他すべての国で広告費は減少しました。

その他の地域では景気の悪化により落ち込んでいた広告費が引き続き持ち直しの動きを見せ、中東・アフリカで3.9%、北米で2.7%の増加となりました。

■媒体別広告費:オンライン・ディスプレイ広告は2桁の成長を維持

2013年第2四半期の媒体別広告費はテレビが引き続きトップシェアを獲得しました。世界全体の上半期(1-6月期)テレビ広告費は前年比で4.2%伸長し、全広告費に占める割合は57.6%でした。ヨーロッパを除く全地域でテレビ広告費が増加しています。

テレビを除く従来メディアへの支出はこの半年間にやや落ち込み、上半期の広告費は新聞で2.0%、雑誌で1.9%、ラジオで0.9%それぞれ減少しました。それでもなお、これら3つが媒体別広告費シェア第2位~4位の座を守っています。最も減少幅が大きかったのは映画広告費で、中南米以外のすべての地域で減少を記録した結果、全体で5.9%減と大きく落ち込みました。

オンライン・ディスプレイ広告費については調査対象がまだ一部の国に限定されていますが、前期調査に続く2桁成長で、上半期全体では前年同期比26.6%増となりました。第1四半期と同様にアジア太平洋と中南米で広告支出が大きく伸長し、それぞれ上半期は43.0%、38.5%の増加でオンライン・ディスプレイ広告の成長の原動力となっています。

屋外広告は唯一、調査対象の全地域で伸長し、全体で5.0%の増加でした。

■産業別広告費:自動車、金融、エンターテインメント産業で広告費抑制の動き

産業別では、自動車産業における上半期の広告費が2012年に比べて減少しています。自動車産業の広告費は2013年1-6月期に3.1%減少しましたが、それでもなお産業別シェアの9.2%を占めています。  金融、エンターテインメント産業についても、上半期の広告費はそれぞれ1.7%、1.2%減少し、全産業に占めるシェアは金融が6.3%、エンターテインメントが13.0%となっています。
回復の兆しが見えたのはヘルスケア産業で、2013年上半期は前年同期比で2.5%の増加を記録しました。また、他の産業を抑えて長らくトップシェアを守り続ける一般消費財(FMCG)も、前年比5.7%の伸長に支えられ、全産業におけるシェア21.3%を占めました。

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[ニールセン]
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