2013年度「音楽メディアユーザー実態調査」 

2014年03月17日
日本レコード協会は、2013年度「音楽メディアユーザー実態調査」を実施。
本調査は、世代間の比較およびトレンドの分析の二つの視点から、音楽ソフトや有料音楽配信等の音楽メディアの需要を総合的に把握することを目的として1986年以降、毎年実施しているものです。今回で28回目となる本調査は、定点調査の他に、「音楽需要の現状と構造変化」及び「音楽に対する支出意向」に関する調査を実施しております。

【調査結果】

<マーケットシェア>

CD購入・レンタル利用・インターネット有料音楽配信購入の構造
■新品CD購入率は30.7%、有料音楽配信・着うたフル購入率は10.9%、CDレンタル率は18.4%。

CD購入・レンタル率、平均購入数
■購入率は新品CD購入において回復傾向が見られたものの、有料音楽配信は購入率、平均購入数ともに減少。

各メディアの年代別シェア
■CD(セル)市場は中学生~20代社会人のシェアが38.0%と最も高く、有料音楽配信市場では30代〜40代のシェアが55.2%と半分以上を占めた。

CD(セル)の年代別シェア
■昨年との比較では、30~40代シェアが減少傾向。特に男性30~40代が大幅に縮小した。

有料音楽配信の年代別シェア
■中学生~20代社会人シェアが縮小し、30~40代の占める割合が増大する傾向。今年は特に男性40代・女性30代のシェアが拡大している。

着うたフルの年代別シェア
■中学生~20代社会人のシェアが縮小し、30~40代、50~60代の3つの年代層が拮抗。

<音楽の聴取実態>

生活における音楽との接点
■全体の9割強が普段の生活において音楽と何らかの接点を有する。10代が最も接点が多い傾向にある一方、50代以上や30代は音楽との接点が少ない。

音楽の視聴機器
■屋内での音楽視聴機器は、PC(CD/DVD等を再生)が最も高く、次いでPC(音源ファイルを再生)となっている。全体的に利用率が減少している中で唯一スマホやタブレット端末の利用率が増加している。屋外については、スマホやタブレット端末の利用率が増加が目立つ。

楽曲の最終的な入手手段
■CD購入や無関心層の割合は昨年とほぼ変わらないものの、無料動画配信サービス視聴が大幅に増加。

ライブ・コンサート参加状況、会場での購入
■ライブ・コンサートの参加率・参加回数(参加者一人当たり)は、昨年からほぼ横ばい。会場でのCD/DVD購入経験率および購入数・金額はともに微減となった。

未知アーティスト購入のきっかけ
■未知アーティストの新品CD購入のきっかけでは、テレビCMやアーティスト公式サイトに拡大傾向が見られる。音楽ファイルについては、昨年に続き無料動画配信サイトがトップ。

新しい楽曲の認知のきっかけ(無料聴取層)
■無料聴取層の新しい楽曲の認知のきっかけでは、無料動画配信サイトがテレビCM(楽曲発売CM)を抜いて第3位となった。

<音楽需要の現状と構造変化>

聴取層別セグメント構成
■「有料聴取層」の減少傾向は変わらず。新しい曲を意識的に聴いていない「無料聴取層(既知楽曲のみ)」が5年間で増加傾向が見られる。年代別では、20~40代中心に有料聴取層が減少。50代は無関心層が縮小傾向にある。

有料聴取層の購入減少理由
■「現在保有している音楽で満足」(45.9%)、「金銭的な余裕が減った」(39.4%)が特に増加。スマホ利用者増を背景に、「動画配信サイト・アプリで満足している」(14.6%)という理由も大幅に増加。

無料聴取層の非購入理由
■「現在保有している音楽で満足」(39.0%)が昨年より大幅に増加。また、昨年最も高かった「(YouTube等を使って)購入しなくても好きな時に視聴できたため非購入」も34.2%と依然根強い。

<音楽に対する支出意向>

需要喚起策に対する意向
■音楽支出を促進する要素としては、「魅力的なアーティストや楽曲に出会う」(58.6%)が最も高く、次いで「CDや有料配信サービスの価格が安くなる」(27.2%)。

有料音楽配信サービスの重視ポイント
■「自分の好きなアーティストやジャンルが購入・視聴できる」(54.2%)「購入・視聴できる楽曲の数が豊富」(41.7%)といった、利用可能楽曲に関するニーズが高い。

音楽への支出意向額
■音楽への平均支出意向額は、一人当たり2,727円/月。現在の平均支出額のおよそ1.8倍に相当。年代別にみると、40代が約2.8倍と最も高く、次いで50代が約1.8倍となっている。


【調査概要】
調査対象者:12~69才男女(中学生は親の代理回答)
調査エリア:全国
調査方法 :インターネットアンケート調査
サンプル数:1,545
調査日時 :2013年8月(インターネットアンケート)

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本レコード協会]
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