新エネルギー用パワーコンディショナー市場に関する調査 2014 

2015年04月01日
矢野経済研究所は、国内の新エネルギー用パワーコンディショナー市場の調査を実施した。

<新エネルギー用パワーコンディショナー市場とは>
本調査における新エネルギー用パワーコンディショナーとは、太陽光発電や風力発電、燃料電池、蓄電池向けの新エネルギー発電システム(住宅用および産業用)に用いられるものを指し、市場規模は輸出を除く国内出荷分を対象として算出した。

【調査結果サマリー】

◆2014年度の新エネルギー用パワーコンディショナー市場は前年度比119.5%の見込み
再生可能エネルギーの固定価格買取制度の開始により太陽光発電システム向け需要が急拡大し、2013年度の新エネルギー用パワーコンディショナー市場(メーカ出荷金額ベース)は前年度比181.9%の1,922億円となった。2014年度も成長率こそ落ちるものの拡大傾向は継続し、2014年度の同市場規模(同ベース)は前年度比119.5%の2,297億円の見込みである。特に産業用で急拡大しており、メガソーラ向けと低圧連系向けが市場を牽引する。

◆パワーコンディショナーの付加価値を高めるための取り組みが続く
変換効率の向上や低価格化の競争がほぼ限界に達する中で、パワーコンディショナーの付加価値を高めるためのさまざまな取り組みが続いている。付加価値を高める手段はさまざまであるが、方向性としては、すでにパワーコンディショナー単体の性能向上の範疇だけに止まらず、施工費を含めて発電システム全体をいかに低価格化・小型化し、運用上の手間やコストを抑えていくかを目標としているため、付加価値を高める手段の多様化は今後も一層加速していくと考える。

◆市場予測:新エネルギー用パワーコンディショナー市場は2017年度から減少傾向と予測
太陽光発電システムは、2015年度以降は比較的安定した導入が進み、その後減少する時期を迎えると見られる。そのため、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の開始に伴い急拡大した太陽光発電システム向けのパワーコンディショナー需要は、数年先に一旦沈静化するのは間違いないと考える。2016年度までは前年度を上回るが、2017年度からは減少傾向に転じ、2017年度の新エネルギー用パワーコンディショナー市場(メーカ出荷金額ベース)は2,151億円(前年度比89.0%)になると予測する。また、太陽光発電システム向け以外では、需要拡大する要素は不透明である。


【調査概要】
調査期間:2015年1月~3月
調査対象:パワーコンディショナーメーカ及びその販売企業等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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