ペットの傷病ランキング 

2017年05月16日
アイペット損害保険(アイペット損保)は、2016年に契約者にお支払いをした事案を対象に集計をした「ペットの傷病ランキング」(※)を発表します。

※傷病の定義:疾病(病気)と傷害(ケガ)を総称した呼称

【調査結果サマリー】

・総合ランキング(犬猫、年齢不問)(※1)では、「皮膚炎」が第1位となっている。
・総合ランキング(犬猫、年齢不問)(※1)で平均診療費が最高額となったのは「骨折」の119,390円(※2)。
・犬猫別に見た場合、犬は「皮膚炎」が第1位であるのに対して、猫は「下痢」が第1位となっている。
・手術ランキング(犬猫、年齢不問)では、「腫瘍」が第1位となっている。
・手術ランキング(犬猫、年齢不問)で平均診療費が最高額となったのは「椎間板ヘルニア」の329,451円(※2)。
・年齢別では、7歳以上の犬猫に共通して「腫瘍」が第1位となっている。

※1:総合ランキング(犬猫、年齢不問):通院・入院・手術を総合したランキングのことを指す
※2:ランキング上位10位内に限る

本調査では、犬猫別や年齢によってかかる傷病に違いが見受けられました。請求件数が多い傷病や実際にかかった平均診療費など、現在ペットと暮らしている方だけでなく、今後ペットの迎え入れを検討されている方にとっても、参考になる結果となりました。

【調査結果】

調査結果1:総合傷病ランキング(犬猫、年齢不問)
請求件数が最も多い傷病は、「皮膚炎」となり、以下「外耳炎」、「下痢」と続きました。これらが上位になった理由としては、飼い主が症状に気づきやすい為、受診につながったことや、どの年齢の犬猫もかかりやすい傷病であることが挙げられます。ちなみに、請求件数では第7位の「骨折」の平均診療費が119,390円と上位10位以内で最高額となりました。

なお、骨折の治療にかかる費用が高額になりがちな理由は、治療方法にあります。骨折の治療は全身麻酔での手術が一般的なことや、完全に回復するまでの期間(1~4カ月程度)は、ギブスの巻き直しや骨の状態を見る為のレントゲン検査などの通院が必要なことが挙げられます(当社獣医師談)。
骨折はペットの痛みが大きいだけでなく、完治までの治療期間や費用など飼い主にとっても大きな負担となります。ちなみに、愛犬・愛猫の骨折を経験したことのある飼い主135人に伺ったアンケート調査では、「対策をしていれば骨折は防げたと思う」という回答が81.5%に上りました。

調査結果2:総合傷病ランキング(犬猫毎)
犬猫ともに「皮膚炎」、「外耳炎」、「下痢」が上位3位以内にランクインしています。一方、犬猫別による違いが見られた傷病もありました。犬に特徴的だった傷病は、小型犬に多く、手術を伴う可能性がある「骨折」や「膝蓋骨脱臼」といった傷病でした。一方、猫に特徴的だった傷病は、「膀胱炎」や「腎不全」、「尿石症」といった泌尿器系の疾患となりました。

調査結果3:手術ランキング(犬猫、年齢不問)
手術を伴った傷病に限って集計をしたところ、高齢の犬猫によくみられる「腫瘍」が第1位となりました。第2位は幅広い年齢の犬猫によくみられる「歯周病」となりました。第3位は若齢の犬猫によくみられる「異物誤飲」となりました。
また、CTやMRIなどの医療機器の発達や、技術の進歩による専門医の増加、手術に伴う入院等によって手術費用は高額になる傾向があることが伺えました。ちなみに、請求件数では第7位の「椎間板ヘルニア」の平均診療費が329,451円と上位10以内で最高額となりました。

調査結果4:総合傷病ランキング(犬猫、年齢毎)
調査結果1の総合傷病ランキング(犬猫、年齢不問)で上位3位を占めた「皮膚炎」、「外耳炎」、「下痢」が数多く見受けられることから、これらは年齢に関わらずかかりやすい傷病であることが伺えます。
また、「腫瘍」が7歳以上の犬猫共に第1位となった為、高齢期に特徴的な傷病であることが分かりました。その他の年齢別の特徴として、犬では子犬(0歳)は「骨折」であるのに対して、高齢犬(7歳以上)は「歯周病」や「僧帽弁閉鎖不全症」(心疾患)がランキング上位になりました。猫では、子猫(0歳)は「外耳炎」、「結膜炎」、「猫風邪」となる一方、成猫(1歳~6歳)は「尿石症」、高齢猫(7歳以上)は「その他心疾患」がランキング上位になりました。


今回の調査では、犬猫や年齢に関わらず「皮膚炎」、「外耳炎」、「下痢」がランキング上位を占める傷病であることが判明しました。飼い主が症状に気づきやすい傷病であることから、動物病院への来院動機につながることが多いようです(当社獣医師談)。なお、ランキング上位となった「異物誤飲」や「骨折」、「歯周病」は飼い主のしつけや飼育環境の整備、日頃のケアで発生のリスクを軽減させることができます。さらに、定期的な健康診断は病気の早期発見につながります。予防接種等と併せて健康診断をするのも良いでしょう。より多くの飼い主がペットの健康管理を意識し、安心してペットとの生活を楽しめると良いですね。


【調査概要】
調査対象:保険金の請求を当社に直接され、お支払いをした事案(同一請求に複数の傷病治療を行っているケースを除く)
対象期間:2016年1月1日- 12月31日(保険金のお支払い日基準)
調査サンプル数:36,248件(調査結果1・2・4:通院、入院、手術を含む)
調査サンプル数:1,941件(調査結果3:手術を伴う通院・入院のみ)

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