「もし、生まれ変われるなら…」をテーマに調査(20歳以上の男女対象) 

2017年10月25日
アサヒグループホールディングスは、全国の20歳以上の男女を対象に「もし、生まれ変われるなら…」をテーマに調査を実施。

【調査結果サマリー】

・3割以上が「男性に生まれ変わりたい」-10年で男女共に減少し、性意識が軽減
・男性による「男性離れ」が進行-「脱・男社会」が影響か!?
・8割以上が「日本が一番」-治安の良さや、四季、食文化などを重視する声
・10年前より「生まれ変わっても日本」が増加- 将来不安の一方で愛国心が高まる
・憧れの職業は「医者」や「獣医」「薬剤師」など、命に関わる仕事に就きたい
・「イチロー」「ボルト」など、生まれ変われるならトップアスリートの身体能力を体感!
・「クレオパトラ」「徳川家康」など、歴史に名を刻む女帝や戦国武将に憧れる声も

【調査結果】

3割以上が「男性に生まれ変わりたい」-10年で男女共に減少し、性意識が軽減

さて皆さんは、次に生まれ変わるなら、男性に生まれ変わりたい、それとも女性に生まれ変わりたいですか。「牛丼屋・ラーメン屋など、どこにでも気にせずに自由に行ける」(男性40代、東京都)など、「男に生まれたい」と回答した人は 36.9%。その反面、「ファッションやメイクなど、男性には出来ない楽しみ方があるから」(女性50代、東京都)など、「女に生まれたい」という声は27.3%に留まり、9.6%の差を付けて「生まれ変わったら男性」が大きくリードする結果となりました。自由回答の中には「男に生まれた方が社会的に得かな。給料も女性に比べると多い気がする」(男性70代、兵庫県)、「自由に就職先の幅があるのは男性かなあ」(女性50代、三重県)など、1986年に「男女雇用機会均等法」、2015年に「女性活躍推進法」が施行されたとはいえ、就職や仕事においては、依然として「男性社会である」という声が寄せられました。

次に過去に実施した同調査と比較してみましょう。まず、「男性に生まれたい」(2017年=36.9%、2013年=40.8%、2007年=40.8%)という声は2007年と2013年で同じ数値でしたが、前回調査から4年を経て、「生まれ変わったら男性」という声は3.9%減少。一方で「女性に生まれたい」(2017年=27.3%、2013年=27.5%、2007年=38.2%)という声は2007年から2013年の6年間で10%以上も減少したものの、2013年以降は大きな変化が見られません。この10年間で「男性に生まれたい」「女性に生まれたい」という声は両方ともに下降傾向にありますが、中でも「男性に生まれたい」という声は2013年以降の落ち込みが顕著です。「すべての女性が輝く社会づくり」という政府が目指す社会とは裏腹に「男性の自信喪失」がうかがえます。

また「男性に生まれたい」「女性に生まれたい」という声が減少する一方で、「わからない」(2017年=15.0%、2013年=11.0%、2007年=4.5%)という声は一気に増加しました。自由回答の中には「昔は女性が損だと思っていたし、実際そういう人生だったが、じゃあ男性なら楽かと言えば、昔ほどそう思わない。結局は男女問わず、環境だと思う」(女性50代、広島県)、「容姿や才能等、性別とは関係のないところで人生が決まる気がする。生まれ変われるなら『恵まれた環境』がいいですね」(女性40代、京都府)など、人生においては、性別以外の環境の方が大きく左右するのではないか、という声が目立ちました。ある意味、ひと昔前に比べると、日本社会における男女差別は減少し、その分、貧富や家柄、容姿、才能等々、性別以外の他の条件を重視する人が増えていることがうかがえます。

男性による「男性離れ」が進行-「脱・男社会」が影響か!?

それでは、性別ではいかがでしょうか。「(男性が)男に生まれたい」(2017年=49.3%、2013年=59.3%、2007年=58.2%)という声は、2013年以降に10%の大幅減。男性による「男性離れ」が進んでいることがうかがえます。一方で、多くの男性は「どちらでも良い」(2017年=20.4%、2013年=18.1%、2007年=18.3%)、「わからない」(2017年=14.0%、2013年=9.8%、2007年=13.2%)に移行していることが判ります。男も女も「どっちもどっち」と考える男性が、この4年で大幅に増えていることがうかがえます。

その反面、「(女性が)女に生まれたい」(2017年=40.2%、2013年=43.3%、2007年=52.5%)という声は、10年前と比べれば12.3%と大幅に減少しているものの、2013年以降直近4年間の下げ幅は3.1%に留まりました。男性とは異なり、ここ数年は女性による「女性離れ」が軽減されていることが判ります。一方で、「わからない」(2017年=16.1%、2013年=12.4%、2007年=4.4%)という声は男性と同じく増加傾向にあり、女性自身も、仕事や社会における「性差別」を以前よりも感じなくなり始めていることがうかがえます。一方で、自由回答の中には「もっと女らしくとか、女なんだから…、他にも化粧など色々日常的に気を遣うことが多いので、男の人に産まれたい」(女性30代、山口県)、「坊主に憧れる。洗うのも楽だし、寝ぐせも朝のセットもない。部活の終わりに校庭の水道でジャバジャバ洗うのに憧れる」(女性30代、群馬県)など、社会制度としては男女平等とはいえ、身だしなみや生活態度等に「女性らしさ」を求められる事が多く、男性のように自由に振る舞いたいという声。仕事や社会の上では同じ責任を負わされながらも、「女性らしさ」を期待される分だけ、男性よりもしんどいと感じる人もいました。

8割以上が「日本が一番」-治安の良さや、四季、食文化などを重視する声

続いて「国籍」を見てみましょう。もし生まれ変われるなら、皆さんは日本人が良いでしょうか、それとも外国人が良いでしょうか。「病院とか交通の面で日本は他国よりも発達していると感じるから」(女性40代、奈良県)など、「日本が一番」と回答した人は86.4%。主な理由は「海に囲まれて山もあり四季もある」(女性30代、大阪府)、「治安の良さ、社会保障の充実、身分差別がないなど、どれをとっても不条理がないのは他国にはない日本の良さだと思う」(女性20代、福岡県)など、気候や地理的な要因、さらに社会制度など生活環境の面でも暮らしやすいという声。「仕事でヨーロッパに住んでいましたが、やっぱり日本が一番! 食べ物が美味しい」(女性50代、神奈川県)、「生水が飲めるし清潔だから」(女性40代、大阪府)など、衛生面での安心感、四季折々の旬の味等、日本の食文化を愛する声も寄せられました。さらに「素晴らしい歴史や文化伝統がある」(女性40代、大阪府)などが続き、歴史や文化、食、安全、住み易さ等々、日本に勝る国は無いと考える人がとても多いことがうかがえます。

その反面、「モンゴル。日本はもう知っているから他の国がいい。モンゴルは雄大な大自然のイメージがあって憧れの地」(女性40代、愛知県)など、「他国人になりたい」という声も13.6%を占めました。特に回答が多かったのは「アメリカ。自由な風土で世界的な公用語の英語が喋れるから」(女性40代、東京都)など、「自由に生きられそう」というイメージの強い「アメリカ」。さらに「苦労なく英語を話したい」(男性60代、大阪府)など、グローバルでのコミュニケーションを重視し、「英語圏」で生まれ育ちたいという人も少なくありませんでした。続いて、「アートや食なども好きなので、フランス人になってみたい」(女性40代、埼玉県)など、「フランス」や「スイス」「イギリス」「イタリア」等のヨーロッパ各国を挙げる声が寄せられ、ファッションやアート、食文化など欧米文化に憧れを抱く人が目立ちました。

そのほか、自由回答の中には「スタイルのいいロシア人になりたい。背も高く、細くてブロンズの髪になりたい」(女性30代、群馬県)など、ロシア人のスタイルや容姿に憧れる声。「パプアニューギニア。南の島でのんびり暮らしたい」(男性60代、神奈川県)など、南の島でストレスなく、自由気ままに生きたいという人もいました。

10年前より「生まれ変わっても日本」が増加- 将来不安の一方で愛国心が高まる

ちなみに過去に実施した同調査と比較したところ、「日本が一番」(2017年=86.4%、2013年=80.3%、2007年=74.3%)という声は、4年前の2013年に比べて6.1%アップ。さらに10年前の2007年と比べて12.1%も増加し、徐々に「日本の暮らしに満足している」という声が高まっている状況が明らかとなりました。人口急減・少子高齢化に伴い、日本の経済力の低下や雇用、年金問題のほか、北朝鮮とアメリカによる軍事行動等々、現在の日本が抱えている問題は非常に深刻です。それにも関わらず、10年前によりも「生まれ変わっても日本」を望む声が高まっているのは、なぜでしょうか。自由回答の中には「テレビなどの情報だけで比べようがないが、多分日本より悪いところが多いような気がする。治安や貧困など」(女性60代、北海道)、「半世紀以上、衣食住に困窮せずに生活してきたから」(女性50代、三重県)など、世界のニュースをみれば、テロや治安の悪化、貧困、貧富の差を伝えるものが多く、「海外と比べたら、まだ日本はマシである」と感じている人がとても多いようです。日本の暮らしや将来に対する不安が高まっている時だからこそ、尚更、日本に対する想いや愛国心が強まっているとも言えるかもしれません。

憧れの職業は「医者」や「獣医」「薬剤師」など、命に関わる仕事に就きたい

次に「仕事」を見ていきましょう。もし生まれ変わるなら、皆さんはどんな職業に就いてみたいのでしょうか。最も回答が多かったのは「医者」。「責任も重いがやりがいがある」(女性50代、広島県)など、人の命を救う仕事に憧れを抱く声。さらに「もともと獣医になりたかった。諸事情により6年間大学で学ぶことはできなかったので、泣く泣くあきらめた」(女性20代、福岡県)など、「獣医」や「助産婦」「薬剤師」「レントゲン技師」等、医療関係の仕事に従事したかったという人が目立ちました。

次に回答が多かったのは「芸能人(アイドル)・俳優・モデル」。「役者 自分を表現したり、人前に出て何かするのが苦手なので、舞台やテレビで活躍してみたい」(男性30代、東京都)、「トップアイドル。ステージの真ん中で大声援を感じたい。可愛い衣装を着てみたい」(女性30代、群馬県)など、華やかな世界で輝くトップスターの暮らしを体験してみたいという声。さらに「日本画が好きなので、日本画家」(女性60代、神奈川県)など、「アーティスト」「ミュージシャン」等、芸能や芸術など自己表現ができる世界で生きてみたいという人もいました。

そのほか、「伝統工芸を学んで継承したい。物を造りたい」(男性60代、埼玉県)など「職人」や、「考古学者邪馬台国の発見がしたい」(男性60代、鳥取県)など「研究者」という声も多く、サラリーマンやOLとは異なり、何か一つのことを追求するために、生涯をかけて没頭できる仕事に就きたいという声も寄せられました。以下、「サッカー選手になって、ワールドカップに出たい」(男性30代、長崎県)など、「スポーツ選手」や、「料理人(シェフ、パン職人、パティシエなど)」「公務員」「デザイナー」「政治家」「建築家」などが続きました。

「イチロー」「ボルト」など、生まれ変われるならトップアスリートの身体能力を体感!

最後に「著名人(芸能人、スポーツ選手、文化人、歴史的な偉人など)」について聞いてみました。もし生まれ変わるなら、あなたはどんな著名人になってみたいですか。最も回答が多かったのは「イチロー」でした。「イチローになって、あんなにヒットを打ちたい」(女性40代、広島県)など、イチロー選手の身体に成り代わって、ヒットを量産する感覚を味わってみたいという声。さらに「足が遅くて、子どもの時からビリだったから、ウサインボルトになって1日中走ってみたい」(男性30代、鹿児島県)など、「ウサインボルト」「王貞治」「羽生結弦」「大谷翔平」「伊達公子」「吉田沙保里」など、上位にはトップアスリートが並びました。スポーツ選手達の異次元の身体能力を一度で良いから手に入れて、世界で勝負してみたいと思う人が目立ちました。

スポーツ選手以外では多かったのは、人気女優です。「ガッキー(新垣結衣)になりイケメンと恋愛する」(女性50代、兵庫県)、「綾瀬はるかさん外見も内面もかわいくて好き。素敵な演技と、TVで見せる天然ボケで笑わせたい」(女性50代、東京都)など、「新垣結衣」「綾瀬はるか」「石原さとみ」「吉永小百合」「深田恭子」「北川景子」が続き、容姿の美しさと、内面の可愛らしさを兼ね備える女優さんに人気が寄せられました。一方で、男性では「ュージシャンの桑田佳祐。あの才能が羨ましい。同じ能力を持って曲を作ってみたい」(男性40代、千葉県)、「福山雅治。あの容姿に生まれたらモテるし、マルチに活動できると思うので、無料で音楽ライブを開催したい」(女性30代、千葉県)など、「桑田佳祐」「福山雅治」など、才能豊かなミュージシャンが目立ちました。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:674人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年10月18日~10月24日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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