リチウムイオン電池主要4 部材世界市場に関する調査 2013 

2013年11月29日
矢野経済研究所は、リチウムイオン電池用主要4部材世界市場に関する調査を実施した。

<リチウムイオン電池主要4部材市場とは>
スマートフォンやタブレットPCなどの情報通信機器の電源として搭載されるリチウムイオン電池は、十数以上の部材点数及び材料から構成されるが、本調査では、正極材、負極材、電解液、セパレーターの主要4部材を対象とする。
なお、本調査結果は全て米ドルベースで算出しており、2011年は1USD:79.7円、1108.11ウォン、6.45元、0.72EUR、2012年は1USD:79.7円、1126.88ウォン、6.32元、0.78EUR、2013年以降は1USD:97.8円、1116.97ウォン、6.16元、0.75EURで換算した。

【調査結果サマリー】

◆2013年リチウムイオン電池主要4部材世界市場規模は前年比101.4%の49億7,965万ドルの見込み

2013年は、小型民生用のリチウムイオン電池(以下、LiB)ではモバイル機器が、中大型LiBではxEV(次世代自動車)が引き続き牽引役になると考える。ただし、xEV市場は期待した規模には至っておらず、メーカー間の競争激化、車載向け需要に期待した過剰な設備投資が部材単価の下落要因になっている。2013年は為替変動による影響もあり、LiB主要4部材世界市場規模は、前年比101.4%の49億7,965万ドル(メーカー出荷金額ベース)に留まると見込む。

◆正極材・セパレーターは日系メーカー優位、負極材・電解液は中国メーカー優位へ


日系及び韓国大手LiBセル(電池)メーカーはコストパフォーマンスを向上すべく、安価な中国製LiB部材の採用を増やしている。中国LiB部材メーカーも自国のLiBセルメーカーのみならず、海外大手LiBセルメーカーへ積極的に供給を増加させており、台頭が著しい。

◆xEVの普及拡大を想定した各LiB部材メーカーの生産能力増強が需給アンバランスを招く

多くのLiB部材メーカーはxEV(次世代自動車)の普及拡大を期待し、既存設備の増設、及び新拠点の設置を推進している。足元では成長の兆しも見え始めているxEV市場ではあるが、期待した規模には至っておらず、本格的な立ち上がり時期も不透明であることが需給アンバランスの要因として挙げられる。


【調査概要】
調査期間:2013年6月~11月
調査対象:リチウムイオン電池部材メーカー(日本、韓国、中国、米国など)
調査対象部材:正極材、負極材、電解液、セパレーター
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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