歯科用機器・材料市場に関する調査 2014 

2014年07月17日
矢野経済研究所は、国内の歯科用機器・材料市場の調査を実施した。
本調査における歯科用機器・材料市場とは、歯科用機器(チェアユニット〔診察台〕や歯科用X線装置、歯科用CT装置、マイクロスコープ、歯科用レーザー装置、歯科用CAD/CAM装置、歯科用電子カルテ/医事会計システム等)、歯科材料・金属(レジン材料やボンディング材、金・銀パラジウム合金、セラミックス、石膏、印象材等)、歯科用薬品(局所麻酔剤や歯周療法剤、ホワイトニング材等)、予防歯科関連製品(歯ブラシや歯間ブラシ、歯磨き剤、洗口液等)、歯科用インプラント材料(人工歯根や人工骨等)を対象とし、市場規模を算出した。
但し、歯科向け滅菌装置については市場規模に含まない。また、予防歯科関連製品については、歯科診療所にて主に販売される製品を対象とした。

【調査結果サマリー】

◆ 2013年度の歯科用機器・材料市場は、前年度比1.4%増の2,792億1,800万円
2013年度の国内の歯科用機器・材料市場は、チェアユニットや歯科用CT装置、マイクロスコープ等の大型機器を中心に消費税増税前の駆け込み需要が発生し、前年度比1.4%増の2,792億1,800万円となった。2014年度については消費税率変更の影響を一時的に受けるものと見られることから、2014年度の同市場を前年度比4.0%減の2,679億5,400万円(いずれも販売元出荷金額ベース)と予測する。

◆ 歯科用材料市場の動向~歯科分野の金属離れ進む
金・銀パラジウム合金は、これまでパラジウムが安価であったことから、貴金属の代替金属(保険適用材料)として、日本国内では歯科治療に幅広く利用されてきた。しかし、審美性の面から硬質レジンやハイブリッドセラミックスへ需要が移りつつあり、また、歯科用CAD/CAM装置の普及により、オールセラミックスやジルコニア材料が好調な推移を見せている。その他、歯科用接着剤など、新たに付加価値を加えた新製品に需要が集まる傾向が強くなりつつある。

◆ 歯科インプラント、市場回復への兆し
歯科インプラント手術については、2013年後半には概ね底を打ち、2014年に入って徐々に回復傾向にある。インプラント施術を実施する診療所総数は減少する一方で、適正治療可能な歯科診療所へ需要がシフトすることで、今後の市場回復が期待される。


【調査概要】
調査期間:2014年3月~6月
調査対象:歯科用機器、歯科材料、歯科用薬品、予防歯科関連製品、インプラント材料の製造・販売元企業
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

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[矢野経済研究所]
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