第4回「映画館での映画鑑賞」に関する調査 

2015年06月25日
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」は、「映画館での映画鑑賞」について、全国の10代~70代の男女を対象にアンケートを実施。有効回答者数は3,117名でした。この調査は2012年から同時期に実施しているアンケート調査の4回目。

【調査結果のポイント】

(1) 全体の鑑賞率が低下するも、年間5本以上の鑑賞者が増加。


直近1年以内に映画館で映画鑑賞をした人(以下「映画館鑑賞者」)は全体の35.9%で、前回調査から5ポイント低下し、2012年調査(以下「過去調査」)から続く減少傾向の中で最低の鑑賞率となった。しかし、鑑賞本数でみると、「1本のみ」鑑賞者の構成比が減少し、「5本以上」の鑑賞者の構成比が増加した。鑑賞者人口は減少したものの、1人あたりの平均鑑賞本数は増加したことがわかった。

(2) 洋画の鑑賞率が上昇。若年層の洋画実写の鑑賞率アップが牽引。

直近1年以内に観た映画のジャンルは、前回調査と変わらず「邦高洋低」の結果であったが、洋画の鑑賞率が前回調査から10ポイント上昇し69.0%となり、過去調査の中でも最も高い。洋画を「実写」と「アニメ」で分けてみると、若年層を中心に洋画「実写」の鑑賞率の上昇が著しく、洋画全体の鑑賞率アップに寄与したことがうかがえる。

(3) 「アメリカン・スナイパー」のヒットの背景に男性シニア層の動員。


洋画実写において、女性層をターゲットにしたタイトルがヒットに繋がりやすい傾向があるなか、今年公開された「アメリカン・スナイパー」は、女性層の鑑賞率が低かったものの、大ヒットした。その背景を探ると、50代以上の男性シニア層の鑑賞率が高かったことが明らかになった。人口比率の高いシニア層を取り込んだことが、動員数にも影響したことがうかがえる。

(4) 劇場予告編に求められる「わかりやすさ」。

昨年公開の「マレフィセント」のヒットにより「劇場予告編」の効果が再認識された。「どのような予告編が鑑賞動機に繋がるか」と聞いたところ、「内容がわかりやすい・イメージしやすい」が5割強で最も多い結果となった。

(5) NPS®による推奨度が高かった「ベイマックス」。

顧客のロイヤルティを「推奨度」で測る新たな指標「NPS」を使って、直近1年以内にヒットした4タイトルを対象に、そのスコアを比較したところ、「ベイマックス」が最も高い結果となった。また、「NPS」で定義される「推奨者」の口コミによる動員数を推定したところ、「推奨者」1人あたり、「0.7~1.1人」という結果となった。

(6) 続編・リブート映画への鑑賞意欲は若年層で高い。

今年の公開作の話題の1つである、続編・リブート映画の公開。その鑑賞意欲を比較したところ、「ぜひ観に行きたい」は、「続編映画」では19.4%、「リブート映画」では6.2%となった。「リブート映画」については、前提条件として提示した「主要キャストが変わる」が障壁となったことが推測される。性年代ごとにみると、若年層ほど鑑賞意欲が高い傾向があり、いずれも男女ともに10代の鑑賞意欲が最も高い。

(7) ポップコーンのフレーバー、こだわりが強い10代。

映画興行会社が差別化として注力しているフードメニュー。そのなかでも鑑賞者の購入率の高い「ポップコーン」について、「映画館によって、お気に入りのフレーバーはあるか」と聞いたところ、全体で3割強が「お気に入りのフレーバーがある」と回答した。性年代でみると、男女ともに10代で4割を超え、こだわりの強さがみられた。

(8) サマーシーズンに観たい映画、「ターミネーター」のリブート作が一番人気。

今年の夏観たい映画のトップ3は、1位「ターミネーター:新起動/ジェニシス」、2位「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」、3位「ジュラシック・ワールド」となった。いずれも人気タイトルの続編、あるいはリブート映画であるが、これらはすべて洋画実写映画であり、過去調査のなかで洋画実写映画が上位を占めるのは初めてである。


【調査概要】
調査対象:「NTTコム リサーチ」登録モニター
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:2015年6月2日(火)~2015年6月9日(火)
有効回答者数:3,117名
回答者の属性:【性別・年代】男女別、10代~70代の各世代を均等回収 (前回同様)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[NTTコム リサーチ]
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