シェアリングエコノミー(共有経済)サービス市場調査 

2018年09月12日

矢野経済研究所は、シェアリングエコノミー(共有経済)サービス市場を調査し、分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

〈シェアリングエコノミーサービスとは〉
本調査におけるシェアリングエコノミー(共有経済)サービスとは「不特定多数の人々がインターネットを介して乗り物・スペース・モノ・ヒト・カネなどを共有できる場を提供するサービス」のことを指す。但し、音楽・映像のような著作物は共有物の対象にしていない。

〈シェアリングエコノミーサービス市場とは〉
本調査におけるシェアリングエコノミーサービス市場は、サービス提供事業者のマッチング手数料や販売手数料、月会費、その他サービス収入などのサービス提供事業者売上高ベースで算出した。

<市場に含まれる商品・サービス>
カーシェアリング、ライドシェア、シェアサイクル、民泊サービス、駐車場シェア、ファッションシェアリング、クラウドソーシング、スキルシェア、クラウドファンディング、ソーシャルレンディング

1.市場概況

 2017年度の国内シェアリングエコノミーサービス市場(事業者売上高ベース)は、前年度比132.8%の716億6千万円となった。
 シェアリングエコノミーサービスの市場規模について、乗り物・スペース・モノ・ヒト・カネのサービス分野別に見た場合、最も市場規模が大きいのは、乗り物のシェアリングエコノミーサービスである。乗り物のシェアリングエコノミーサービスの中では、市場規模の大部分を「カーシェアリング」が占めており、一方、急速に伸びているのは「シェアサイクル」である。
 各分野の中で、次に市場規模が大きいのは、スペースのシェアリングエコノミーサービスである。スペースのシェアリングエコノミーサービス市場の中で最も構成比が大きいのは「民泊サービス」であり、訪日外国人客の増加に合わせて今後も利用が増加していくと予測する。また、「駐車場シェア」の利用も増加傾向にあり、駐輪場シェアなどの新たなサービスも登場しているため、スペースのシェアリングエコノミーサービス市場は高いペースで成長していくと予測する。

2.注目トピック

一時的に縮小する民泊サービス市場
 スペースのシェアリングエコノミーサービスである「民泊サービス」では、2018年6月から「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行され、民泊仲介サイト事業者が無届け施設の削除を進めたため、市場は一時的に縮小すると見込む。但し、民泊サービスの利用が多い訪日外国人客が増加しているため、将来的な民泊サービス市場の拡大を睨み、大手企業による民泊サービス市場への参入が増加し、市場に流入する資金は増加していくと予測する。

3.将来展望

 シェアリングエコノミーサービス市場全体の2016年度から2022年度までの年平均成長率(CAGR)は17.0%で推移し、2022年度の国内シェアリングエコノミーサービス市場(事業者売上高ベース)は1,386億1千万円に達すると予測する。

 乗り物のシェアリングエコノミーサービスでは、カーシェアリング事業者が駐車場運営事業者と提携するなど、ステーション数を拡大させている他、自転車活用推進法に基づき自転車活用推進計画が閣議決定されたため、各地方自治体においてシェアサイクルの導入が進むと推測する。
 スペースのシェアリングエコノミーサービスでは、民泊サービス市場は一時的に縮小するが、民泊サービスの利用が多い訪日外国人客が増加しているため、民泊サービス市場は再び拡大していくと予測する。またその他のスペースのシェアリングエコノミーサービスもラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックなどの大規模なイベントの開催を機会に利用者が増加していくと予測する。
 「ファッションシェアリング」をはじめとするモノのシェアリングエコノミーサービス市場は、既存のファッションシェアリングサービスが順調に会員数を増やしている他、大手のブランド企業がファッションシェアリングサービスに進出しているため、市場は拡大していくと予測する。
 ヒトのシェアリングエコノミーサービスである「クラウドソーシング」では、各業界で人材不足が進み、それをクラウドソーシングで補おうとする動きが出てくると予測できる。また「スキルシェア」でも、新たなサービスの登場によって提供内容が多様化していくと予測できるため、市場は堅調に成長していく見通しである。
 カネのシェアリングエコノミーサービスである「クラウドファンディング」及び「ソーシャルレンディング」においては、参入事業者が増加し、またサービスの種類が多様化しているため、投資や貸付の裾野が拡がり、市場は堅調に伸びていくと予測する。

調査概要


調査期間:2018年4月~7月
調査対象:シェアリングエコノミーサービス提供事業者等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・電子メールによる取材、ならびに文献調査を併用

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