JOL(日本型オペレーティング・リース)市場の動向調査 2013 

2014年01月27日
矢野経済研究所では、次の調査要綱にてJOL(日本型オペレーティング・リース)市場の調査を実施した。

<JOL(日本型オペレーティング・リース)とは>
日本型オペレーティング・リースとは、一般的に航空機、船舶、コンテナ等を対象としたリース契約で、賃借事業者である航空会社、海運会社に対して行われるもので、オペレーティング・リースで貸し付ける際に、匿名組合契約を通じた投資家(事業会社)からの出資金と金融機関からの借り入れによりリース物件を購入し、リース期間満了時にリース物件を再販市場で売却し、キャピタルゲインの獲得を追求する金融商品である。

【調査結果サマリー】

◆ JOLの市場規模は2012年度1,942億円、2013年度は1,926億円と横ばいの見込み
2008年秋以降の世界的な景気低迷の影響を脱し、航空機分野を中心に商品の組成が進んでいる。依然として投資家需要は旺盛で、2012年度の市場規模は投資家の出資金額総額ベースで前年度比17%増と大幅に拡大した。船舶の分野では未だにリーマン・ショックの影響が残り、JOL組成案件の減少が予測されることから、2013年度の市場規模は1,926億円と前年度と比べ横ばいを見込む。

◆ JOL組成件数は2012年度128件、旺盛な投資家需要を背景に2013年度は150件の見込み
ここ数年、市場環境により組成件数は減少傾向にあるなか、2012年度は組成件数ベースで128件と前年度と比べてほぼ横ばいであったが、旺盛な投資家需要を背景に2013年度は150件を見込む。

◆ 2012年度のJOL商品分野別構成比は、航空機79%、船舶16%、コンテナ5%
2009年度から2012年度における商品分野別構成比では、船舶分野の構成比は減少傾向にあるものの、2011年度以降は航空機及びコンテナ分野の構成比は伸長している。今後も航空機分野の構成比の拡大を予測する。

◆ 今後も航空機分野を中心にJOL市場の拡大基調を予測
旺盛な投資家需要に支えられるなか、JOLを扱う企業における海外航空機リース企業の買収に加え、邦銀の航空機ファイナンス活発化等の好材料を背景に、今後も引き続き航空機分野の拡大が見込まれ、2016年度の市場規模は投資家の出資金額総額ベースで2,580億円、同組成件数202件と拡大基調を予測する。


【調査概要】
調査期間:2013年12月
調査対象:リース企業等のうちJOLを扱う主要10社を対象とする
調査方法:当社専門研究員による直接面談調査

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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