じゃらん宿泊旅行調査 2019(国内旅行実態調査)
2019年07月09日リクルートライフスタイルの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」は、全国1万5,559人の宿泊旅行者を対象に「じゃらん宿泊旅行調査 2019」を実施しました。
この調査は、観光などを目的とした宿泊を伴う国内旅行実態を把握するために行っている調査で、出張・帰省・修学旅行などを除いたマーケットの動向を調べています。2018年度(2018年4月~2019年3月)における国内宿泊旅行の行き先や回数、旅行費用などを調査し、今年で15回目の実施となります。主な結果は以下の通りです。
調査TOPICS
【延べ宿泊旅行者数推計】
- 2018年度(2018年4月~2019年3月) の宿泊旅行実施率は56.4%、2年連続で増加
- 宿泊旅行実施率は20~34歳男性で2年連続増加、20~34歳女性で前年度より3.8pt増
- 宿泊旅行実施者の年間の平均旅行回数は2.78回で前年値と同じ、平均宿泊数は1.78泊と前年度をやや上回る
- 延べ宿泊旅行者数は1億4777万人、延べ宿泊数は2億6416万人泊で、いずれも前年度比微増
【宿泊旅行の費用総額】
- 宿泊旅行にかけられた費用総額は8兆6496億円、うち現地消費が3兆4830億円で4割を占める
- 1回(大人1人あたり)の宿泊旅行にかかった費用は、平均で5万8,500円
【同行形態】
- 「一人旅」が微増し18.0%、35~49歳男性以外の全ての属性で増加傾向
【都道府県別の延べ宿泊旅行者数と増減】
- 延べ宿泊旅行者数1位は東京都、2位は北海道、3位は大阪府。ベスト10の順位に変動なし
- 延べ宿泊旅行者数の増加率トップは徳島県、前年度比37.9%増。以下、2位山口県、3位和歌山県
【テーマ別・都道府県魅力度ランキング】
- 地元ならではのおいしい食べ物が多かった 1位 石川県 2位 高知県 3位 北海道
- 魅力のある特産品や土産物が多かった 1位 沖縄県 2位 北海道 3位 熊本県
- 魅力的な宿泊施設が多かった 1位 大分県 2位 沖縄県 3位 熊本県
- 地元の人のホスピタリティを感じた 1位 沖縄県 2位 熊本県 3位 青森県、鹿児島県
- 子供が楽しめるスポットや施設・体験が多かった 1位 千葉県 2位 沖縄県 3位 和歌山県
- 若者が楽しめるスポットや施設・体験が多かった 1位 千葉県 2位 沖縄県 3位 大阪府
- 大人が楽しめるスポットや施設・体験が多かった 1位 沖縄県 2位 千葉県 3位 奈良県
- 現地で良い観光情報を入手できた 1位 沖縄県 2位 北海道、京都府
調査結果
■延べ宿泊旅行者数推計
宿泊旅行実施率、延べ宿泊旅行者数、延べ宿泊数、いずれも2年連続増加
特に若年層(20~34歳)での宿泊旅行実施率の伸びが目立つ
2018年度の1年間に宿泊旅行(※1)を行った人の割合は56.4%で2年連続で微増となった。特に若年層における伸びが高く、20~34歳の男性では2年連続の増加、20~34歳の女性では前年から3.8ptの増加となった。実施者における年間平均旅行回数は2.78回で前年と同レベルだが、宿泊旅行1回あたりの平均宿泊数は1.78泊とやや増加。延べ宿泊旅行者数(※2)は前年度比1.5%増、延べ宿泊数(※3)は前年度比3.0%増で、いずれも2年連続で増加。
※1 宿泊旅行・・・国内での宿泊を伴う旅行で、出張・帰省・修学旅行などを除く。ただし、友人・知人宅、車中泊、キャンプなど宿泊施設を利用しない場合でも宿泊を伴う旅行であれば含める
※2 延べ宿泊旅行者数・・・推計人口 × 宿泊旅行実施率 × 宿泊旅行実施者の年間平均旅行回数
※3 延べ宿泊数(人泊)・・・延べ宿泊旅行者数 × 宿泊旅行実施者の1回の旅行あたり平均宿泊数
■宿泊旅行の費用総額
宿泊旅行にかけられた費用総額は8兆6496億円
そのうち現地消費にかけられた費用は3兆4830億円、4割を占める
1回あたりの宿泊旅行費用(※5)は、平均で総額5万8,500円。うち、宿泊・交通にかけられた費用は3万4,900円、現地消費は2万3,600円となった。パック旅行では現地消費が高くなる傾向があり、全体平均を500円ほど上回る。
総額では推計で8兆6496億円。現地消費はうち4割ほどを占めている。
●宿泊旅行にかけられた費用総額(推計値)
・宿泊旅行にかけられた費用の総額:8兆6496億円
・個人旅行とパック旅行の内訳
個人旅行:7兆5925億円 ※6
パック旅行:1兆570億円
・費目別の内訳
宿泊費:2兆3175億円
交通費:2兆1301億円
現地消費:3兆4830億円 ※7
パック費:7189億円
※5 1回の宿泊旅行にかかった費用(大人1人あたり)・・・1回の宿泊旅行にかかった費用について、個人旅行の場合、1人あたりの宿泊費・交通費・現地消費の合計。パック旅行の場合、1人あたりのパック費・現地消費の合計
20歳未満の子供を連れた旅行の場合は、全員でかかった費用を同行した大人の人数で割っている
※6 個人旅行・・・個人で宿を手配した旅行で、旅行会社を通して宿を手配した場合も含む
※7 現地消費・・・旅行中に、現地で消費した費用の合計。買い物、飲食、体験・観光、移動など、28項目の中で、実施した行動の費用の合計を指す。ただし、宿泊プラン・ツアーに含まれていた費用は除く
今年度より「現地消費」の聴取方法を変更した(17年度までは一括で「現地小遣い」を尋ねる方法)
■宿泊旅行の同行者
「一人旅」が微増し18.0%
35~49歳男性以外の全ての属性で増加し、過去最高値
最も割合が高いのは「夫婦二人での旅行」で25.2%。次いで「一人旅」が18.0%と続く。前年度から増加したのは「一人旅」「恋人との旅行」「小学生以下の子連れ家族旅行」「友人との旅行」。「一人旅」は35~49歳の男性を除いて、全ての属性で増加し、過去最高値。
■都道府県別の延べ宿泊旅行者数と増減
延べ宿泊旅行者数1位は東京都、2位北海道、3位大阪府
ベスト10いずれも順位に変動なし
延べ宿泊旅行者数の増加率トップ3は徳島県、山口県、和歌山県
延べ宿泊旅行者数の多い旅行先(都道府県別の延べ宿泊旅行者数)は、ベスト10の順位にまったく変動が見られない結果となった。「延べ宿泊旅行者数」の増加率1位は徳島県で37.9%と大幅増。続いて山口県(16.5%増)、和歌山県(15.0%増)。ブロック別に見ると、関東ブロックで135万人と大きく増加。
うち65万人は千葉県への旅行者増加によるもの。居住地ブロック別に見ると同じ関東、および関西からの旅行者が増えている。