携帯電話の利用実態調査 

2014年11月06日
ジーエフケー マーケティングサービスジャパンは、携帯電話ユーザーに対して購入状況・利用状況などに関するアンケート調査を実施し、その調査結果を発表した。

【概要】

・フィーチャーフォンの販売数量構成比はほぼ横ばいで推移

・スマートフォンの購入を検討しない理由1位は「フィーチャーフォンで不自由ない」

・スマートフォンからスマートフォンへの買い替えサイクルは平均2.0年と長期化傾向

・購入したスマートフォンに対する不満が最も高かったのはバッテリーの持ちの悪さだが、その割合は約2割まで減少


【フィーチャーフォンの根強い人気】

国内携帯電話市場におけるフィーチャーフォンの販売数量構成比*1は2012年下半期(7-12月)より2014年上半期(1-6月)にかけてほぼ横ばいで、約4台に1台はフィーチャーフォンが売れている状況であった。同じアジア圏の先進国である韓国ではフィーチャーフォンが市場に占める割合は1割程度で、比較すると日本のフィーチャーフォンの構成比は高いといえる。

18歳から69歳の男女携帯電話ユーザーのうちスマートフォン非利用者に対し、スマートフォンの購入を検討しない理由を調査*2 (2014年8月実施)したところ、「フィーチャーフォンで不自由ない」という回答が64%で最も多かった。このことから、非利用者へのスマートフォンの利便性や魅力の訴求がまだ弱いことも一因といえる。次いで購入を検討しない理由にあがったのは「月額利用料が高い」42%、「機種の価格が高い」24%と費用に関するものであった。現在のフィーチャーフォンユーザーはいわゆるライトユーザーが多く、価格感応度が高い。昨今、話題にあがるSIMフリースマートフォンは端末や通信事業者を自由に選択をすることができ、ライトユーザーに対しても価格面で優位性を持つ。SIMフリースマートフォンは家電量販店におけるスマートフォン市場*3において現段階では0.5%程度の規模だが、2013年末より数量が伸び始め、2014年9月の対前年同月比は約1600%増となった。今後のLCC(ローコストキャリア)やMVNOといった低価格帯路線の事業者の動向が注目される。

【スマートフォンの買い替えサイクルの鈍化】

スマートフォンからスマートフォンへの買い替えの伸び悩みもフィーチャーフォン構成比の押上げ要因となっている。スマートフォン使用者に対し、一つ前の端末の使用期間を調査*4したところ、調査期間2012年(10-12月)は1.7年であったが、2013年(同期)では1.9年、2014年(8月)では2.0年と徐々に長くなっている。この端末の使用期間の長期化が買い替えの鈍化につながっている。これはスマートフォンの各機能の向上が進みスマートフォンの問題点が減ったことが一つの要因とみられる。

スマートフォンユーザーに対して行ったスマートフォンの不満点に関する消費者調査*4の結果がその例としてあげられる。過去3回の集計結果によると、スマートフォンへの不満トップにあがったのはいずれの期間でもバッテリーの持ちの悪さであったが、2013年上半期では39%、同下半期では29%、2014年8月は19%とバッテリーの容量に不満を感じているユーザーの割合は約1年で20%減少した。全国の家電量販店におけるAndroidスマートフォンの販売実績からバッテリー容量別構成比*5をみても、2013年1-3月から2014年7-9月にかけて、容量3,000mAh以上のモデルのシェアが伸長しており、バッテリーの大容量化が進んでいることがわかる。

【調査概要】
調査期間:  2012年10月~2014年8月
調査方法:  インターネット調査
調査対象:  18~69歳の男女
サンプル数: 8,552(プレ調査)、*2 404(購入意向者調査)、 *4 428(購入者調査)

*1 全国の家電量販店、携帯電話専門店からPOSデータ等を集計し、統計的な手法に基づき全国市場規模相当に拡大推計した。
*3 全国の家電量販店からPOSデータ等を集計し、統計的な手法に基づき全国市場規模相当に拡大推計した。
*5 全国有力家電量販店の販売実績を集計

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ジーエフケー マーケティングサービスジャパン]
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