日本のグローバルブランドTop30及び日本の国内ブランドTop30 

2015年02月12日
インターブランドは、日本発のブランドを対象に、ブランド 価値評価ランキングJapan’s Best Global Brands 2015 (日本のグローバルブランド Top 30)を発表。
本ランキングはグローバルな事業展開を行う日本発のグローバルブランドを対象に、そのブラ ンドが持つ価値を金額に換算してランク付けするもので、本年で7回目となります。この評価結果は、 2000 年より毎年公表するグローバルのTop100のブランドランキングBest Global Brands と比較可能なものとなります。 また併せて、5回目となるJapan’s Best Domestic Brands 2015 (日本の国内ブランドTop 30)も発表。

【調査結果サマリー】

・日本のグローバルブランドの合計金額は前年比15%の大幅増となり、史上最高を更新
・Toyota がグローバルブランドランキングにおいて7 年連続で第1 位、Subaru、Mazdaが記録的なブランド価値アップとなるなど、自動車ブランドが大躍進
・Uniqlo、Yakult が国内ブランドランキングからグローバルブランドランキングへ移行
・Recruit、Nitori、TOTO が国内ブランドランキングに初ランクイン。Epson とYamahaはグローバルブランドに再ランクイン

【調査結果】

Japan’s Best Global Brands 2015 (日本のグローバルブランド Top30)
昨年に引き続き、先進国、特に米国の経済回復、円安といった外部環境が改善する中、グローバルに展開する日本ブランドはブランド価値を大幅に伸長し、Japan’s Best Global Brands 2015 Top30 ブランドのブランド価値合計金額は前年比 15%増加となりました。これは Best Global Brands 2014 (2014 年10 月発表)のTop100 ブランドの合計金額が前年比7%増加であったのと比較しても、大幅な増加となっています。

Japan’s Best Global Brands 2015
1 Toyota
2 Honda
3 Canon
4 Sony
5 Nissan
6 Panasonic
7 Uniqlo
8 Nintendo
9 Lexus
10 Toshiba

1. 自動車関連のブランド価値が昨年に続き大幅に増加
Subaru(13 位 前年比+72%)、 Mazda(17 位 前年比+56%) 、そして Bridgestone(11 位 前年比 +26%)が昨年に続き、非常に好調であり、Top30 ブランドの中で昨年比ブランド価値向上率でも上位 3 ブランドとなっています。 これらに共通するのは、グローバルに広がる事業のあらゆる活動をブランド中心に変革していると ころにあり、海外の顧客からも特別なブランドとして支持され始めています。その他のブランドも価 値を向上させており、自動車関連ブランドは平均31%価値を向上させる結果となっています。

2. 新しい時代への適応力が試されているエレクトロニクスブランド ソーシャルイノベーション事業を中心に、事業戦略とブランド戦略を一体としてグローバルで攻勢 を続けるHitachi(18 位 前年比+25%)が昨年に続き大きく価値を高めています。また新興国を中心に、 ユーザーのニーズを的確に捉え、適応性の高さを示したEpson(26 位 New)がランクインしました。 一方、Nintendo(8 位 前年比-33%) や Nikon(16 位 前年比-29%) など、ユーザーのニーズが劇的 に変化する環境にあるブランドは、大幅に価値を減じる結果となっています。 IT テクノロジーおよびエレクトロニクス業界は、業界の垣根がなくなる中、巨大な投資を行うグロ ーバル企業や革新的ベンチャーブランドなどが群雄割拠の状況にあります。世界で通用するブランド の思想・ストーリーとなるメタアイデンティティを定義し、それを支え続ける日々の革新活動が特に 求められる本業界において、新しい時代をリードするための経営スタイルの変革が望まれています。

3. 独自ビジネスモデルを効率的に海外展開し、新たなグローバルブランドが誕生 ドメスティックブランドの代表であった日本の流通・食品企業ですが、2 ブランドがグローバル化を 成長ドライバーとして、ついにJapan’s Best Global Brands 入りしました。Uniqlo(7 位 前年比+17%) およびYakult(27 位 前年比+8%)は、独自のビジネスモデルが海外においても通用することを証明し、 アジアを中心に、なくてはならないブランドへと成長しつつあります。特にUniqlo は初登場でトップ 10 入りとなり、さらに欧米での成功が加速することで、Best Global Brands へ仲間入りすることが期 待されます。

・Top Risers(前年比ブランド価値上昇率トップ5) Subaru (+72%), Mazda (+56%), Bridgestone (+26%), Hitachi (+25%), Asics (+24%)
・New Entry(ランキング入り) Uniqlo (7 位), Epson(26 位), Yakult (27 位), Yamaha(29 位)

Japan’s Best Domestic Brands2015 (日本の国内ブランドTop30)
昨年度の上昇傾向は一服し、消費税増税による景況感の停滞、円安による原材料費の増加という環 境の中、Japan’s Best Domestic Brands 2015 Top30 ブランドのブランド価値合計金額は、前年比1% 増加にとどまりました。一方、ブランド価値が前年比減少となったのは4 ブランドのみであり、個別 にみると、ブランドの成功要素を把握して組織を根本から変革しているブランドの好調さが見受けら れます。

1. 国内外への積極的なブランド投資により、価値を着実に高める食品ブランド 国内で着実にブランド価値を高めつつ、マネジメント体制を含めてグローバルブランドへと大きく 舵を取るSuntory (10 位 前年比+17%)がトップ10 入りしました。社会的価値の向上施策への重点化 と、大胆な収益構造改革に取り組むAsahi (13 位 前年比+14%) 、そして業績好調なCalbee(26 位 前 年比+14%)が昨年に続き、着実に価値を高めています。

2. 日本的価値の追求が成長ドライバーとなっている流通ブランド Uniqlo がJapan’s Best Global Brands へとステージを変える中、Muji(17 位 前年比+35%)がそれに 続くブランドとして存在感を発揮しています。日本らしくも世界に通じる普遍的世界観とそれを徹底 的に体現する商品・サービスは、欧米およびアジアでブランド価値を高め続けています。また、価格 訴求から付加価値を高めたブランドへとシフトチェンジがみられる Nitori(27 位 New)が新規にラン クインしました。

3. グローバルな飛躍を通じて、価値を再構成しつつある日本ブランドの跳躍 Uniqlo,、Yakult,、Muji などに続き、グローバルでのブランド構築を画策し始めた MUFG(2 位 前 年比+9%)が順調にブランド価値を伸ばし、アジアを中心に高級品としてのブランドを確立しつつある TOTO(30 位 New)が初めてランクインするなど、グローバル化を成長ドライバーとして多くのブラン ドが積極的な展開を始めています。 通信ブランドにおいても Softbank(3 位 前年比+12%)が、グローバル M&A などの事業戦略に合わ せたスピーディーなブランド戦略によって、継続して価値を高めています。IPO によって財務基準を 満たし早速6 位へランクインしたRecruit は、「人と人のマッチング」のために様々な商品・サービス を提供してきた成果が表れており、グローバル化による更なる成長を目指しています。

・Top Risers(前年比ブランド価値上昇率トップ5) Muji (+35%), NEC (+21%), Suntory (+17%), Asahi (+14%), Calbee (+14%)
・New Entry(ランキング入り) Recruit (6 位), Nitori (27 位), TOTO (30 位)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[インターブランド]
 マイページ TOP