中学生のスマートフォン利用実態調査(中学1年生~3年生の子どもを持つ女性と中学生対象) 

2016年07月04日
モバイル専門マーケティングリサーチ機関であるMMD研究所は、インテル セキュリティ(日本での事業会社:マカフィー)と共同で、2016年6月10日~6月14日に、中学1年生~3年生の子どもを持つ女性1,148人とスマートフォンを所有している中学生370人を対象に「中学生のスマートフォン利用実態調査」を実施。

【親へ聞く中学生のスマートフォン利用実態調査サマリー】
■ 中学生のスマートフォン所有率40.9%、2015年より3.0ポイントアップ
■ スマートフォンを持たせ始めた理由 「子どもが塾や習い事に通いはじめたから」が最も多く33.0%
■ スマートフォンの使用開始時期、小学5年生から徐々に増え、中学1年生が最も多く48.7%
■ 「ワンクリック詐欺」「有料会員登録」「子どもの勝手な課金」などの請求金額の平均は56,616円
■ スマートフォンの使い方や危険について約8割が「子どもと話す機会がある」

【中学生へ聞く中学生のスマートフォン利用実態調査サマリー】
■ 自分のスマートフォンを初めて持ったとき一番したかったこと1位は「LINE」で53.0%
■ 小学生時代のインターネット利用端末上位は「家族のパソコン」「DSやプレイステーションなどのゲーム機」
■ 中学生が実際に会ったトラブル「ワンクリック詐欺の画面の出現(17.0%)」や「意図しない有料サイトへの登録(8.9%)」も
■ スマートフォントラブル、「誰かに相談したことがある」は38.1%、相談相手上位は「友達・知り合い」
■ スマートフォンへのセキュリティ対策「特に何もしていない」「わからない」が併せて51.6%

【親と子の回答の比較サマリー】
■ 子のスマートフォンの利用状況8項目「把握している」と答えた親は64.4%、一方親が自分のスマートフォン利用状況「把握していると思う」と答えた中学生は42.5%で約20%の差

【調査結果】

【親へ聞く中学生のスマートフォン利用実態】
■ 中学生のスマートフォン所有率40.9%、2015年より3.0ポイントアップ

中学1年生~3年生の子を持つ女性(n=1,148)を対象に、子どもに携帯電話を持たせているかという質問をしたところ、携帯電話の所有率は57.1%で、スマートフォンの所有率は40.9%ということが明らかになった。
2015年の同様の調査結果と比較するとスマートフォンの所有率は3.0ポイント増えていることがわかった。

■ スマートフォンを持たせ始めた理由
  「子どもが塾や習い事に通いはじめたから」が最も多く33.0%

中学生の子どもに携帯電話を持たせていると回答した人(n=655)を対象に、子どもに携帯電話を持たせようと思った理由を聞いたところ、「子どもが塾や習い事に通いはじめたから」が33.0%と最も多く、次いで「自分が働きに出るようになった(出ている)から」が22.6%、「周りの子どもが携帯電話を持つようになったため」が20.0%となった。また、「その他」のフリー回答の欄で、「部活の連絡方法がLINEのため、スマートフォンを購入した」という回答が複数あった。

■ スマートフォンの使用開始時期、小学5年生から徐々に増え、中学1年生が最も多く48.7%

中学生の子どもにスマートフォンを持たせていると回答した人(n=470)を対象に、子どもにスマートフォンを持たせた時期を聞いたところ、「中学1年生から」が48.7%と最も多く、次いで「中学2年生から」が16.2%、「小学6年生から」が15.3%、「小学5年生から」が6.6%となり小学高学年から徐々に増えていることがわかった。

■ 「ワンクリック詐欺」「有料会員登録」「子どもの勝手な課金」などの請求金額の平均は56,616円

中学生の子どもにスマートフォンを持たせていると回答した人(n=470)を対象に、子どもが経験したことがあることを聞いたところ、「迷惑メールが送られてきた」が34.7%と最も多く、次いで「サイトやアプリに卑猥なバナー広告がでていた」が16.8%、「直接知らない人とSNSやメールなどで繋がっていた」が11.3%となった。

続いて、「ワンクリック詐欺の画面がでてきて、お金を請求された」「意図しないサイトの有料会員に誤って登録され、請求があった」「課金や有料アプリなど自分(親)の許可していない請求があった」のいずれかを経験したと回答した方(n=30)に、支払いの有無に関わらず、実際に請求があった最高金額をフリー回答形式で回答してもらったところ、請求額の平均は「56,616円」となった。また、母親にスマートフォンにまつわる驚いたエピソードを聞いたところ、

・ 中学生になってLINEの友達の人数が200人を超えた(41歳・中学1年女子の親)
・ LINEで友達の学校の人など、直接関係なくてもすぐ友達になる(34歳・中学2年男子の親)
とスマートフォンによって友達がどんどん増えていくことを驚く声もでてきつつも、

・ LINEのタイムラインはチェーンメールのように使用されていること(43歳・中学3年女子の親)
・ LINEに繋がっていないとクラスの中で話についていけないらしい(41歳・中学2年女子の親)
などLINEの使い方に関しての驚きの声も多く挙がった。また、お金に関わるトラブルだと、下記のような回答が挙がった。

・ 好きなアイドルについてネットで調べていたら、有料会員に繋がってしまった(52歳・中学3年女子の親)
・ 子どもが、無料ゲームをしていたつもりで、知らずに課金していた(51歳・中学1年男子の親)
・ 子どもがコンビニ払いにして勝手に商品を頼んで買っていた(41歳・中学2年女子の親)

■ スマートフォンの使い方や危険性について約8割が「話す機会がある」

中学生の子どもにスマートフォンを持たせていると回答した人(n=470)を対象に、子どものスマートフォンの利用に際し、「スマートフォンの使い方やインターネットを利用していて起こりうる危険性」について話しているかという質問をしたところ、「よく話す機会がある」が26.6%、「たまに話す機会がある」が51.7%と合わせて78.3%がスマートフォンの使い方や危険性について話す機会があると回答した。

【中学生へ聞く中学生スマートフォン利用実態】
■ 自分のスマートフォンを初めて持ったとき一番したかったこと1位は「LINE」で53.0%

スマートフォンを所有する中学生370人を対象に、自分のスマートフォンを持ったとき、一番したいと思ったことを単数回答で聞いたところ、「LINE」が53.0%で最も多く、次いで「ゲーム」が19.2%、「インターネット検索」が8.4%となった。

また、スマートフォンで普段行っていることを複数回答で聞いたところ、こちらも「LINE」が80.8%で最も多く、次いで「インターネット検索」が69.7%、「ゲーム」が68.1%となった。

■ 小学生時代のインターネット利用端末上位は「家族のパソコン」「DSやプレイステーションなどのゲーム機」

スマートフォンを所有する中学生(n=370)を対象に小学生時代にインターネットを利用していた機器を聞いたところ、「家族のパソコン」が54.7%で最も多く、次いで「DSやプレイステーションなどのゲーム機」が47.6%となった。ちなみに「小学生のときはインターネットを利用していない」と回答したのは6.5%であった。

■ 中学生が実際に会ったトラブル「ワンクリック詐欺の画面の出現(17.0%)」や「意図しない有料サイトへの登録(8.9%)」も

スマートフォンを所有する中学生(n=370)を対象にスマートフォンを使用していて起こったことを聞いたところ、「迷惑メールが送られてきた」が最も多く40.0%、「サイトやアプリに卑猥なバナー広告がでてきた」が31.6%、「SNS上で知らない人から友達申請があった」が28.6%となった。また金銭が絡む出来事としては、「ワンクリック詐欺画面の出現」が17.0%、「意図しない有料サイトへの登録」が8.9%という結果も見られた。

■ スマートフォントラブル、「誰かに相談したことがある」は38.1%、相談相手上位は「友達・知り合い」

スマートフォンを所有する中学生(n=370)を対象に、スマートフォンで起こったことを誰かに相談したことがあるかどうかを聞いたところ、「相談したことがある」と答えたのは38.1%で、相談相手として最も多かったのは「友達・知り合い」が最も多く41.8%で、その次に「親」で41.1%となった。

■ スマートフォンへのセキュリティ対策「特に何もしていない」「わからない」が併せて51.6%

スマートフォンを所有する中学生(n=370)を対象にスマートフォンへのセキュリティ対策を行っているか聞いたところ、「特に何もしていない」が最も多く26.5%、その次が「わからない」で25.1%だった。対策として行っているものの中で最も高かったのは「無料のセキュリティアプリを入れている」で23.3%だった。

【親と子のスマートフォン利用状況の把握の差】
■ 子のスマートフォンの利用状況8項目「把握している」と答えた親は64.4%、一方親が自分のスマートフォン利用状況「把握していると思う」と答えた中学生は42.5%で約20%の差

中学生の子どもにスマートフォンを持たせていると回答した人(n=470)を対象に、子どものスマートフォンの利用状況8項目を把握しているかどうかを聞いたところ、子どもの使い方を「把握している」「ほぼ把握している」を合算した数値の8項目の平均は64.4%となった。
また、スマートフォンを所有する中学生(N=370)に親が自分のスマートフォンの利用状況を把握していると思うかどうかを聞いたところ、「把握していると思う」「ほぼ把握していると思う」を合算した数値の8項目の平均は42.5%となり、親と子で約2割の差があることが分かった。また、最も差が大きかったのは、「使用しているパスワードやIDに関して」で親の把握は58.5%に対し、親から把握されていると思っている中学生は28.6%で約3割の開きがあった。


【調査概要】
「中学生のスマートフォン利用実態調査(親への調査)」
調査期間:2016年6月10日~6月14日
有効回答:1,148人
調査方法:インターネット調査
調査対象:中学1年生~3年生の子どもを持つ母親

「中学生のスマートフォン利用実態調査(中学生への調査)」
調査期間:2016年6月10日~6月14日
有効回答: 370人
調査方法:インターネット調査
調査対象:中学1年生~3年生

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[MMD研究所]
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