2015年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版) 

2016年09月06日
リクルート住まいカンパニーは、賃貸物件を契約した人を対象に調査を実施してきましたが、このたび2015年度の賃貸契約者調査の結果(2016年5月実施)をまとめました。

【調査トピックス】

●部屋探し時の利用情報源はPCサイトが利用率トップだが、2013年から10ポイント減少した昨年とほぼ同じスコアだった。一方、スマートフォンサイト・アプリ利用率の増加傾向が続く。

●部屋探しを開始してから契約するまでの期間は、平均22.1日とここ3年で最も短い。また約8割の人が30日(1ヶ月)未満で契約をしている。

●部屋探しの際の不動産会社店舗への訪問数は平均1.6店舗で、昨年より微減となっている。「0店舗(訪問していない)」は9.9%、「1店舗」は46.5%となっており、合わせると5割を超える。

●部屋探しの際に、見学した物件数は平均3.1件。過去3年で最も少ない。見学数「0件(見学していない)」は10.2%となり、物件を見学せずに契約する人が年々増えている。

●入居物件の家賃平均は83,787円と、過去3年で最も高い。契約の際に選んでいる物件の賃料が年々増加している。

●通勤・通学時間は平均35.3分で、昨年と比べやや減少。「10分未満」が過去最も高い12.1%。利便性を求める人が増加していることがうかがえる。

●自宅で希望するインターネット通信環境は「もともと物件に付いている光回線など高速ネット通信(無料・家賃に込)」(36.1%)が最も多く、「ご自身で契約した光回線」(33.2%)が続く。

●現地を内覧しているような動画としてニーズが高いものは「部屋の中を実際に移動し、動線がわかる動画」(74.1%)、「リビング、各居室全体を映した動画」(62.8%)、「キッチンや水回りの設備を稼働させてる動画」(57.5%)がTOP3。

●家賃が上がってもほしい設備は「エアコン付き」(73.1%)、「追い焚き機能つきの風呂」(68.7%)、「食器自動洗浄機」(66.9%)がTOP3。


【調査結果】

部屋探し時の利用情報源
部屋探し時の利用情報源はPCサイトが利用率トップだが、2013年から10ポイント減少した昨年とほぼ同じスコアだった。一方、スマートフォンサイト・アプリ利用率の増加傾向が続く。

◇利用した情報源は、「PCサイト」(51.4%)がトップだが、昨年に引き続き2013年と比較すると約10ポイント減少。「PCサイト」が減少傾向をみせるのとは反対に、「スマートフォンサイト・アプリ」の利用率は、2013年23.2%→2014年27.9%→2015年29.6%と連続して伸びている。
◇世帯構成別にみると、【女性社会人】では特にスマホの利用率が高く、35.8%となっている。一方【学生】はスマホの利用率が低く19.6%。

部屋探し開始~契約までの期間
部屋探しを開始してから契約するまでの期間は、平均22.1日とここ3年で最も短い。また約8割の人が30日(1ヶ月)未満で契約をしている。

◇部屋探しを開始してから契約するまでの期間は、「30日(1ヶ月)未満」が最も多く25.3%となっており、「1日」~「30日(1ヶ月)未満」の回答を合わせると約8割。部屋探しを開始してから契約するまでの期間は、平均して2013年23.3日→2014年22.8日→2015年22.1日となっており、年々減少している。
◇世帯構成別にみると、【ファミリー】の平均契約期間数が25.8日となっており、全体に比べやや長い。逆に【男性社会人】の平均契約期間数は17.5日で、全体に比べ短い。

不動産会社店舗への訪問数
部屋探しの際の不動産会社店舗への訪問数は平均1.6店舗で、昨年より微減となっている。「0店舗(訪問していない)」は9.9%、「1店舗」は46.5%となっており、合わせると5割を超える。

◇訪問した不動産会社店舗数は「0店舗(訪問していない)」が9.9%で、10人に1人は一度も不動産会社へ訪問せず物件を決定している。「1店舗」が46.5%、次いで「2店舗」(26.9%)、「3店舗」(10.7%)が続く。平均訪問数は、2014年1.7店舗→2015年1.6店舗とやや少なくなっている。
◇世帯構成別にみると、【男性社会人】は「1店舗」のみが56.9%、【学生】では「2店舗」が47.0%とそれぞれ全体より高い。

部屋探しの際に見学した物件数
部屋探しの際に、見学した物件数は平均3.1件。過去3年で最も少ない。見学数「0件(見学していない)」は10.2%となり、物件を見学せずに契約する人が年々増えている。

◇見学した物件数「0件(見学していない)」が10.2%で、10人に1人は一度も見学せずに物件を決定している。見学した物件数は約66%が3件以下である。また、平均見学物件数について、 2013年3.7件→2014年3.5件→2015年3.1件と連続して少なくなっている。
◇世帯構成別にみると、【女性社会人】の平均見学物件数が3.4件となっており、全体に比べやや多い。逆に【男性社会人】の平均見学物件数は2.8件で、全体に比べやや少ない。

入居物件の家賃
入居物件の家賃平均は83,787円と、過去3年で最も高い。契約の際に選んでいる物件の賃料が年々増加している。

◇「7~10万円未満」(33.4%)が最多で、「5~7万円未満」(27.6%)が続く。家賃平均は83,787円となっており、2013年78,755円→2014年79,633円→2015年83,787円と年々増加している。
◇世帯構成別にみると、【ファミリー】の家賃平均が102,519円となっており、全体に比べ高い。逆に【学生】の家賃平均は59,329円、【ひとり暮らし】では66,658円で、全体に比べ低い。

通勤・通学時間
通勤・通学時間注1)は平均35.3分で、昨年と比べやや減少。「10分未満」が過去最も高い12.1%。利便性を求める人が増加していることがうかがえる。
注1)通勤・通学時間=ドア・ツー・ドア

◇「10分未満」との回答は、2013年9.6%→2014年9.3%→2015年12.1%となっており、過去3年で最も高い。
◇世帯構成別にみると、【ファミリー】の平均通勤・通学時間が41.1分となっており、全体に比べやや長い。逆に【学生】の平均通勤・通学時間は20.0分となっており、全体に比べ短い。

インターネット環境
自宅で希望するインターネット通信環境は「もともと物件に付いている光回線など高速ネット通信(無料・家賃に込)」(36.1%)が最も多く、「ご自身で契約した光回線」(33.2%)が続く。

◇自宅で希望するインターネット通信環境は「もともと物件に付いている光回線など高速ネット通信(無料・家賃に込)」が最も多く36.1%、「ご自身で契約した光回線」が33.2%、 「もともと物件に付いているWi-Fi(無料・家賃に込)」が22.4%で続く。
◇今後の視聴意向チャンネルでは、「地上波民放」が70.1%で最も多くなるが、2位には「無料(一部有料)の動画サイト」が49.5%と上位にあがっている。

内見動画で希望する内容
現地を内覧しているような動画としてニーズが高いものは「部屋の中を実際に移動し、動線がわかる動画」(74.1%)、「リビング、各居室全体を映した動画」(62.8%)、「キッチンや水回りの設備を稼働させてる動画」(57.5%)がTOP3。

◇世帯構成別にみると、【学生】は「収納スペースの中を映した動画」(60.0%)が、【女性社会人】【ファミリー】は「キッチンや水回りの設備を稼働させてる動画」(女性社会人:66.2%/ファミリー:62.5%)が、それぞれ全体と比べ高い。

家賃が上がってもほしい設備
家賃が上がってもほしい設備は「エアコン付き」(73.1%)、「追い焚き機能つきの風呂」(68.7%)、「ディンプルキーなどのピッキング対策のカギ」(66.5%)がTOP3。

◇必要度をみると、「ディンプルキーなどのピッキング対策のカギ」24.9%「宅配ボックス」26.3%と低めだが必要としている人の中では家賃が上がっても欲しいと思っている割合が高い。


【調査概要】
2015年度賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査
・調査目的: 2015年度に賃貸物件を契約した人の行動実態を把握すること
・調査対象: 下記条件を満たすマクロミルモニタの男女個人
 1.現在の居住形態が「賃貸」である
 2.上記の「賃貸」住宅への入居時期が2015年4月1日~2016年3月31日である
 3.上記「賃貸」住宅の物件選びに関与した
 4.1年以内にお部屋探し(賃貸住宅)に関するアンケートに答えていない
 5.回答者本人が調査業・広告代理業でない
・調査地域: 1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)
・調査方法: インターネットリサーチ
・調査時期:
 スクリーニング調査: 2016年5月19日~6月24日
 本調査: 2016年5月25日~6月26日
・本調査有効回答数: 636サンプル(1都3県)
・調査実施機関: 株式会社マクロミル

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