卒業旅行の実態と意識調査(「親世代」「子世代」の卒業旅行経験者および予定者対象) 

2018年02月22日
スカイスキャナージャパンは、「親世代」「子世代」の卒業旅行経験者および予定者を対象に卒業旅行の実態と意識調査を実施しました。

※本文中ではバブル世代=親世代、スマホ世代=子世代として表記。なおそれぞれの世代名称は当社独自のカテゴリー分類名となります。

【調査結果サマリー】

■ 卒業旅行は世代で大きく異なる
 ・親世代の卒業旅行は 1 回豪華主義で過半数が 5泊以上。ヨーロッパや北米が人気
 ・子世代の卒業旅行は 2〜4 泊でアジアなど近場で 2回以上。同行者も毎回異なるグループや恋人と。

■ いまや卒業旅行の手配は半数がインターネット。アプリも活用
 ・親世代は 83.5%が旅行代理店。
 ・子世代は旅行代理店 58.0%、インターネット 55.0%。子世代の男性は 12.0%がアプリも利用

■ 行き先を決めたきかっけの半数以上は「ずっと行ってみたかった」憧れ
 ・全世代共通で「ずっと行ってみたかった」場所への卒業旅行が過半数
 ・子世代の男性は 18.5%が SNS の情報を元に行き先を決定

■ 卒業旅行はパッケージタイプが主流。ただし子世代は 3 割以上が航空券・宿泊別々予約

■ 卒業旅行の費用は親世代と子世代で 10 万円近く異なる
 ・親世代は予算額が 10 万円~20 万円未満が中心。20 万円以上も 3~4 割。実際は 15 万円~25 万円未満が中心
 ・子世代は 5 万円~15 万円未満が中心で 20 万円未満 7 割以上。実際も 5 万円~15 万円未満が中心

■ 卒業旅行の思い出、親世代は初めての海外旅行で様々な想いで鮮明。時代変遷も良き思い出。
  子世代は友人との絆や自力で計画・実行した達成感。「癒し旅」の傾向も


■ 卒業旅行へのアドバイス、親世代は「今(学生・若いうち)しか行けないところへ・できないことを」。
  子世代は「計画はしっかり、早めに」「お金を貯めておこう」。同行者選びも慎重に


【調査結果】

卒業旅行の回数、親世代は過半数が1回。子世代は過半数が2回以上

卒業旅行へは合計何回行ったかを聞いたところ、親世代は1回が最も多く55.5%。対して子世代は2回が30.5%で最も多く、次いで1回(26.0%)、3回(23.0%)と複数回行っている人が多い結果となりました。
親世代では卒業旅行は1回が主流、子世代では2回、3回行くのが主流のようです。

卒業旅行の同行者は世代に関係なく少人数のグループ 子世代は複数回行くことから、親世代に比べて人数の多いグループや恋人とも

卒業旅行は誰と行ったかを聞いたところ、世代にかかわらず5人以内の友人・知り合い同士のグループが最も多く8割近くとなっています。しかし、複数回卒業旅行に行く子世代では、人数の多いグループや恋人などの回答も多く、同行者を変えて行っているようです。

卒業旅行の行き先は1位アジア、2位ヨーロッパ、3位北米。
親世代はヨーロッパがトップ、子世代はアジアがダントツで、世代でトレンドな旅行先が異なる


卒業旅行の行き先は、全体では 1 位アジア、2 位ヨーロッパ、3 位北米。世代別でみると、親世代が1位ヨーロッパ、2位北米、3位アジアに対し、子世代ではアジアがダントツで1位となっており、近年LCC就航、観光地の整備など様々な要素でより行きやすく楽しめることから人気注目ともに上昇しているアジアを選ぶ人が多く、渡航先トレンドの変遷がうかがえます。

卒業旅行の宿泊数は、3~5 泊に分布。
親世代は5泊以上が過半数で10泊以上も2割以上。子世代短期が多く2~4泊に集中


海外の卒業旅行での平均宿泊数を聞いたところ、全体では3~6泊が多く、10泊以上も1割以上という結果となりました。世代別では、親世代は5泊以上の回答者が64%と過半数で10泊以上も2割以上いたのに対し、子世代は3泊、4泊でほぼ半数。2泊も約2割おり、回数は多いが、1回の滞在日数は短期であることがわかります。

卒業旅行の手配は、親世代は8割以上が旅行代理店 子世代は旅行代理店とインターネットが半々。子世代の男性はアプリも1割以上

卒業旅行の手配はどのサービスを利用したかを聞いたところ、親世代は 83.5%が旅行代理店と回答。インターネット利用者はわずか5%でした。対して子世代は、旅行代理店が58%、インターネットが 55%で、インターネット利用率が高くなっていることがわかります。また子世 代の男性は、アプリ利用者も12%おり、時代とともに旅行もデジタルサービス活用者が増加していることがうかがえます。

卒業旅行の計画は、世代にかかわらず半年前がトップ。
子世代は1か月前未満の短期間で計画する人が3割とやや多め。


卒業旅行を計画し始めた時期を聞いたところ、男女・年代にかかわらず半年前が最も多い結果となっています。世代別でみると、親世代に比べて子世代は1か月前~直前までに計画した人が 3割程度おり、ネットなど比較的容易に海 外旅行を予約できる環境が短い計画時間での実現を容易にしているようです。

旅行先を決めるきっかけは、親世代が「ずっと行ってみたかった場所」に対し、子世代は「観光地」がトップ
3位は世代共通で「費用」だが、子世代のほうが重視している傾向がみられる


親世代ではトップは「ずっと行ってみたかった場所」で、2位「観光地」、3位「費用」はいずれも子世代に比べてかなり低い回答率でした。また5位に「雑誌で見たから」が入り、情報は雑誌から得ていることがわかります。対して子世代ではトップは「観光地」で、「ずっと行ってみたかったから」よりもやや高めの結果となっています。また費用を回 答した人も3割と高く、コストパフォーマンスも重要な要素のようです。さらに4位に「SNS で見たから」がランクイン。特に子世代の男性は、同女性が16%なのに対し21%と5ポイントも高い結果で、インスタ映えが旅行先を決めるきっかけとなっている様子もうかがえます。

卒業旅行のタイプはパッケージが7割。世代にかかわらず女性のほうがパッケージ利用率が高い

卒業旅行のタイプは性別・世代に関わらずパッケージがトップ。世代に関わらず女性のほうが 高く、親世代の女性は8割以上がパッケージと回答しています。航空券と宿泊を別々に予約するタイプは、親世代の女性を除く層で3割程度でした。

旅行タイプ別に行き先が決まってから予約まで要した時間は、男性より女性の方がやや時間がかかる傾向
航空券・宿泊別々のタイプでは、親世代より子世代のほうが短時間で予約する傾向


旅行の行き先が決まってから予約まで要した時間は、どちらのタイプでもあまり変わらず「3 か月以上半年未満」を中心に分布。女性の方が男性よりやや時間がかかる傾向がみられます。世代別でみると、パッケージはそれほど際はみられませんが、別々に予約するタイプでは子世代のほうが短時間で予約しているようです。

*卒業旅行の宿泊先はホテルが8割以上
卒業旅行の宿泊先は、ホテルが86.5%。性別・世代に 関わらず8割以上で、女性は9割となっています。旅館・民宿、ユースホステルは1割程度。民泊は最も回答 率が高かった子世代の男性でも1割程度でした。

卒業旅行の1回あたりの予算額、親世代は10万円~20万円未満が中心。
20万円以上も3~4 割。
一方子世代は5万円~15万円未満が中心で20万円未7 割以上。
1回の単価は安めに設定し回数を行く傾向?


卒業旅行の1回あたりの予算額を聞いたところ、親世代は15万円以上2万円未満を中心に分布していますが、20万円以上の割合も高く、特に男性はほぼ半々でした。一方、子世代は5万円以上10万円未満、10万円以上15万円未満が半数 近くを占め、5万円未満も1割以上。20万円以上は 2~3 割程度でした。親世代は欧州や北米など遠距離に長期滞在すことから費用も高めで、子世代はアジアへの短期旅行が多いた1 回の費用はリーズナブルなようです。

卒業旅行の1回あたりの実際にかかった費用、親世代は15万円~25万円未満が中心で予算より高め。
一方子世代は予算額同様5万円~15万円未満が中心。


卒業旅行で1回あたりの実際にかかった費用は、親世代ではやや予算より高めになっており、特に女性は20万円以上25万円未満が増加。一方子世代は、予算より高めになっているもののほぼ予算通りの分布となっています。

卒業旅行で最も費用のかかった項目は往復旅費。親世代は約8割、子世代は6割強

卒業旅行で1回あたり最もかかった費用はともに往復旅費。しかし割合をみると、親世代のほうが2割近くも大きく、当時の航空運賃の高さ、より遠距離に旅行に行く傾向などの要因がうかがえます。一方子世代は近年のLCCの台頭により、親世代と比べ旅費を安く抑えられていることも影響しているとみられます。また、子世代は宿泊費と回答した人が2割強、食費もやや多く、食事や宿泊込みのパッケージではなく別々に予約していることが影響していると思われます。

卒業旅行の思い出は、「出会い」「(訪問先の)街や自然などの観光」「様々な体験」など
親世代は卒業旅行が初めての海外旅行という人も多く、トラブルやハプニングも思い出。
バブル時代の日本ならではの世相を反映した感想も


卒業旅行の思い出は、性別・世代に関わらず多くの人が「楽しかった」「思い出に残った」と回答。また、親世代、子世代ともに人との出会いも多数回答していますが、親世代は現地やツアーの人との出会い、子世代は同行した友人との絆(や写真撮影)をあげる傾向があります。さらに、訪問先で見たり体験したりしたことについては、親世代、子世代それぞれに様々な感想を上げていましたが、子世代はアクティビティの豊富さがみられ、親世代は異国情緒、今振り返って<今はなき>ところを懐かしむ感想もみられました。親世代は、卒業旅行が初めての海外旅行という人も多く「初めて」の新鮮さやトラブル、ハプニング、「見聞が広がった」「豊かさを知った」などバブル時代ならではの感想もあげられていました。一方子世代は「今まで行ったことのない場所へ」「自力で(調べて、自費で)行った」などの達成感や、「のんびりした、癒された、リフレッシュした」など癒し旅の傾向もみられました。

卒業旅行でもっとこうしておけばよかった点は、お金と期間
親世代は「語学力」と「もっとお金を持っていけばよかった」
子世代は「もっとお金を貯めておけばよかった」「もっと早く/しっかり計画しておけばよかった」


卒業旅行を振り返って改善したかった点を聞いたところ、両世代ともにお金と期間が多く、期間について、親世代は「もっと長期間行きたかった」子世代は「滞在を伸ばせばよかった」、お金に関しては親世代は「もっとお金を持っていけばよかった」、 子世代は「もっと貯めておけばよかった」と、同じカテゴリーでも世代差がみられます。また、親世代は「英語を習っておけば」という意見も多くみられ語学力に後悔した人も多いようです。またデジカメがあれば、ネットがもっと使えれば、など現在のデジタル環境をうらやむ意見も見られました。他方で、子世代では「もっとしっかり下調べ」「もっと事前に計画」など事前調査や計画面での後悔がみられ、パッケージお任せ旅の親世代、自分で企画する子世代旅と、旅のスタイルの差がうかがえます。さらに、エージェント選び、Wi-Fiルーター事前予約、交通費を安くなど、子世代のほうが計画時の改善点をあげる人が多くみられました。

卒業旅行を計画している人へのアドバイス
親世代は「とにかく楽しんで」と「学生・若いうちしか行けないところへ・できないことを」
子世代は「計画的に」「計画・予約は早めに」「お金を貯めておこう」


卒業旅行を計画している人へのアドバイスは、親世代は「とにかく楽しんで」「無理しても行くべし」など積極的な意見が多数。特に、「遠い所へ」「長期で」「行きたいところ」「やりたいこと」「冒険・チャレンジ」など、社会人になり、年を重ねるとできなくなることを勧める意見が多くみられました。また事前の計画などとともに「自分が何をやりたいのか明確に」「人との交流を」などもあげられています。一方子世代では「計画は早めに」「計画は重要・しっかりと」「現地の下調べをして」など計画・予約面でのアドバイスが多くみられました。また、「同行者は慎重に検討」「計画は同行者と話し合って」「現地でも一人の時間を」など、同行者に関するアドバイスもあげられています。


【調査概要】
ここでは、卒業旅行=「学校の最終学年在席時に、学生生活最後の記念に行う旅行」としています。
・実施期間 : 2018 年 2 月
・調査方法 : インターネットアンケート調査
・調査対象 :
 全国/高校・高専・専門学校・短大・大学・大学院等、卒業旅行で海外に行ったこと(行く予定)のある男女
 親世代 : 45~55 歳/子世代:18~30 歳
・有効回答 : 400名(各世代・男女 各100名)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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