業務用掃除ロボット市場調査 

2018年09月05日

矢野経済研究所は、2017年度の業務用掃除ロボット市場を調査し、用途別動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

〈業務用掃除ロボットとは〉
本調査における業務用掃除ロボットとは、業務用途の清掃や掃除、洗浄機能を有するものを指す。センシング・自己制御・駆動(走行)機能を有するものとするが、全てを有さなくても、作業環境がよくない中で、人手による作業の代わりができるものを含む。なお、いずれも製品として外販しているものを対象とし、自社設備の清掃作業用を除く。

<市場に含まれる商品・サービス>
床掃き(吸引)ロボット、床洗浄ロボット、窓拭きロボット、水底掃除ロボット、PV(太陽光発電)パネル掃除ロボット等

1.市場概況

業務用掃除ロボットが担う作業は、現状人手による作業が中心で、総じて作業効率は低く、作業環境もよくない。業務用掃除ロボットは、その人手に代わる手段として有効となるのは間違いない。そうした背景からか、2013年以降から新規参入が相次いでおり、一部上場企業からベンチャー企業までその顔触れは多彩である。
2017年度の国内業務用掃除ロボット市場(メーカ出荷金額ベース)は、前年度比122.3%の7億6,700万円の見込みである。市場規模は拡大傾向にあるが、その金額自体はまだまだ小さなものとなる。製品単価に違いがあり、用途別にみると、床掃きや床洗浄、水底掃除ロボットの構成比が高い。

2.注目トピック

普及には、製品側にもユーザ側にも課題は残る
業務用掃除ロボットの普及を図るためには、メーカ側とユーザ側双方に求められる課題があると考える。メーカ側に求められることは、機能発展の可能性を含めた製品の性能向上であり、使いやすさの向上となる。ユーザ側に求められることは、ロボットを受け入れる意識と体制の構築となるが、それぞれの用途によって差異はある。
特に、床掃きロボットと床洗浄ロボット、窓拭きロボットは、まだまだ改良の余地があり、製品として成熟させる余地はある。特に、ユーザ側においては受け入れ体制が未完成で、ロボット性能を活かす視点での取り組みはまだ一般化していない。ユーザ側にこれまでロボットの導入経験がないが故に止むを得ないが、そのハードルを越えなければロボットの普及は考えられない。

3.将来展望

業務用掃除ロボットの市場規模は拡大傾向にあるが、拡大する用途と伸び悩む用途が明確に分かれつつある。特に新製品が上市され、新たな提案がみられる用途は急拡大する半面、新規参入企業もなく用途開拓も図られていない用途は伸び悩むと考える。
用途別に需要をみると、床洗浄ロボットと床掃きロボットが期待されており、普及の先鞭をつけていくことが求められる。ビルメンテナンスロボット普及促進コンソーシアムによるセンター開設や導入手引書も普及に大きく後押しする見通しである。また、2020年には東京オリンピック・パラリンピックも開催され、そこに向けての需要増加もあり得る。業務用掃除ロボットの普及を軌道に乗せる為にも、それまでにヒット作が出ると普及に弾みがつくものの、一方では本格的な普及は2020年度以降になると考えられ、2020年度までの期間はその為の助走期間にあたる。
2020年度の国内業務用掃除ロボット市場(メーカ出荷金額ベース)は、21億9,600万円まで成長すると予測する。

調査概要


■調査期間: 2017年12月~2018年3月
■調査対象: 国内の業務用掃除ロボットメーカや販売企業、研究開発に取り組む企業、関連団体、関係省庁等
■調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

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