車載用ディスプレイ市場調査 

2018年12月10日

矢野経済研究所は、車載用ディスプレイ市場を調査し、純正品・市販品別出荷数量、部位別やインチ別の市場動向、価格動向などを明らかにした。

<車載用ディスプレイとは>
本調査における車載用ディスプレイとは、 自動車内装に使用されるCID(Center Information Display)やCluster(Instrument Cluster)、RSE(Rear Seat Entertainment)、HUD(Head-up Display)、電子ミラー(Rearview Mirror / Side Mirror)向けのTFT液晶ディスプレイを対象とした。なお、AM-OLED(Active Matrix Organic Light Emitting Diode)は含まない。

<市場に含まれる商品・サービス>
車載用TFT-LCD、車載用AM-OLED

1.市場概況

  • 純正品に市販品を加えた、2017年の車載用ディスプレイ世界市場(メーカー出荷数量ベース) は前年比106.8%の1億4,868万枚であった。
  • 車載用ディスプレイ市場では、長年の実績を持ち信頼性の高いTFT-LCDが圧倒的な強みをみせている。TFT-LCDは、CID(Center Information Display)向けへの標準搭載やTN/STNからTFTへ切り替えが進むCluster(Instrument Cluster)向けで需要が拡大している。さらに、HUD(Head-up Display)やRearview Mirror、Side Mirrorなどの新規用途向けの主力ディスプレイとしても採用されているため、車載用ディスプレイ市場の拡大と共にTFT-LCD市場の成長が続く見通しである。

2.注目トピック

車載用AM-OLEDパネルの搭載動向

  • 次世代ディスプレイとして期待される車載用AM-OLEDであるが、2018年以降AudiがCID向け、Side Mirror向けなどでAM-OLEDパネルの搭載予定である。その他、Mercedes-BenzもAM-OLEDパネルの採用を予定している。
  • 車載用AM-OLEDは高コントラスト性が評価されるも、現時点においても「輝度」、「残像」、「寿命」などの車載用スペックを完全にはクリアできていない。そのため、最初の採用はRSE(Rear Seat Entertainment)のコントロール画面(Remote)に留まったとみられるが、Audiの新型車種向けでCIDやSide Mirror向けのサンプル出荷が行われているとみられる。
  • 車載用ディスプレイとしての課題は残されているものの、本格採用に向けた改善とAM-OLEDの良さである「高コントラスト」、「フレキシブル」などの特徴がいかに評価されるかが、今後の採用拡大のキーとなると考える。

3.将来展望

  • 2021年の車載用ディスプレイ世界市場(メーカー出荷数量ベース)は1億9,199万枚に成長と予測する。
  • TN/STNからのTFT-LCDへの置き換え需要で高成長を遂げたCluster向けの車載ディスプレイは、置き換え需要が一段落するとみられる2023年が近づくにつれ成長率は緩やかになっていく見込みである。
  • 新規マーケットとして期待されるHUD、Rearview Mirror、Side Mirror向けディスプレイは急成長を遂げているものの、高級車種を中心としたオプションでの搭載が主力であるため、車載用ディスプレイ市場を牽引する規模にまで拡大するには時間を要すると考える。

調査概要


調査期間: 2018年6月~8月
調査対象: 車載用ディスプレイメーカー
調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、ならびに文献調査併用

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