カーシェアリング市場動向(2013年第三四半期:主要8社) 

2013年10月23日
「カーシェアリング比較360°」 が、カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要8社)によると、2013年第三四半期(2013年7月~9月)のステーション数は2013第二四半期に比べ6.4%増加、ステーション車両台数は8.8%増加していることがわかった。

第二四半期の増加率(対第一四半期 ステーション数:9.5%増、同車両台数:11.9%増)に比べ、やや鈍化したものの、堅調に伸長を続けている。サービス提供会社間ではばらつきはあるものの、今後も引き続きインフラ拡大基調はつづくものと思われる。

前期同様に当該期間においても、ステーション数の伸び率よりも車両台数の伸び率が2.4%大きく、これは稼働率の高いステーションへの設置車両の増車によるものであり、1ステーション当たりの利用者数・利用頻度が着実に増えているともいえる。また上位陣はハイブリッド車、SUV、外車の導入など設置車種のバリエーション展開にも積極的であり、これまでコンパクトカーが定番だったカーシェアリングに選択肢の幅が広がってきている。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要8社 2013.7~2013.9)

業界第1位「タイムズ カー プラス」はステーション数伸び率が7.0%と変わらずハイペースで推移している。第2位「オリックスカーシェア」は24箇所の増加(伸び率2.0%)と第二四半期の4.3%より上昇率は低下。第3位の「カレコ」は、73箇所の増加(伸び率13.6%)と第二四半期の7.6%より設置スピードを大きく上げた。「カレコ」は、今年3月に三井不動産グループの三井不動産リアルティ株式会社と資本・業務提携を締結。首都圏におけるステーション数の倍増を掲げており、首都圏で集中的にステーションを増設中である。
4位以降では、サービスを一時停止していた「エコロカ」が17箇所のステーションを閉鎖したことからDシェアがエコロカを追い抜き6位に浮上した。(※「エコロカ」は、9/10よりサービスを再開している)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要8社 2013.7~2013.9)

車両台数の推移については、ステーション数推移とほぼ同傾向。
「タイムズ カー プラス」は、車両台数6,000台を突破し、7,000台も目前と言った勢いで、業界第1位の座は盤石の状態。第2位の「オリックスカーシェア」は52台の増加と、2,000台到達には届かなかったものの、こちらも堅実に増加中で、先日2014年3月末までに「ハイブリッド車の比率を20%以上」にすることを発表した。トヨタ「アクア」・「プリウス」とホンダ「フリード ハイブリッド」のハイブリッド車3車種で合計165台の導入を予定している。既に10月~11月にかけてトヨタ「アクア」を40箇所に一斉導入することが決定しており、利用者満足向上にも余念がない。
第3位の「カレコ」は「アウディ A3 Sportback」「フォルクスワーゲン ザ・ビートル」「メルセデス・ベンツ A180」といった輸入車や、「日産 エクストレイル」をはじめとするSUV配車の拡充など新たな展開をみせている。Bグループでは、「アース・カー」が10.2%、「カリテコ」が15.7%と2桁台の伸びをみせており、会員のカーシェア稼働は順調のようだ。

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要8社 2013.7~2013.9)

都道府県別のステーション数は、首都圏、京阪神地区でのステーション開設偏重の傾向は変わらずだが、新たに福島県と長野県にステーションを開設され、未だステーションのない都道府県は14県となった。今後更なる空白県へのステーション設置を期待していきたい。
今回の集計対象には含まれていないが、10月から神奈川県横浜市で超小型EV(日産ニューモビリティコンセプト)を使ったワンウェイ型カーシェアリング「チョイモビ」が稼働しており、市内に約50か所のステーションが整備されていく模様。
約1年間の市民参加型実証実験としての展開は興味深く、第四四半期レポートでは注目していきたい。

4) 都道府県別 車両台数推移(主要8社 2013.7~2013.9)

都道府県別の車両台数の推移については、ステーション数推移と同傾向。
東京都内では、4,281台になり4,000台を突破。全国計で10,260台と、遂に10,000台を突破した。
第四四半期については、車両台数の増加だけではなく魅力ある車種の投入など、利用者の利便性と満足度向上へむけた展開が加速するものと思われる。

「出典:カーシェアリング比較360°」

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[カーシェアリング比較360°]
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