インターネット利用に関する意識・実態調査 

2012年10月17日
一般財団法人 経済広報センターは、全国の「eネット社会広聴会員」(3,140人)に「インターネット利用に関する意識・実態調査」を実施した。

日本のメディアをめぐる情勢は大きく変化し、インターネットを利用した情報収集はもはや日常となった。また、「フェイスブック」などのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や「ツイッター」などのマイクロブログといったソーシャルメディアの普及により、生活者がいつでも、どこでも自由に個人の意見を発信し、広く情報を共有できるようになっている。
そこで、経済広報センターでは、インターネットの利用実態やソーシャルメディアを利用した双方向コミュニケーションの実施状況、および企業が運営するソーシャルメディアに対する興味・関心などについて調査を行い、その結果を取りまとめた。

【調査結果(要点)】

・利用機器はパソコンに加え、若い世代を中心にスマートフォンの普及が進む

・インターネットのサービスで、「ソーシャルメディアによる情報発信やコミュニケーション」を利用するのは36%。若い世代では情報収集にもソーシャルメディアを積極活用

・インターネットで個人が発信する情報を約6割が参考にしている

・ソーシャルメディアを通じて個人で情報を発信しているのは23%

・企業情報としては「企業のホームページ」が最も参考にされる。ホームページの評価点はユーザビリティ(使い勝手)の高さ

・企業が運営するソーシャルメディアには2人に1人が関心を持つ。実際の参加経験はSNSを中心に13%

・企業が運営するソーシャルメディアには4人に1人が参加意向を示す。ただし、未経験者では、個人情報の漏えいや、企業が恣意的に情報を利用するとの警戒感から、抵抗感も強い


【調査結果の概要】

1.インターネットの平均的な1日の利用時間は長時間化傾向が進む 

2.ソーシャルメディアは約3分の1が利用、この1年間で利用頻度が増加
個人的なインターネットの利用で、利用しているサービスは、「メールの送受信」(98%)と「情報収集」(95%)が9割を超える。「ソーシャルメディアによる情報発信やコミュニケーション」は36%に上り、利用者の約半数でこの1年間での利用頻度が増加(新規利用も含む)している。

3.利用機器はパソコンに加え、若い世代を中心にスマートフォンの普及が進む
インターネットを利用する際の端末機器は、ほぼ全員が「パソコン」(99%)を挙げる。29歳以下では、「携帯電話(スマートフォン以外)」37%に対して「スマートフォン(iPhoneなど)」56%と、スマートフォンの利用率が携帯電話を逆転しており、携帯電話からスマートフォンへの切り替えが進んでいることがうかがえる。

4.若い世代ではインターネットでの情報収集にソーシャルメディアも積極活用
インターネットで情報収集する際に利用するサイトは、「ポータルサイト(グーグル、ヤフーなど)」が93%と最も多い。次いで、「企業サイト」(54%)、「ニュース専門サイト」(44%)と続く。「SNS」は29歳以下で40%、30歳代で33%と若い世代で積極的に活用されている。

5.インターネットで個人が発信する情報は約6割が参考に
ソーシャルメディアなど、インターネット上で個人が発信する情報は「参考にしている」6%、「ある程度参考にしている」52%と、約6割が参考にしている。男女別では女性、世代別では29歳以下および30歳代の若い世代における参考度合いが相対的に高い。

6.ソーシャルメディアで情報発信を行っているのは2割強、若い世代が中心
ソーシャルメディアを使って情報発信を行っているのは23%。若い世代ほど積極的である。情報発信の内容は「自分の行動・趣味」が中心であり、発信メディアとしては7割がフェイスブックやミクシィなどの「SNS」を活用している。

7.企業情報としては、企業が直接発信するホームページが最も参考にされる
インターネット上で企業について参考にする情報は、「企業のホームページ」が87%と最も多い。そのほか、男性では「ニュース専門サイト」(男性53%、女性40%)、女性では「個人(生活者)のソーシャルメディアによる情報」(男性21%、女性34%)も広く参考にされている。

8.企業ホームページの閲覧内容は「商品、サービスの内容」が中心 
企業ホームページでは、87%が「商品、サービスの内容」を閲覧している。男性では「会社概要や事業内容、経営方針などの情報」(男性39%、女性15%)や「IR・財務情報」(男性20%、女性4%)、女性では「イベントやセミナー、キャンペーンなどの情報」(男性36%、女性56%)の閲覧率が相対的に高い。
企業には、ホームページにおける一段の情報発信強化が望まれている。

9.企業ホームページの最大の評価ポイントはユーザビリティの高さ
企業ホームページを見て評価する点は、「知りたい情報に早くたどり着ける」(83%)と「見やすさ」(71%)が7割を超え、ユーザビリティ(使い勝手)の高さが重視されていることがうかがえる。

10.企業のソーシャルメディアには2人に1人が関心を示す
企業がソーシャルメディアを運営してユーザー参加型のコミュニケーションや双方向の対話を重視する動きについて関心を聞いたところ、「大いに関心がある」は9%、「ある程度関心がある」は41%と、半数が関心を示している。

11.企業のソーシャルメディアへの参加経験は13%、参加メディアはSNSが中心
企業が運営するソーシャルメディアに参加した経験があるのは13%。主に「商品、サービスの内容」に関する情報を取得している。参加したメディアは「SNS」が63%と最も多く、次いで「ブログ」(38%)、「掲示板」(25%)、「情報共有サイト」(21%)と続く。

12.4人に1人が企業のソーシャルメディアに参加意向、未経験者では抵抗感も
企業が運営するソーシャルメディアへの参加意向を聞いたところ、「今後は(今後も)参加したい」が25%と、4人に1人が参加意向を示している。参加経験の有無別に見ると、経験の無い層で参加意向の低さが目立つ。

13.ソーシャルメディア参加促進には、情報管理の徹底と信頼感の獲得が課題
企業が運営するソーシャルメディアへの不参加意向の理由としては、ソーシャルメディア自体に対する関心の低さや抵抗感と、“企業が運営するメディア”に対する警戒感の大きく2つが見て取れる。参加促進に向けては、個人情報の保護・管理徹底に加えて、運営目的や方針を明確化し、生活者の意見に真摯に耳を傾ける姿勢を示すことで信頼感と共感を得ることが必要である。


【調査概要】
・調査対象:経済広報センターが組織する、全国4,023人の「社会広聴会員」の中のeネット社会広聴会員(3,140人)を対象に実施。
・調査期間:2012年7月19日~7月30日
・有効回答数: 2,021人(64.4%)
・調査方法: インターネットによる回答選択方式および自由記述方式

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[経済広報センター]
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