2014年春の花粉飛散予測(第3報) 

2014年01月15日
日本気象協会は、2014年1月15日(水)に全国・都道府県別の2014年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第3報)を発表。

第3報では、最新の長期予報や花芽調査などに基づいて、前回予測(第2報 2013年12月4日発表)を一部修正しました。これらの予測は、今後の気温予測や花芽調査などのデータを基に内容を更新することがあります。

1.全国予測の概況

(1)飛散開始時期

2014年春のスギ花粉の飛散開始は、九州や東海地方は2月上旬、四国、中国、近畿や関東地方は2月中旬の見込みです。各地の飛散開始は概ね例年並みですが、北陸や東北の日本海側は例年より遅いでしょう。

1月中旬は寒波が襲来し全国的に厳しい冷え込みとなっていますが、下旬も真冬らしい寒さが続く見込みです。2月は冬型の気圧配置の日が多く、全国的に寒気の影響を受けやすいでしょう。気温は平年並みか低い見込みです。3月も北日本と東日本は寒気が流れ込みやすく、気温は平年並みか低いでしょう。西日本は平年並みの見込みです。この時期の気温が平年より低いと、スギ花粉の飛散開始は遅くなる傾向があり、日本海側はその傾向が顕著です。このため、今春のスギ花粉の飛散開始は、北陸や東北の日本海側は例年より遅く、その他は概ね例年並みでしょう。

ただし、寒い日が続いていても急に気温の高くなる日があると、予測よりも早く飛び始めることがあります。また、一般的に花粉が飛びやすいのは「気温が高く、風が強く、湿度が低い」という気象条件のときです。日々の気象情報を確認して花粉対策にお役立てください。

(2)飛散数予測 –西日本や北海道は 例年並みかやや多い飛散に-

2014年春のスギ及びヒノキ花粉(北海道はシラカバ)の総飛散数は、九州から近畿地方のほとんどの地域と北海道は例年並みかやや多く、東海から東北地方は例年より少ない見込みです。花粉の飛散数が多かった前年(2013年)に比べると、九州から東北地方は少なく、とくに本州の日本海側と関東甲信地方は非常に少ないでしょう。北海道は前年の飛散数が少なかったため、前年より多くなる見込みです。

花粉の飛散数は前年の夏の気象条件が大きく影響し、一般に気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数は多くなります。2013年の夏は、太平洋側の地域で高温・多照・少雨といった花芽が多く形成される条件が揃いました。

しかし、花粉の飛散数の多い年と少ない年は交互に現れる傾向があります。前年(2013年)は、中国地方から関東にかけては例年の2倍前後の大量飛散となりました。2014年は大量飛散の翌年にあたります。このため、気象条件が揃った地域でも、花芽調査で例年より花芽が少ない所が確認されました。これらのことから、花粉の飛散数は前年に比べると少なくなる地域がほとんどで、花芽の多く形成される気象条件が揃った地域でも花粉の飛散数が例年より少ない所があるでしょう。

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本気象協会]
 マイページ TOP