経済産業省は、「平成25年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」を実施し、日本の電子商取引市場の実態 並びに日米中3か国間の越境電子商取引の市場規模及び利用実態について調査しました。

1.電子商取引に関する市場調査について

本調査は、電子商取引市場動向や利用者実態を調査したものであり、平成10年度から毎年実施し、今回で16回目となります。
今回の調査では、日本国内の消費者向け電子商取引及び企業間電子商取引の市場規模に加え、越境電子商取引の消費者向け市場規模及び動向(日本、米国 及び中国相互間)について、実態調査を実施しました。

2.調査結果概要

(1)国内電子商取引市場規模
平成25年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、11.2兆円(前年比17.4%増)まで拡大しています。また、 平成25年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模については、狭義※1BtoB-ECは186兆円(前年比4.4%増)に拡大し、広義※1BtoB-ECは269兆円(前年比2.8%増)に拡大 しています。

また、EC化率※2は、BtoC-ECで3.7%(前年比0.6ポイント増)、狭義BtoB-ECで17.9%(前年比0.4ポイント増)、広義BtoB-ECで25.9%(前年比0.2ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。

※1  本調査における日本国内の電子商取引の定義は次のとおり。
(1)狭義電子商取引(狭義EC)
インターネット技術を用いたコンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、その成約金額が捕捉されるもの。「インターネット技術」とは、TCP/IPプロトコ ルを利用した技術を指しており、公衆回線上のインターネットの他、エクストラネット、インター ネットVPN、IP-VPN 等が含まれます。
(2)広義電子商取引(広義 EC)
コンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、その成約金 額が捕捉されるもの。広義ECには、狭義ECに加え、VAN・専用回線、TCP/IPプロトコルを利用していない従来型EDI(例:全銀手順、EIAJ 手順等を用いたもの)が含まれます。

※2  本調査におけるEC化率とは、全ての商取引金額(商取引市場規模)に対する、電子商取引市場規模の割合を指します。

(2)日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模
日本の消費者による米国及び中国事業 者からの越境電子商取引(以下「越境 EC」)による購入額は1,915億円、米国の消費者による日本及び中国事業者からの越境ECによる購入額は7,197億円、中国の消費者による日本及び米国事業者からの越境ECによる購入額は8,072億円となり、日米中3か国の消費者向け越境EC市場の中では、中国の消費者による購入額が最大の規模となっています。

また、2020年時点での日本・米国・中国の越境EC規模は、最も拡大するとの仮定をおいて推計した場合、約6.7兆円に達すると推計されました。

(3)日本・米国・中国における消費者の越境ECの利用実態
日本、米国及び中国の消費者の3か国間の越境EC利用率を見ると、中国の消費者の越境EC利用率(35.4%)が、日本(10.2%)及び米国(24.1%)の消費者よりも高くなっています。

また、越境ECに関する今後の利用意向を尋ねたところ、中国の消費者は、あらゆる端末において、日本・米国よりも高い割合で越境ECの利用意向があることを示す回答をしており、特に、パソコン・タブレット・スマートフォンについては、7割以上の消費者が越境ECの利用意向があることを示す回答をしています。


【調査概要】
(1)調査対象期間
平成25年1月~平成25年12月
(2)調査対象国
日本、米国及び中国
(3)調査方法
文献調査、事業者を対象にしたヒアリング、消費者を対象にしたアンケート等

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[経済産業省]
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