中国における訪日リピーターの新型コロナウイルスに関する緊急意識調査 

2020年04月10日

プラネットとTrue Data(トゥルーデータ)は、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響により、インバウンド消費が激減している状況の中、中国の訪日リピーターを対象とした日本および日本製品についての意識調査を実施しました。

 国土交通省観光庁によると、2019年の訪日外国人旅行消費額のうち日本での買物金額の56%(9,365億円)を中国人が占めており、中国人の意識が新型コロナウイルス感染拡大終息後のインバウンド需要の復活のヒントになると考えております。

 まず、新型コロナウイルス感染拡大時の外出規制がある中で生活の変化について聞いたところ、顕著に減ったのは、「収入」、「お店での買物」、「外食」でした。一方で、「家の中での運動」、「ネットでの買物と情報収集」、「自宅での料理」は大きく増えています。特に、80%以上の人がネットでの情報収集が増えたと回答しており、日本への旅行や日本製品に関する情報も多く参照されています。日本製品の中では、「医薬品」に関する情報収集が増えた人が50%を超える結果となりました。

 続いて、外出や渡航に制限がある中での日本製品の購買手段の変化について聞いたところ、新型コロナウイルス感染拡大前の日本製品の日本での購入率と渡航制限解除後に日本での購入意向率を比較すると、日用品・化粧品・衛生用品・医薬品などのいずれのカテゴリにおいても、日本製品を「日本を訪問して購入」したいと望んでいる人が多いことがわかりました。この結果から、新型コロナウイルス感染拡大が終息した後は、インバウンド需要がこれまで以上に高まる可能性が考えられます。

 次に、True Dataの「インバウンド消費 実売動向レポート」※によると、2020年1月、2月の訪日外国人の購買行動は新型コロナウイルス感染拡大の影響で激変しました。売上個数ランキングのトップ30を見ると、1月はマスクや除菌スプレーなどを含む「日用品」の構成比が40%を超えましたが、2月はマスクの品切れも発生し「日用品」カテゴリは大幅に減少しました。一方、ビタミン系の栄養補助となる医薬品が上位にランクインした結果、医薬品の構成比は増加しています。新型コロナウイルス感染対策を意識したと推察される「除菌」「ウイルスや花粉付着予防」訴求の商品が圏外からランクインするなど購入される商品に大きく変化が発生しています。

 今回の調査結果から、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限がある中でも次回の日本への旅行計画を立てている人は95%もいることがわかりました。

調査概要


1.インターネットによるアンケート調査
調査対象地域:①中国沿岸部(北京、上海、広州、深セン、天津、大連、杭州、青島)
       ②中国内陸部(成都、重慶、武漢、鄭州、西安、蘭州)
対象者:訪日回数3回以上、かつ直近1年以内に日本を訪れた20~59歳の男女
調査方法:インターネットリサーチ(中国語で調査)
回答者数:644名 (内訳 : 女性321名、男性323名)
調査期間:2020年3月25日(水)~3月30日(月)
調査機関:インターワイヤード株式会社、GMOリサーチ株式会社

2.日本でのインバウンド購買データ集計(株式会社True Data)
 全国のドラッグストアにおける店舗情報をベースに、「免税店登録店舗」「外国人観光客が多く集まる観光エリア」など複数の条件から「インバウンド店舗」を設計。その「インバウンド店舗」の購買情報をもとに、「1レシートあたりの購入金額が5,000円以上(免税対象)」の購入といった条件によってインバウンド消費を抽出し、分析を実施。調査期間は2020年1月1日~31日/2020年2月1日~29日。

3.調査企画・協力:一般社団法人流通問題研究協会、一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会

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