部活・サークル活動に関する調査 

2013年10月25日
笹川スポーツ財団は、2013 年 7 月に全国の 16~19 歳(高校 2 年生から大学 1 年生)を対象とした『部活・サークル活動に関する調査』を行いました。
調査の結果、過去 1 年間に高校(高専を含む)の部活動において指導者や先輩から暴力行為(身体的暴力および暴言)を受けたことがある者は 14.3%でした。その発生時期を尋ねたところ、昨年 7~9 月の72.1%から、本年 4~6 月では 18.4%まで漸減していることがわかりました。一方、今年 7 月の1ヵ月間でも指導者から暴力行為を受けた者は 11.7%にのぼりました。
8 月 9 日に文部科学省が発表した「体罰の実態把握について(第 2 次報告)」においても、高等学校(国公私立)における体罰時の状況としては、「部活動」が 41.7%と最も多いことがわかっており、今回の調査結果も踏まえ、指導者、上級生による指導の現状については、運動部系・文化部系の別なくその実態を正確に把握する努力が求められているといえます。

【本調査の特徴】

1)高校 2 年生から大学 1 年生までの本人による直接回答(指導者・保護者等による回答ではない)
2)「運動部系」に限らず「文化部系」も含めた高校の部活動を対象
3)暴力行為の「目撃体験」についても調査
4)「指導者」からの暴力行為(身体的暴力および暴言)だけではなく、「先輩」からの暴力行為も調査

【本調査結果の主なポイント】

1)過去 1 年間に指導者から暴力行為を受けた割合は 14.3%。その発生時期は昨年 7~9 月の 72.1%から今年 4~6 月では 18.4%まで漸減

2)直近(今年 7 月)の 1 ヵ月でも 11.7%が指導者から暴力行為を受けたと回答

3)指導者からの身体的暴力と暴言の両方を受けた者のうち、半数は同じ状況を目撃

4)指導者から暴力行為を受けたことのある回答者の 7 割が「部活動に満足」と回答


【主な調査結果】

1.指導者から暴力行為を受けた時期
1)指導者から受けた時期は、昨年 7~9 月の 3 ヵ月間の 72.1%から、今年 4~6 月の 18.4%まで漸減
2)直近(今年 7 月)の 1 ヵ月では 11.7%が指導者から暴力行為を受けたと回答


過去 1 年間に指導者から暴力行為を受けたと回答した者(14.3% 内、運動部 8.4% 文化部 5.9%)に対し、受けた時期を尋ねた。「2012 年 7 月~9 月」が最も多く 72.1%であったが、「2013 年 4 月~6 月」では18.4%と、暴力行為を受けた割合は昨年から今年にかけて減少傾向にある。しかし、本調査を実施した今年の7 月をみると 11.7%が暴力行為を受けたと回答している。過去 1 年間に暴力行為を受けたと回答した者のうち、およそ 1 割の高校生が部活動において、今年の 7 月時点でいまだに指導者からの暴力行為を経験している状況には注目すべきである。

2.指導者から暴力行為を受けた経験と目撃した経験
3)指導者からの身体的暴力と暴言の両方を受けた者のうち、およそ半数は同じ状況を目撃


指導者から「身体的暴力と暴言の両方」を受けたと回答した者のうち、51.9%が部員が受けている状況を目撃していた。また、指導者からの暴力行為を受けた経験がないと回答した者でも、およそ 5%は指導者の暴力行為を目撃している。

3.部活動に対する満足度
4)指導者から暴力行為を受けたことのある回答者の7割が「部活動に満足」と回答


指導者から暴力行為(身体的暴力および暴言)を受けた経験の有無別に、部活動の満足度をみたところ、暴力行為を受けた経験のある者でも 71.5%は「満足している」と回答した。


【調査概要】
調査名 部活・サークル活動に関する調査
調査時期 2013 年 7 月 25 日~7 月 29 日
調査対象
 1)母集団: 全国の 16~19 歳(高校 2 年生~大学 1 年生)の男女
 2)サンプル数: 1,252 人
調査方法 インターネット調査

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[笹川スポーツ財団]
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