「実家の跡継ぎ」に関する意識調査(20~39歳男女対象) 

2015年04月06日
オウチーノ総研は、20~39歳男女835名を対象に、「『実家の跡継ぎ』に関する意識調査」を行った。

始めに、「一般的に、親の持家は子どもが継ぐべきだと思いますか?」という質問をした。結果、「強くそう思う」と回答した人が 13.0%、「まぁまぁそう思う」が 38.1%、「あまりそう思わない」が32.6%、「全くそう思わない」が 16.3%であり、「親の持家は子どもが継ぐべき」と考える人は、わずか半数であることが分かった。次に、「『長男だから家を継ぐ』『長女だから家を継ぐ』という考えについて、あなたはどう感じますか?」という質問をしたところ、「今もある考えだと思う」、「どちらかというと今もある考えだと思う」と回答した人が 41.8%だったのに対し、「どちらかというと古い考えだと思う」、「古い考えだと思う」が 58.2%だった。最後に、親が持家に暮らしていると回答した人(612名)を対象に、「あなたの親の持家は、将来的に誰が継ぎますか?」という質問をしたところ、「分からない」と回答した人が最も多く 53.8%、次いで「子ども」が 31.0%だった。

【調査結果】

1. 「親の持家は、子どもが継ぐべき」と考える人、51.1%。

始めに、「一般的に、親の持家は子どもが継ぐべきだと思いますか?」という質問をした。結果、「強くそう思う」と回答した人が13.0%、「まぁまぁそう思う」が 38.1%、「あまりそう思わない」が32.6%、「全くそう思わない」が 16.3%だった。「強くそう思う」と「まぁまぁそう思う」を合わせると 51.1%で、「親の持家は子どもが継ぐべき」と考える人は、わずか半数であることが分かった。
男女別に見ると、男性は「強くそう思う」、「まぁまぁそう思う」と回答した人が 55.0%だったのに対し、女性は 47.3%と、男性の方が「親の持家は子どもが継ぐべき」と考えている人が多かった。
それぞれの回答の理由を聞いてみたところ、「強くそう思う」、「まぁまぁそう思う」理由として最も多かったのが、「それが自然だと思うから」だった。具体的には「それが常識だと思っていた」(女性/熊本県)、「絶対とは思わないが、それがスムーズ」(男性/東京都)などの意見が挙がった。次に多かったのが、「代々受け継いでいくものだから」で、例えば「先祖代々のものなので、継ぐべきだと思う」(男性/静岡県)、「家は守っていくべきだと思う」(男性/大阪府)などの声が聞かれた。次に「親の財産だから」、「思い入れのある場所だから」、「もったいないから」が続いた。

一方、「あまりそう思わない」、「全くそう思わない」理由として最も多かったのが、「子どもの自由だから」。「子どもが家を継ぐか継がないかは、個人の自由」(男性/山形県)、「子どもの好きなようにすれば良いと思う」(男性/島根県)などが具体的に挙がった。そして次に多かったのが、「無理強いするものでないから」だった。具体的には「無理に継ぐ必要はないと思う」(女性/愛知県)、「親の考えだけでなく、子どもの考えや将来の事もあるので、無理強いは出来ないと思う」(女性/宮崎県)などが聞かれた。続いて「時代が違うから」、「子どもの生活スタイルがあるから」、「子どもの意思で決めるべきだから」という理由が多かった。
ちなみに、都心と地方では認識に違いがあるのか、日本三大都市のある都府県(東京都、愛知県、大阪府)と、それ以外の都道府県に分けて結果を見てみたが、特に大きな変化はなかった。

2. 58.2%。が、「『長男だから・長女だから、家を継ぐ』は時代遅れ」と回答。

次に、「『長男だから家を継ぐ』『長女だから家を継ぐ』という考えについて、あなたはどう感じますか?」という質問をした。結果、「今もある考えだと思う」が 15.7%、「どちらかというと今もある考えだと思う」が 26.1%、「どちらかというと古い考えだと思う」が27.7%、「古い考えだと思う」が 30.5%だった。「今もある考えだと思う」と「どちらかというと今もある考えだと思う」を合わせると41.8%、「どちらかというと古い考えだと思う」と「古い考えだと思う」を合わせると 58.2%だった。
「今もある考えだと思う」、「どちらかというと今もある考えだと思う」と回答した理由を聞くと、最も多かったのは、「自分や周りが実際にそうだから」だった。具体的には、「私の親がそうだから。昔から、長子継承の考えが強い家系ではある」(女性/長崎県)、「近所でそういった話を聞くから」(男性/岐阜県)などの声が聞かれた。次に多かったのが、「それが自然だと思うから」、そして「昔からの風習だから」が続いた。
一方、「どちらかというと古い考えだと思う」、「古い考えだと思う」と回答した人の理由としては、「時代に合わないから」が最も多かった。具体的には、「子ども自身が判断すれば良く、長男・長女だからと言って押し付けるのは古いと思う」(男性/福岡県)、「家制度は崩壊してる」(女性/愛知県)などの意見が挙がった。次に多かったのが「状況に応じて継げる人が継げばいいから」、そして「誰が継いでもいいから」が続いた。

3. 親の持家、誰が継ぐ? 「分からない」が 53.8%。

最後に、親が持家に暮らしていると回答した人(612 名)を対象に、「あなたの親の持家は、将来的に誰が継ぎますか?」という質問をした。結果、「分からない」と回答した人が最も多く 53.8%、次いで「子ども」が31.0%、「誰も継がない」が5.1%、「誰かは分からないが、誰かしら継ぐ」が 3.9%、「答えたくない」が 6.2%だった。
「子ども」の内訳としては、「長男」が 71.1%、「長女」が 17.9%、「次男」が 4.7%、「次女」が 4.7%、「三男」が 0.5%、「三女」が1.1%だった。
親が持家に住んでいる 20~30 代男女のうち半数以上は、将来、誰が親の持家を継ぐのか決まっていない、というのが現状だった。
親と、世帯を持つ子どもとの同居が減っている現代、親が老人ホームに入居したり、亡くなることで空き家になる家も多い。また、そういった空き家を管理するビジネスに、大手不動産会社や警備保障会社などが参入してきている。親の持家を子どもが継ぐ、という日本の風習は、今後どうなっていくのだろうか。


【調査概要】
有効回答 20~39歳男女 835 名
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2015 年 3 月 16 日(月)~3 月 17 日(火)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オウチーノ総研]
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