地価に対して、住宅価格が安い街ランキング 

2015年04月30日
オウチーノ総研は、住宅・不動産専門サイトO-uccino(オウチーノ)に掲載されている中古マンション、中古一戸建ての平均売り出し価格と、平成 27年地価公示における「東京圏の市区の住宅地の平均価格」をもとに、「地価に対して住宅価格が安い街ランキング」を作成した。
なお、表中の「ポイント」は、1 ㎡あたりの地価に対し、住宅価格が何倍になるのかを表したものになる。そのため、数字が小さい方が上位となる。

専有面積30㎡~60㎡のシングル/DINKS向け中古マンションの場合、第1位「東京都千代田区」、第2位「東京都港区」、第3 位「東京都台東区」だった。専有面積 60 ㎡~100 ㎡のファミリー向け中古マンションの場合は、第1位「東京都港区」、第2位「東京都千代田区」、第3位「東京都目黒区」となった。そして、中古一戸建ての場合は、第1位「東京都台東区」、第 2 位「東京都中央区」、第 3 位「東京都港区」だった。

【調査結果】

1. 中古マンションは、 地価の高い「千代田区」「港区」が第 1 位&第 2 位!
中古一戸建ては、下町「台東区」が第 1 位!


「地価に対して住宅価格が安い街ランキング~シングル/DINKS 向け中古マンション編~」で第 1 位となったのは「東京都千代田区」、第 2 位が「東京都港区」、第 3 位が「東京都台東区」だった。同じく「ファミリー向け中古マンション編」で第1 位となったのは「東京都港区」、第 2 位が「東京都千代田区」、第 3 位が「東京都台東区」だった。「中古一戸建て編」は、第 1 位「東京都台東区」、第 2 位「東京都中央区」、第 3 位「東京都港区」だった。
「シングル/DINKS 向け中古マンション編」と「ファミリー向け中古マンション編」において第 1 位を獲得した「東京都千代田区」、「東京都港区」は、地価も住宅価格も、日本トップクラス。事実、東京圏のシングル/DINKS 向け中古マンション価格とファミリー向け中古マンション価格では、それぞれ上位3位にランクインしている。一方、地価も同様で、平成27年地価公示で、東京圏の住宅地の平均価格で第 1 位、第 2 位を獲得している。中古マンションは、そんな都心の 2 区が第 1 位を獲得した一方、中古一戸建ては下町の「東京都台東区」が第 1 位を獲得するという、対照的な結果となった。

2. 「シングル/DINKS 向け中古マンション編」は、郊外の「千葉県我孫子市」、「東京都東久留米市」、「千葉県流山市」がランクイン。

「シングル/DINKS 向け中古マンション編」で特徴的だったのは、郊外の「千葉県我孫子市」、「東京都東久留米市」、「千葉県流山市」がランクインした点だ。どれも、都心ほどの交通利便性はないが、都心まで電車で 30 分前後と、充分通勤できる距離にある。
今回ランクインした街のうち「東京都千代田区」、「東京都港区」、「東京都渋谷区」、「東京都目黒区」、「東京都中央区」、「東京都文京区」は、地価も住宅価格も東京圏上位 6 位にランクインしている街。その一方で、「東京都台東区」、「千葉県我孫子市」、「東京都東久留米市」、「千葉県流山市」は、地価が高い割に住宅価格が安いのが特徴だ。具体的には、東京圏の地価と住宅価格をそれぞれ高い順に並べると、地価の順位に比べて、シングル/DINKS 向け中古マンションの売り出し価格の順位が低い。例えば、「東京都台東区」は、地価は第 7 位に対し、住宅価格は第 18 位。「東京都東久留米市」は、地価が第 47 位、住宅価格が第 125 位で、住宅価格は東京都で最下位だった。
今回ランクインした都心の 6 区は住宅価格が高く、いくら地価に対して安いとはいえ、誰でも簡単に住宅を購入できる街ではない。
一方、「東京都台東区」や「千葉県我孫子市」、「東京都東久留米市」、「千葉県流山市」は住宅価格が地価に対して安い上に、価格自体もリーズナブルで、かといって都心までのアクセスも悪くない。購入を考えるには現実的な街だろう。

3. ファミリー向け住宅は、下町が狙い目!?

「ファミリー向け中古マンション編」と「中古一戸建て編」は、「東京都千代田区」、「東京都港区」、「東京都渋谷区」、「東京都中央区」といった都心に加え、「東京都台東区」、「東京都北区」、「東京都足立区」、「東京都大田区」、「東京都荒川区」といった「下町」と呼ばれる街がランクインした。こうした街は、実は地価が安くない。東京圏の地価を高い順に並べると、「東京都台東区」が第 7 位、「東京都大田区」が第 9 位、「東京都北区」が第 10 位。「東京都新宿区」(11 位)や住宅地として人気の高い「東京都世田谷区」(12 位)、「東京都武蔵野市」(13 位)よりも上だ。「東京都荒川区」は 15 位、「東京都足立区」は 17 位で、こちらも「東京都杉並区」(18 位)や「東京都三鷹市」(19 位)などよりも上だった。
一方、ファミリー向けマンションの売り出し価格の順位は、「東京都台東区」は第 12 位で、「東京都武蔵野市」(8 位)、「東京都世田谷区」(9位)よりも下。「東京都大田区」が第18位、「東京都北区」が第21位で、「川崎市中原区」(15位)や「横浜市西区」(16位)より下だった。「東京都足立区」にいたっては東京 23 区のなかで最下位、総合第 63 位で、その上には多くの東京都下の市や、川崎市、横浜市の区などが並ぶ。
中古一戸建ての売り出し価格に関しては、「東京都大田区」が第 14 位で、「東京都武蔵野市」(5 位)、「東京都世田谷区」(7 位)、「東京都杉並区」(10 位)よりも下。「東京都台東区」が第 29 位、「東京都北区」が第 34 位、「東京都荒川区」が第79 位、「東京都足立区」が第 80 位だった。
下町は、地価の割にファミリー向け住宅の売り出し価格が安いことが分かった。特にファミリーの場合、治安面、教育面など考慮すべき点が多く、価格面だけの判断はできないが、購入する際の一つの指標にしてみるといいかもしれない。


【調査概要】
・調査方法:O-uccino のサイトに掲載されている中古マンション、中古一戸建ての平均売り出し価格を、平成 27 年地価公示における「東京圏の市区の住宅地の平均価格(円/㎡)」で割った。
・情報取得日:2015 年 4 月 10 日(金)
・対象エリア:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オウチーノ総研]
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