介護保険サービスの利用負担に関する調査(ケアマネジャー対象) 

2015年09月03日
本年8月より、一定以上の所得がある人※)は、介護保険サービスの利用負担割合が、1割から2割に引き上げられました。
介護関連メディア事業を手掛けるインターネットインフィニティーは、運営するウェブサイト「ケアマネジメント・オンライン」で、会員ケアマネジャーを対象に、2割負担となった介護保険利用者(以下、利用者)数や、ケアマネジャー業務への影響についてアンケート調査を行いました。

調査は2015年8月19日~8月26日に行い、743名の現役ケアマネジャーから有効回答が得られました。
回答したケアマネジャーの所属先として最も多かったのは「居宅介護支援事業所」(565名、76.0%)、現在担当している利用者数は全体で平均27.5名でした。

※ 65 歳以上の人で、合計所得金額が160万円以上(単身で年金収入のみの場合は年収280万円以上)

【調査結果ポイント】

○ 2割負担の利用者は、ケアマネジャー1人あたり2.8名

○ 介護保険サービスの利用を減らした利用者は7.1%

○ 大多数のケアマネジャーは「負担割合証」で2割負担を確認

○ 2割負担の制度について「負担に感じる」と答えたケアマネは56%

○ 高所得者の2割負担、「やむを得ない」という意見目立つ


【調査結果詳細】

○2割負担の利用者は、ケアマネジャー1人あたり2.8名
現在担当している利用者のうち、負担割合が2割に引き上げられた利用者の数をたずねたところ、「1人」という回答が19.1%で最も多く、以降、「2人」(19.0%)、「0人」(18.4%)、「3人」(14.9%)と続きました。
「わからない」と回答した8名を除くと、2割負担の利用者はケアマネジャー1人あたり2.8名という結果が得られました。

○介護保険サービスの利用を減らした利用者は7.1%
負担割合が2割に増えた利用者のうち、介護保険サービスの利用を減らした人の割合を算出したところ、その割合は7.1%でした。
利用を減らしたサービスは、「(介護予防)通所介護」が最も多く、次いで「(介護予防)訪問介護」、「福祉用具貸与」が続きました。

○大多数のケアマネジャーは「負担割合証」で2割負担を確認
ケアマネジャーが利用者の負担割合を確認する方法として最も多かったのは、「負担割合証を見せてもらった」(94.6%)でした。
一方で、「利用者や家族の自己申告」(20.2%)と「こちらからたずねた」(24.8%)をあわせた、「口頭での確認」も45.0%にみられました。

○2割負担の制度について「負担に感じる」と答えたケアマネジャーは56%
2割負担の制度導入により、ケアマネジャーの業務に負担を感じることがあるかをたずねたところ、418名(56.3%)が「ある」と答えました。
特に「2割負担の方への説明」(77.8%)や「負担割合証等の書類確認」(73.2%)において、負担に感じる割合が高いという結果が得られました。

○高所得者の2割負担、「やむを得ない」という意見目立つ
本調査では、2割負担の制度についてどのように考えているのか、ケアマネジャーに自由にコメントしてもらいました。
その結果、「介護保険制度を維持していくにはやむを得ない」という意見が多く見られました。一方で、「一定所得の割り出し方に疑問を感じる」や「必要なサービスも削らざるを得ないケースが出てくる」といった声も聞かれました。


【調査概要】
期間:2015年8月19日~8月26日
方法:インターネット調査
対象:「ケアマネジメント・オンライン」の会員ケアマネジャー
回答数:743名

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[インターネットインフィニティー]
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