受験生とその親に聞く受験の悩み調査(大学進学意向がある高校生およびその親を対象) 

2015年10月20日
日本能率協会総合研究所(JMAR)では、このたび、大学進学意向がある高校生およびその親を対象として、受験勉強に関する悩みの実態を明らかにするために親子アンケート調査を行いました。

【トピックス】

1.受験勉強が順調だと言い切れる受験生はわずか4%。親はわが子の順調度についてやや楽観的
・全体の47%が順調と回答するものの、「順調だと思う」4%、「まあ順調だと思う」43%。
・子どもが「あまり順調ではない」と思っている一方で、親が「まあ順調だと思う」と認識しているギャップが顕著。

2.受験生のほぼ全員が「勉強がはかどらない」と感じた経験あり

3.受験勉強がはかどらない最大の原因は「集中力の低下」
・「集中力が途切れる・気が散ってしまう」は子ども、親ともに1位(子ども88.7%、親82.3%)。
・勉強がはかどらない頻度が高い(よくある+時々ある)受験生に限定してみると、「集中力が途切れる・気が散ってしまう」は9割を超える。

【調査結果】

トピック1:受験勉強は順調ですか?

【子どもの回答】
全体の47%が順調と回答するものの、「順調だと思う」4%、「まあ順調だと思う」43%であり、自信をもって順調だと言える受験生はごくわずか。
「順調+まあ順調」でみると、高校3年生は他学年より10ポイント程度高い。

【親の回答】
全体の63%が「子どもの勉強は順調」または「まあ順調」と回答。全体的に子どもの認識よりも楽観的な傾向。特に高校3年生の親は順調だと考える傾向が高い。

【子ども回答と親の回答の比較】
子どもの認識と親の認識はおよそ類似しているが(相関係数r=.45)、若干のギャップがある。具体的には、子どもが「あまり順調ではない」と思っている一方で、親が「まあ順調だと思う」と認識しているギャップが顕著。

トピック2:受験勉強がはかどらないと感じることはありますか?

【子どもの回答】
全体の9割以上が「勉強がはかどらない」と感じた経験あり(「よくある」~「たまにある」の合計)。はかどらないと感じる頻度として「よくある」を選択した割合に注目すると、特に高校2年生で高い。

【親の回答】
全体の9割以上が「子どもの勉強がはかどっていない」と回答(「よくある」~「たまにある」の合計)。はかどらないと感じる頻度として「よくある」を選択した割合に注目すると、子どもの回答と同様、特に高校2年生の親で高い。

【子ども回答と親の回答の比較】
子どもの認識と親の認識の類似性はそれほど高くなく(相関係数r=.33)、ギャップがある。具体的には、勉強がはかどらない頻度について、子どもが「時々ある」と思っている一方で、親が「たまにある」程度だと感じているというギャップが顕著。

トピック3:受験勉強がはかどらない理由は?

【子どもの回答】
1位は「集中力が途切れる・気が散ってしまう」で88.7%。次いで「眠気」、「勉強が嫌い・やる気がしない」が続く。勉強がはかどらない頻度が高い層(よくある+時々ある)に限定してみると、1位の「集中力が途切れる・気が散ってしまう」は9割超。

【親の回答】
1位は「集中力が途切れる・気が散ってしまう」で82.3%。次いで「眠気」が続く。子どもの回答と異なり、3位に「友達とスマホやケータイでやり取りしてしまう」が挙げられている。

【子ども回答と親の回答の比較】
子ども・親ともに、「集中力」「眠気」の2つが勉強がはかどらない原因であると強く感じている傾向がうかがえる。また、子どもの「焦りを感じる」の割合が53.7%であるのに対し、親の割合は26.3%と半分以下となっており、子どもの焦りについて親は共有できていない傾向がうかがえる。


【調査概要】
調査名称:受験生とその親に聞く受験の悩み調査
調査期間:2015年8月19日(水)~8日31日(月) 13日間
調査対象:
① 受験生:大学進学意向があり、1日平均1時間以上、学校外(自宅や塾、図書館等)で勉強している高校1年生~高校3年生
② 上記の条件を満たす受験生と同居している父親または母親
調査方法:FAX調査 ※日本能率協会総合研究所が保有する世帯登録型アンケートモニターを活用
回答数    600人(内訳:高校生300人、その親300人)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本能率協会総合研究所]
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