e ラーニングに関する実施状況調査(国内企業360社対象) 

2016年04月11日
日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、国内企業360社の人事・教育担当者を対象として、社員教育におけるe ラーニングの実施状況、導入理由や実施教育テーマ等についてのアンケート調査を実施しました。

その結果、e ラーニングの実施率は80.0%と、一昨年度調査時の62.3%から1.3倍増加していることがわかりました。中でも従業員規模3,000人以上の企業では95.8%と、高い割合で導入されています。
導入理由としては、「多数の社員の同時教育が可能」(67.4%)がトップ、一昨年度調査と比較すると、「手軽に学べる」や「スマホやタブレットでの受講も可能である」が15ポイント以上増加しています。

また、実施している教育テーマは、「コンプライアンス」(54.2%)がトップで、一昨年度調査との比較では、「メンタルヘルス」、「ハラスメント」が10ポイント以上増加しています。

【調査結果】

(1)e ラーニング実施状況

<実施率は一昨年度に比べ大きく増加>
e ラーニングの実施状況では、80.0%(288社)が「実施している」と回答しています。「一度も実施したことがない」企業は12.8%(46社)、「過去に実施したことがあるが、現在は実施していない」企業が6.4%(23社)とeラーニング非実施企業は19.2%(69社)となっています。一昨年度に比べ、実施率は大きく増加しました

従業員規模別にみると、3,000人未満の企業では実施率が80%未満であるのに対し、3,000人以上の企業では90%以上となっています。

(2)e ラーニング導入理由

<導入理由は「同時教育」「手軽さ」が6割以上>
e ラーニング導入理由は、「多数の社員の同時教育が可能である」が67.4%、以下、「手軽に学べる」(60.1%)、「学習時間が短く、隙間時間での学習が可能」(50.0%)、「コストパフォーマンスに優れている」(42.0%)、「基本・基礎教育に適している」(30.6%)、「遠隔地(海外含む)でも同一の教育が可能」(29.9%)と続いています。
一昨年度調査と比較すると、「手軽に学べる」や「スマホやタブレットでの受講も可能である」が15ポイント以上増加しています。

(3)e ラーニングで実施している教育テーマ

<実施している教育テーマは「コンプライアンス」が54.2%>
e ラーニングで実施している教育テーマは、「コンプライアンス」が54.2%と半数以上であげられ、以下、「ビジネススキル」(47.9%)、「ヒューマンスキル」(44.4%)、「情報セキュリティ」(44.1%)、「個人情報保護」(41.0%)、「メンタルヘルス」(40.3%)と続いています。
一昨年度調査と比較すると、「メンタルヘルス」、「ハラスメント」が10ポイント以上増加しています。

(4)e ラーニングツール選定時の重視点

<選定時は3分の2近くが「価格」を重視>
e ラーニングツール選定時の重視点は、「価格」(66.0%)、「わかりやすさ等、教材の品質」(58.3%)、「コースラインナップの多さ」(54.9%)の3項目が50%を超えています。
一昨年度調査と比較すると、「コースラインナップの多さ」が約15ポイント増加しています。また「スマホやタブレット対応コースの多さ」も約10ポイント増加しています。

(5)e ラーニング活用のために期待すること

<期待することは「コースラインナップの充実」が7割>
e ラーニング活用のために期待することとして「コースラインナップの充実」が69.8%、次いで「低価格化」(42.7%)、「受講者管理等のシステム利便性の向上」(37.5%)、「スマホ・タブレット対応コースの充実」(36.1%)と続いています。
一昨年度調査と比較すると、「スマホ・タブレット対応コースの充実」の割合がやや減少し、「コースの改訂頻度の高さ」がやや増加しています。


【調査概要】
調査対象:日本全国の主要法人から抽出した企業等の教育担当者
調査方法・回収数:ネットリサーチ方式
回収票数:360票
調査期間:2015年11月10日~2016年1月22日の約2カ月間

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本能率協会マネジメントセンター]
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