エン・ジャパンが 運営する人事担当者向け中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』上でサイトを利用している企業を対象に「育児休業」についてアンケート調査を行ない、233社から回答を得ました。

【調査結果概要】

★ 女性の育児休業取得実績がある企業は84%。男性は15%。
★ 企業が育児休業を取得させる上で感じている課題は、「休業する社員の代替要員の確保とコスト」。
★ 約半数の企業が育休から復職しやすいような措置を講じていると回答。
  具体的には「休業前・復帰前面談」、「休業中の定期的な情報提供」。

【調査結果詳細】

1:女性の育児休業取得実績がある企業は84%。男性は15%。

女性が出産を機に退職してしまういわゆる“M字カーブ”の低減や男性の育児参加などを目的に、政府は育児休業の取得を奨励しています。そこで、企業に育児休業の取得実績を伺いました。女性の取得実績があると回答した企業は84%と2013年に実施した同調査(81%)に比べ3ポイント増加、男性でも15%と前回調査(13%)より2ポイント増加という結果になりました。
企業規模別に育児休業の取得実績を見ると、女性は100名以下で77%、101名以上では90%以上と企業規模問わず浸透してきていることがわかります。男性については1~100名の企業は7%、501名以上の企業では35%という結果でした。

2:育児休業を取得させる上で感じている課題は、休業する社員の代替要員の確保とコスト。

育児休業を取得させる上での課題については、73%の企業が「休業する社員の代替要員の確保とコスト」を挙げています。特に最低限の人数で業務を行っている中小企業の場合、『代替要員を確保しても復職後に余剰人員の配置などが難しい』、『不人気業種なので、そもそも人が集まらない上に採用・雇用コストがかかる』などの声が散見されました。

次いで多かったのは「休業から復職後の職場の確保」(47%)。『代わりに働く社員のほうが育休取得者よりも能力が高い場合、復帰した社員の配置をどうすべきか不安』というコメントが多く挙げられました。その他、具体的なコメントもご紹介します。

「休業する社員の代替要員の確保とコスト」と回答した方のコメント
○代替要員を確保しても、休業社員が復職した際に代替社員をどうするかに悩みます。  (流通・小売関連/1~50名)
○中小企業では1人欠けることでの影響が大きく、また、代替要員を確保しても復職後に余剰人員の配置などが難しいため。(不動産・建設関連/1~50名)
○復帰前提のため、休業中の代替をどうするか?また、代替人員と休業者のタイミングが難しいと考えている。(メーカー/ 51~100名)
○そもそも人材難の介護業界。代替要員確保が非常に困難で、どうしても他のスタッフに負担がかかってしまう。(サービス関連/101~300名)

「休業から復職後の職場の確保」と回答した方のコメント
○女性社員の代替として派遣社員を採用するが、育休社員の不在中の派遣社員の活躍がある場合もあり、二者を選択するのが悩ましい。(商社/1~51名)
○お客様先常駐が前提であり、時短勤務を許容して頂ける(理解のある)お客様がまったくないため。 (IT・情報処理・インターネット関連/ 1~50名)
○中小企業であるため、社員一人ひとりの業務内容が濃い。このことから、代替社員を採用しても、育児休業を取得した部署に所属する他の社員の業無負担が増加してしまい、不満となることがある。 (不動産・建設関連/ 101~300名)

3:約半数の企業が、育休取得者が復職しやすいよう措置を講じていると回答。実施しているのは「休業前・復帰前面談」、「休業中の定期的な情報提供」。


育児休業を取得した社員が復職しやすいような措置をとっているか伺ったところ、約半数の企業が措置をとっていると回答。従業員数501名以上の企業では約7割の企業が何かしらの措置を講じているようです。
具体的に行なっている措置については、約6割の企業が「休業前に面談」(58%)、「復職前に面談」(62%)を実施と回答しています。また、企業規模別で見ると、従業員数501名以上の企業では、「休業中に在宅での教育研修を実施」(20%)と回答した割合が他の企業規模群よりも高くなっています。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2016年6月22日 ~ 7月19日
調査対象:『エン 人事のミカタ』利用企業 233社
企業規模内訳:1~100名ー126社、101~300名ー66社、301~500名ー19社、501名以上ー22社

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エン・ジャパン]
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