冬のキャンピングカー旅行の実態調査 

2017年01月30日
日本RV協会は、キャンピングカー旅行を楽しんでいるユーザーに対し、年末年始の旅行計画の立て方、旅行日数、寒さ対策に役立つ装備品、冬のキャンピングカー旅行の魅力など6項目にわたって調査しました。
 その結果、6割以上のユーザーが、国内の観光旅行シーズンとしては交通アクセスで不利と思われる冬にもキャンピングカー旅行を計画していたことが判明しました。そして、その理由に「寒さに強いキャンピングカーの断熱性」や「公共交通機関でのアクセスが厳しいような目的地でもアクセスできるキャンピングカーの機動力の高さ」を評価している様子が浮かびあがってきました。

【調査結果】

■ 冬の旅行を計画している人はユーザーの6割強

 この調査は、昨年の12月18日から今年の1月17日にかけて、当協会のホームページに寄せられた約160件のアンケートデータを基に行われました。
 それによると、キャンピングカー旅行の期間を年末年始に絞った人たちは34.1%。年末年始を外して旅行計画を立てた人たちは31.1%となり、全体の65.2%の人が、冬のキャンピングカー旅行を計画したことが判明しました。

 このように、6割を超えるユーザーが冬のキャンピングカー旅行を計画した背景には、やはり他の交通手段にはないキャンピングカーならではのメリットが感じられたからのようです。
 そのひとつに、断熱材をボディ壁内に封入したキャンピングカーならではの外気温の影響を受けにくい構造的特徴が挙げられます。今回の調査でも「乗用車よりも断熱性が高いので、休憩や仮眠するときに温かくて快適」というキャンピングカーの特性を挙げたユーザーは全体の38.4%にも及び、“寒さに強いキャンピングカー”という特徴を裏付ける結果となりました。
 また、ベッド等を備えたキャンピングカー独特の宿泊・休憩機能を生かせば、公共交通機関でのアクセスが厳しいような目的地に容易にアクセスできるメリットを挙げる声(27.4%)や、スキー場のゲレンデ近くに泊まれる機能を評価する声(11.6%)も寄せられました。
 このようなキャンピングカーならではのメリットを生かすことによって、夏場なら混み合う観光地やキャンプ場でゆったり過ごせることも、キャンピングカーユーザーにとっては冬の旅の魅力に感じられるようです。

■ 冬場も快適に過ごせるキャンピングカーの構造的特徴

 では、キャンピングカーユーザーは、冬の旅で目的地に着くまで、どのような場所で休憩・仮眠をとっているのでしょうか。
 多くの人が答えたのは「高速道路のサービスエリア・パーキングエリア」(48.3%)と「道の駅の駐車場」(38.9%)で、その両者を合わせると87.2%にのぼりました。

 乗用車の旅でも、このような場所で休憩する車中泊が増えていますが、やはり暖房を取るためにはアイドリングでエンジンを回し続けなければならないなど、冬場の車中泊は数々の不都合を伴います。その点、暖房や断熱機能において乗用車より確実に勝っているキャンピングカーの優位性が高く評価されているようです。
 そのような暖房機能のひとつに、キャンピングカーならではの装備としてFFヒーターがあります。これはエンジンを止めても快適・安全に作動する静粛性に富んだヒーターのことですが、「冬のキャンピングカー旅行でいちばん重宝した装備」を尋ねた設問では81.6%を獲得し、装備類のなかではダントツの人気となりました。

 このようにキャンピングカーには、冬季旅行を楽しめる数々の装備類や構造的特徴が備わっており、最近は、キャンピングカー選びの段階から冬場の使用を考慮して検討を始めるユーザーも増えているようです。
 そこで、今回の調査では、ユーザーがキャンピングカー購入時にどのくらい冬場の使用を考えているかも調べてみました。
 その結果、「冬場の使用を意識して、(契約時に)FFヒーターや2重窓等の装備品を充実させた」と答えた人は34.0%にのぼることが判明しました。この回答に、「冬場の使用を意識して4WD車を選んだ」(20.7%)、「冬場の使用を意識して断熱・防寒対策のしっかりした車種を選んだ」(13.3%)という回答を加えると、68.0%のユーザーが、購入時に冬場の使用を意識していることが判明いたしました。
 また、これに加えて、「冬場の使用を特に意識せず購入したが、後でチェーン、スタッドレスタイヤ、スノーヘルパー、雪かき用シャベルなどの小道具を買い揃えた」(11.3%)という人の数を足すと、ユーザーの79.3%が冬場にもキャンピングカーを使うことを前提にしていることが分りました。

 では、キャンピングカーユーザーは、実際に冬の旅行にどのくらいの日数を割いているのでしょうか。
 一番多かった回答は「2泊3日」というもので、その比率は40.4%。次点は「1泊2日」の22.6%でした。

 この数字を追っていくかぎり、約6割弱の人たちが2泊以内の旅行している様子が浮かび上がってきます。これは当協会がこれまで『キャンピングカー白書』などで明らかにしてきたキャンピングカー旅行の年間を通じた平均宿泊数と似た結果であり、日本では夏・冬の休暇シーズンにおいては、まだ欧米のような長期休暇が取れる体制が十分に確立されていないことを物語っているように思えます。


【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2016年12月18日(日)~2017年1月17日(火)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本RV協会]
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